ヌードなお話。
こんな記事発見。ヌードモデルになりたい人が増えているとかいないとか。 本当かしらん? 私がはじめてヌードデッサンをしたのは、東京の美術予備校時代でございました。 しかも初ヌードデッサンは男子だったんだんですわよね。 モデルはマッチョなおっちゃんでした。 40代半ばくらいの。 長髪の。 もう脱ぐ前からインパクトのある方でございましたわ。 濃いお顔立ちに、忘れがたいのはワインレッドのバスローブ。。。 う~~ん。 その辺にいるオッチャンとは一線を画した雰囲気をお持ちだったのを記憶してござる。 なかなかスゴイインパクトだったわよぅ。 人体デッサンって思っている以上に、やたら難しく・・・ 初ヌードデッサンは惨敗で、講師にコテンパに罵られて終わった記憶のほうが強うございますけどね。 しかし一番最初は、「あんまりじっくり見ちゃいかんのじゃないのか?」(←邪念?)という意識が働きすぎて、【局部】のみ絵が進まない事態が起こりまして。 何せ、18、19の女子が大半のクラスでしたけんな。 出来上がった生徒のデッサンのほとんどは「局部ぼかし入り」みたいな変な絵になっていたのを覚えてますわ。 「逆にヒワイじゃねぇか!阿呆!!受験なら全員落ちとる!!」と全員叱られたんじゃった。 まあね。 しかし人間と言うのは慣れる生き物。 神経もどんどん摩耗してくんでございますわよぅ。 2度3度4度5度・・・と繰り返していくうちに、本気でなんとも思わなくなるんざます。 ・・・お勉強ですしね。 私が入学した美術大学は、当時、1回生は1年間ずっと人体のヌードデッサンというカリキュラムでございました。 いや~~~描いた描いた。。。 (人体が苦手だった私にはなかなか苦痛の1年間でございました。) でもプロのヌードモデルさんが毎日アトリエでポーズをとってくださる。 考えてみたらものすご~~く贅沢なんでございます。 お金のない学生時代・・・。 ヌードモデルさんを個人で雇うなんてことはそうそう出来るものではないんでございますよぅ。 学校が雇ってくれるなんて超ラッキー! (モデルがいない場合・・・ 学生同士でハダカクロッキー会なんぞというのを開くことも。 代わりばんこにモデルになるんですわよ。 いちいち脱ぐのが面倒なので全員裸で絵を描いているというシュールな状況。でも安アガリ。) 授業に来てくださっていたモデルさんは、プロのモデルさんばかりでございましたよぅ。 (教授や講師をしている一流の絵描きさんが連れてくるモデルさんですけんね。プロもプロ。。。) 何が違うって・・・ スタイルが良いとかそういうのは、全く関係ないんでございます。(絵描きの好みは反映されとるけどな) なんかポーズがピタリと決まるんですわよね。 カッチョイイんだよぅ。 ポーズをとった瞬間に、空気が変わるんです! 動かないのってきっと大変。。。 だってゆらゆらもしないのだ。 そんでもって、すんごく絵になるポーズも知っている。 長時間たってもなかなかポーズが崩れない。 「プロってすげぇな~~~」と思わず感嘆の声をあげちゃいますよ。 ところで。 ジャスミンは・・・この授業のほかにも「ヌードデッサン会」なるクラブにも所属しておりました。 人体が下手だったのでね~~~何としても上達したくって・・・学生が作っていたこのクラブに入部していたんざます。 学生が会費を出し合って、モデルさんを呼ぶんでございますけれど。 一応、事務所から派遣されてくるモデルさんたち。 しかし・・・授業のときにやってくるような場数を踏んだ方は少なく(たぶんギャラの問題か) どう見ても「最近始めたんです」的な主婦や、「おれの裸どうだい?」な外国人の方や・・・なんだか毎週個性的な面々でございました。 いや・・・勉強ですんで、描ければいいんでございます。 描かせていただけるだけでよろしいの。 ありがたい。自分の見ながら描けないもんな。でもね~~~やはり違うんですわよね。 ポーズとりながら、モデルさんが「ど緊張!」してたりやたら「恥ずかしがったり」していると・・・描いてる側も落ち着きをなくすというか。 まあ・・・仕方がないですわよ。。。 モデル台に上がって、数十人の前でハダカになったあげく動いちゃいけないんですもん~~~。 精神的にも、肉体的にも相当絶対キツいはず。 まあ・・・何の世界にしろ、プロはすごいってことですわね。 世の中・・・ラクな仕事ってないですな~~~~~~。シミジミ・・・