カテゴリ:芭蕉俳諧
松尾芭蕉(まつお・ばしょう)
閑さや岩にしみ入蝉の声 おくのほそ道 陸奥の深山の奥に このように閑寂なまほろばがあったのか。 蝉の声がさざめいて岩に染み入っている。 立ちつくしてそれに聞き入っている私は いつしか「無」になっていた。 註 元禄2年(1689)夏、出羽国(でわのくに、現・山形県)立石寺(通称、山寺)にて詠んだ。芭蕉46歳、代表作の一つで不朽の名句。 なお、立石寺の読み方は、現在「りっしゃくじ」と呼ぶのが一般的だが、古くは「りゅうしゃくじ」と呼んだという。「建立」などと同じ呉音であろう。 * 本文の表記は、岩波文庫『おくのほそ道』および『芭蕉俳句集』に依拠した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年07月27日 05時23分46秒
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