神人合一について(3)
万能性を秘めているのが、人間である。という、考えを持つ事が先人の教えではないだろうか。学問と芸術と信仰心を使いこなせる事が、神人合一の道である。この三つは、永遠に持ち続ける事が出来る。先天性とは、前世の記憶である。インプットが多い人は、習うことなく、できるものである。また、習う事を苦もなくこなしてしまうだろう。僕は、試しに、娘に芸術をどう選択するか、書道、絵画、音楽を習わせてみたことがある。三つとも上手くこなしていたが、結果は、絵画を選択して、美術大学に進んだ。書く事に興味を覚えた頃、漫画のように、動物の絵を描いていたように記憶がある。音楽は、小さなキーボードで、猫踏んじゃったを、飽きる事もなく弾いていた。最近は、創作活動をキャンパスでやっているようだが、メールで送ってくるものを、見て、不思議な絵を描くんだなと思うくらいである。確か、小学生の頃に、ムンク、ピカソなどを知っていたのには、驚いた事がある。このように、自分の好きなことややりたいことが、出来る環境を自ら切り開いてゆく事が、神人合一の第一歩かもしれない。南宗の慧能禅師は、金剛経を一度聴いただけで、解ってしまったようだ。それも、無学文盲であった、というから、何ともいえない。果てしなく広がる、宇宙に、限りない記憶が、魂の叫びのように、聴こえてくるように感じるのである。つづく。