テーマ:更年期障害(386)
カテゴリ:├ 更年期
ホルモン補充療法について調べたことをまとめます。
・閉経が近くなると卵巣の働きが低下し、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に低下 ・この変化があまりに急峻なため、身体がその変化に十分についていけなくなると、自律神経失調症状といった様々な症状(たとえば冷えやのぼせ、発汗、不眠、頭痛など)があらわれることがある ・ホルモン補充療法は、この急激なエストロゲンの減少に対して、必要最小限のホルモンを補充してやることで、その変化の幅をゆるやかなものにし、閉経したあとのホルモン環境にスムーズに身体を適合させていく手助けをする治療方法 ・自然の流れに反する方法のように思われ、抵抗のある人もいるが、崖からまっさかさまに落ちていくようなホルモンの変化に対して、クッションをさしだしてゆるやかに着地させていくのが治療本来の意味 ・欧米の女性は約半数がこの治療を受けているが、日本ではまだあまり普及していない ・子宮のある人には、エストロゲン製剤とともに黄体ホルモン製剤を使う ・エストロゲンだけを使い続けると、子宮内膜が増殖して子宮体がんのリスクが高まる恐れがあるが、黄体ホルモンを併用することで、子宮内膜の増殖が抑えられ、子宮体がんのリスクはなくなる ・飲み薬以外に、皮膚に貼って使用する薬(パッチ剤)、化粧品のように塗って使用するジェル剤がある(健康保険適用) ・ホルモン補充療法を始めて不調が改善すれば、結果的にエストロゲン減少による更年期症状だったとわかる ・2~3ヶ月ほど試してみて効果が感じられなければ、エストロゲン欠乏による症状ではないと判断して、別の治療法を探せばよい ・米国の大規模臨床試験であるWHI(Women’s Health Initiative)研究の中間解析結果(2002年)から、ホルモン補充療法は乳がんなどのリスクを高めるとされ、大々的に報道されて世界の更年期医療に大きな影響を与えた ・しかし、その後の研究から、国際閉経学会などの専門機関で見直され、現在では次のように発表されている(「グローバルコンセンサス2016」より抜粋) 「ホルモン補充療法が原因とされる乳がんリスクは非常に小さく、1年の使用で1000人に1.0人未満。これは、一般的な乳がんのリスク因子(座りがちな生活習慣、肥満、アルコール摂取など)による増加と同じかそれよりも低い」 ・現在、5年未満の使用であれば乳がんのリスクは増加しないということが、世界的な専門機関の間で合意されている 更年期全般については、エンジョイエイジングがとても参考になりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.06.19 20:06:57
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