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うたのおけいこ 短歌の領分

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2021年07月25日
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菅内閣支持率最低更新は予想通りで 大丈夫です




菅義偉首相が、日夜真面目に精一杯、誠心誠意頑張っていることは十分伝わるし認めるが、その力量・人気から見て、残念ながらこんなもんだろうなーとは目に見えていた。完全に想定内であり、そういう意味では大丈夫である。

このこと自体はやむを得ないが、遠からずやって来る衆議院総選挙という大いくさを控え、暗雲が垂れ込めているのは否めないと言わざるを得ない。

ただ、自民党内の、いくさがメシより好きな軍師たちの実力をなめてもいけない。ご先祖様はリアル武将の末裔も少なくない、孫氏の兵法などはイロハのイであろう。
オリンピックはよしんば負けてもいいが、いくさは負ければ死ぬのである。
いのち(政治生命・社会的生命)をかけた、真剣勝負のゲームである。

さて、近代オリンピックが、もともと古代ギリシャのオリュンポス山麓で行われていた一民族が神々にささげる祝祭の形を換骨奪胎して、人類のひとつの理想を見事な発想で具現化した、この上なく素晴らしい祭典であることは言うを俟たない、万人の知るところである。始まってみると本当に素晴らしく、毎日最高の夢を見ているごとく楽しい。

ただ、そうしたソクラテス・プラトン風の「哲人・賢人」的なノリもあって、今回このオリンピックの準備段階で、西洋思想・哲学の神髄である「イデア(理想)」論的な反駁しづらい正論の外圧が強烈にかかったという印象を持ったのは私だけではないだろう。
そんな風に思っている、知的で穏健な、成熟した保守層の日本国民(筆者も含ませてもらう)は少なくないと思う。

それらの普遍的なイシュー、マター(特に、完全なる平等、ありとあらゆる差別の撤廃など)が論理として正しいことは自明であり、真摯に反省し過ちは改めていかねばならないのは疑いないが、その一方で、それらの課題がなかなかそうそう一足飛びに実現(現実化)できない高い理念であることも我々は知っている。

なるほど、欧米社会は男尊女卑の撲滅/男女平等についてはかなり実現しつつあるようにも見える(この点は敬服する)が、身分・階級制度は今なお健在であり、激しい貧富の差を淵源とする治安の悪さ・暴力の横行跋扈があり、キリスト教教義に基づいて同性愛には今なお不寛容である。黒人差別や外国人移民排斥は日々新たに目にすることろである。

あなたがたはそんなに進歩しているんですか、五十歩百歩ではないですかと、マジのツッコミを入れたくなる。

平たく言えば、オリンピック開催という国家国民的名誉を人質に取られ、反論しにくい足元を見られて、言いたい放題文句を言われた、責められた・攻められた、何人もの才能ある関係者・有力者の首も取られたみたいな被害者感覚もわれわれにはなきにしもあらずだ。

日本人なんて、客観的にはどう考えてもアジアでは優等生の部類だろう。基本的には心優しき「善意」の国民である。子どものころからそういう教育を受けて、骨の髄まで沁みついている。

例えば、卑劣な犯罪者だがオレオレ詐欺師どもを見よ。奴らもバカではない、それどころかむしろ鋭敏で悪賢い。その頭の良さを普通の仕事に使えばいいのにと、常套的に誰もが考える通りである。彼らはまさに日本人のそういった美点に真っ向訴えて、無慈悲に攻め込んでくる。

人を笑わせ楽しませようと、サービス精神で調子に乗ってちょっと口が滑っちゃったとか、若気の至りで海外の事情に無知だったとか、今回の事態も含め、そんなことは枚挙にいとまがない。

そういった、日本人なら即座に直感的に分かって作動する惻隠の情(武士の情け)も教育的配慮もヘチマもなかった。冷たい、攻撃的で対立的な国際関係の現実をまざまざと見せつけられただけだった。そこに雷同してくる獅子身中の虫のような日本国内勢力もあった。

今後、日本社会や日本人(特に男性、しかし女性も)は、自らの認識や社会システムの至らない点について、考えを改めるべきは改め、改善すべき点は改善していくべきことは当然である。努力すべきである。
ボーっと生きてんじゃねえよ、とチコちゃんの言う通りである。

日本人の国民性は、謙虚であると思う。自らを無にして異なる意見に耳を傾け、反省することが得意である。批判された諸問題については追い追い虚心・真剣に考えて、可及的速やかに実効性のある措置を講じていくことになるだろう。

しかし、例えばすでに「女性は子供を産む性であり、(それだけではないが)それゆえに男は女を深く尊重し敬愛している」というような古今東西万古不易の自明の理も、最近は言えなくなりつつある。

生物学的にも当たり前の事実であるにも関わらずだ。人間は、生物ではない何者か(神のようなもの? 超人?)にならねばならないのか? そんなことは可能なのか? 尊敬し著書を愛読する生物学者・池田清彦氏の意見が聞きたい。

それですらセクハラだと声高に言われかねない異様な言論状況は、これでいいのだろうか。バカボンのパパじゃないので、「これでいいのだ」とは、私は到底言えない。

が、この台風のような日本攻撃は、主としてオリンピック・パラリンピックによってもたらされたものであって、その終了後にはとりあえず終わりを告げるのではないか。むしろ、開催した日本への感謝、あわよくば賞賛の声が国際的にも国内的にも高まりそうな気配すら感じられる。

保守派政党・勢力はオリ・パラ終了後、全力で衆議院総選挙の準備に没頭することが可能となるだろう。黙ってサンドバッグよろしく重いパンチを打たれ続けた堪えがたい鬱憤も溜まっている。この大いくさに勝つためなら、もう何でもありだという空気になることも十分あり得ると思われる。菅首相の首のすげ替えという選択肢は、割と有力なものとなりつつあるといえるだろう。

・・・私のような雑魚のボンクラな頭でも、これぐらいの筋道は読める。
ましてや、もっと遥かに頭のいい畏敬する論客の皆さんは、健全な論調の大新聞紙上や、『正論』やその他保守系雑誌などで精緻で説得力のある論文を発表して、国民(とりわけ知的指導層)を正しくリードしていただきたいと切望している。

なお、このブログサイトは(アクセス解析ツールをかけてみると)私自身がビビるほどの巨大マスメディア・一流大学、ひいては政府機関などの閲覧を日常的に受ける光栄に浴している。深謝するとともに、そうした組織に所属する皆さんは、筆者の拙い文章の意をお酌みとりいただき、日本の状況・立場・真意に寛容な思索・報道・言動をお願いしたい。


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最終更新日  2021年08月15日 04時23分42秒
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