バート・バカラックはお好き? (They Long to Be) Close to You
Close to Youこの曲はデオンヌ・ワーウィックも歌っていたけれど、どうしても、カーペンターズの方が印象的。編曲がいいのかもしれないし、ヘレンの声がどうしようもなく、いいからかもしれない。これほど飽きるという事がない曲も珍しいと思う。「雨の日と月曜日は」も大好きだけど、でもどっちを取ると言われたら、この曲を取るだろう。始まりのピアノも、途中のトランペットもいい。もっと聴きたいというところで、終わってしまう。派手なサビもない。ただ歌詞に関しては「雨の日と月曜日は」の方が好きだけれど。バート・バカラックと言えば、この「Close to You」を思い浮かべる。そしてもう1つは、村上春樹の、「バート・バカラックはお好き?」という短編を。「カンガルー日和」という短編集の中の1つ。フランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き?」に引っ掛けているのだけれど。22歳の僕が32歳の人妻と、彼女の家で、彼女の美味しいハンバーグを、バート・バカラックを聴きながら食べる話。「主人はとてもとても遅いの」「いつも真夜中にしか帰らないわ」「忙しいんですね」「そうね」「それに手紙にも書いたと思うけれど、私たちの仲はあまりうまく行ってないの」どう答えていいのか僕にはよくわからなかった。この話の一部分。結局何もないままに僕は彼女の部屋を後にする。気になるのは、一体ハンバーグを食べる時に、バート・バカラックの何の曲を二人は聴いていたのかということ。どうでもいいことだけど、気になって仕方がない。自分を想定すれば、やはり「Close to You」がいいなと思う。本当にどうでもいいことだけど。それほど、この曲が好きということかもしれない。(They Long to Be)Close to YouWhy do bards Suddenly appear? Everytime you are near Just like me They long to me Close to you Why do some Fall down from the sky? Everytime You walk by Just like me They long to be Close to youOn the day that you were born The angels got together and decided To create a dream come true So they sprinkled moondust in your hair And golden starlight in your eyes of blue That is why All the girls go down Follow you all around Just like me They long to be Close to you Hal David/Burt Bacharach