今日の給食
いま娘が通っている小学校は、4週間ごとに給食の献立表が各家庭に配られる。給食のスタイルはどこも同じようなもので、いわゆるプリモピアット(第一の皿)と呼ばれる主食、セコンドピアット(第二の皿)と呼ばれる主菜、コントールノと呼ばれる付け合わせに、パンとデザート(主に果物)が付く。今までに2度配られたその献立表には、ご丁寧に毎夕飯の献立のアドバイスまで書かれてあり、「毎日そんなに手の込んだメニューが出来りゃエエわな。」と忙しい時には、ちょっと嫌味の一つでも言いたくなるような丁寧さであるが、珍しさも手伝って、私は結構喜んで毎日見ている。今月の初めにもらってきた時、「10月16、17、20日の三日間は、 国際『食のフェスティバル』」が行われるため、 給食の一皿に外国の料理が出される予定です。」と書いてあった。「ほぉ~」と、初めての事だけに興味津津。今日がまさにその第一日目だったので、「明日はイタリア料理じゃない物が、 給食に出てくるから、 何を食べたかよ~く覚えといて、 ママに教えてね。」と、昨晩何度も念を押しておいた。がしかし、どう考えても上手く説明できるとは思えない。まさか娘の口から、「今日はメキシコ料理食べたよ!」なんて言葉を、聞けるなんてことはあり得ない。私も半ばどうでもよくなり、すっかり忘れて、いつも通り夕飯の準備をしてから迎えに行った。すると出てきた娘、開口一番に「ママ、今日はいつもママが家で作ってるやつ食べたで。」と言う。「いつも作ってるやつ」って何?何?何???「ほら、お寿司みたいな御飯の中に、 色々入ってるやつ。」あー!それはもしや「ちらし寿司」???と思って詳しく聞くと、どうやらそうらしい。そして瞬時にしてな顔になってしまった私。そう、我が家の今日の夕飯は「ちらし寿司」だったわけです。いつものクセで、和食にさえすれば、給食とメニューが重なることはないと思い込んでいた。日本食が出てくるなんてことは、微塵にも想像しなかったわけです。でも考えてみれば、今ミラノでは日本食が大ブームなわけだから、それが出てくる可能性が一番高いと読むべきでした。家に帰って、ちらし寿司を強引に巻き寿司にして、少しアレンジしてみた私でした。