やはりハンター - 家猫 -
家猫が日本の歴史に登場するのは、弥生時代後期から奈良時代初期以降。平安時代になると、「源氏物語」でも家猫が登場します。しかし、奈良時代の「古事記」や「日本書紀」には家猫は登場しません。動物の歌も多い「万葉集」の4,500首の中にも、家猫は登場しません。日本人には家猫は、比較的新しい仲間です。弥生時代の遺跡からも、猫の骨の発見例があります。諸説ありますが、家猫は中国から渡来したと考えられています。家猫の登場は、稲作が始まり人々の生活に余裕が生まれてから。食料を蓄えた人間たちを、猫は見逃しませんでした。人間の食料をねらって歴史に登場した家猫。やはり家猫も、ハンターなのです。