憲法の日に考えさせられたこと
去る憲法記念日に憲法学者 樋口陽一さん の新聞記事を読み、考えさせられたことや共感したことがあったので、要約してみる。1)安倍総理の憲法改正主旨「憲法に自衛隊のことを記する」ことに関し、 憲法の書き換えは、その後に全く違った考え方や解釈になってしまう 恐れがあり、ましてや自衛隊のことを付け加えると、戦争への歯止めが 掛けにくくなるので危険だと言っている。 →国民の自衛隊存在自体への認識に違和感はなく、敢えて自衛隊の事を 憲法に記さなくても問題はない。 専守防衛を前提とし、個別的自衛権の範囲内で自衛隊を持てばよいのでは ないか。 問題は、集団的自衛権をどのように解釈すべきか、だ。 日本国としては、あくまでも"中立"を目指して集団的自衛権の発動は しないのがよいと私は思う。2)民主主義・主権在民に関し、国民から選ばれた者の代表なのだからといって、 他者の意見を聞き入れずに自分の考え方を推し進める強硬姿勢の安倍総理は、 ドイツナチスのヒトラー独裁政権を彷彿させると言っている。 →全くの同感だ。国民の代表なのだから、国民の大多数の意見が政治に反映 されるべきであって、優先順位も含めて国民からよく意見を聞いて進める べきだ。3)新元号の制定に関し、内閣はその活動に立ち入るべきではなかった、 と言っている。 元号は、天皇が変わるごとに命名され、天皇を思い浮かべる字句となって おり、国民がその元号に愛着を持って接することが出来なければならない。 「安倍内閣総理大臣が元号命名に介入したので使いたくない」といった人間が 現れるのは良くない、と指摘している。 →まったくその通りで同感だ。介入したことを公開しないほうが良かった と思う。憲法は、人間が行動する時の規範となるものであり、尊厳を守ることに十分に配慮しなければならない。また一方では、権力に歯止めを掛けるものでもあり、権力を持ったものがその改憲に著しく立ち入るべきではない、とも思う。議員の使命、それは、国民の生命と財産を守りつつ、秩序ある国作りのために、憲法の下にある法律を整備する事に他ならない。