欧州生活16年目　- 伊・独・私の三角関係 -

[イタリア生活] カテゴリの記事

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• 人生初・ひとりビーチ

  今日は私の三連休最終日。生まれて始めてたった一人でビーチに出かけることにした。うちから車で30分以内で着くことの出来る海岸は全部で３つあるんだけれど、その中でも一番遠い、一人では一度も行ったことのない海岸へ行ってみることにした。イタリアの海岸にはいかにも「近所の人」とおぼしき人たちがたった一人で寝そべっていることも多いが、今日は私も人生で初めてその人たちの仲間入りをすることになる。普通そういう人たちは砂浜に寝そべるためのタオルだけを持参し、到着するなりサッとタオルを敷いてサッと寝そべる。そして1時間くらい太陽を満喫した後でまたサッとタオルを丸めて慣れた足取りで砂浜を後にする。｢私なんてすぐそこに住んでるから長居する必要なんて無いの」とでもいわんばかりのその様子は昔から気になっていたのだが、ついに私も彼らのように振舞える時がやってきたのだ！しかし、外出となると山のような荷物を担がなければ気がすまない私。今日という日も例外ではなく、パンパンに詰まった大きなカバンには帽子と時計がぶら下がり、右脇にはパラソル、左脇にはビーチチェアを抱えるすごい出で立ちで出かけることになった。幸い砂浜への入り口に最も近い駐車場が空いていたのでその大荷物を抱えて長距離を歩くという事態は避けられたが、｢近所に住む慣れた足取り」からは程遠い「ビーチを楽しみにやってきた観光客」以外の何者でもなかったのは言うまでもない。波の音を聞きながらボーっとするのは極楽であるが、一人だと背中にオイルを塗ることができないという悲しみに気付く。トイレに行きたくてもこの大荷物を置き去りにして行くわけにはいかないし、セネガル人たちの物売り攻撃をモロに受けるので何分か置きに現実に引き戻されてハッとする。唯一そばにある売店までは大荷物を視野に入れながら行くことができるので小銭を握り締めて水とアイスクリームを買いに行くことはできた。その売店では毎回同じアイスを買っているので、今日も「はい、これでしょう？」と同じアイスを手渡された。今日くらい別の種類を食べてみたい、と思っていたのだが、話していると長くなりそうで、荷物が気になる私は心とは裏腹に笑顔で頷いたのであった。平日のビーチは女性と子供が多く、なんとなくほんわかとした雰囲気で私も人生初のひとりビーチを問題なく終えることが出来た。次回はできるだけ荷物を減らしてトイレの近くに陣取ることにしよう、そう心に決めて砂浜を後にした。

  2006年05月16日

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• イタリアで「ツナマヨにぎり」。

  一時帰国の際、成田に着いて私がまずすることは、「売店でおにぎりを買って食べる」ことだ。一つは日本を留守にしていた間に新たに発売を始めた新製品を試すことに決めているけれど、もう一つは絶対にツナマヨを食べる。 そう、ツナマヨ好きなんですよね。 イタリアに来てから巻き寿司を作る機会が多くてツナマヨの巻き寿司は何度も作っていたけど、でもツナマヨおにぎりを自分で作ったことは一度もなかった。コンビニの「機械でプレスしただけ」のヒンヤリとしたあのおにぎりがツナマヨには一番合ってるような気がしていて。 でも昨日、おにぎりを持って公園（ミュンヘンの英国公園並みの大きくて綺麗な公園が近所にあった…）へ行くことになって、夫に何を入れようか聞いたら速攻で「ツナマヨ！」と返答されたのでしょうがなく作ることになった。 人生初の「自家製ツナマヨ」。 と言ってもごま塩にぎりの中にツナマヨを入れただけだけどね。ツナとマヨネーズは夫に混ぜさせて、おにぎりも自分で握らせた。 「子供の頃見たアニメの中で、ピクニックらしき場面でに子供たちが必ず食べていた白い三角のもの、たぶんこれだね…」 とつぶやいていた夫。 以前も書いたけどイタリアでは日本以上に日本のアニメをしょっちゅう見ることが出来るので皆すごく詳しい。でもこうやって私たちには当たり前の「おにぎり」も知らないまま彼らは見てるんだよなー、と思ったら少し不思議な気持ちになった。 ツナマヨにぎりは塩付きの韓国海苔を巻いて食べたけど結構おいしかったし、通る人が皆「え？何食ってんだ、こいつら？？」という顔をして通り過ぎるのがかなり笑えた。 他にはサーモンと鰹節、白ゴマをゴマ油で炒めた後でご飯と混ぜて握って最後に焼きおにぎりにしたものと、昆布を小さく切ってご飯に混ぜて、中に梅干を入れたものを用意。姑の分も作ってお皿にのせてあげたら喜んで食べていた。 ドイツもそうだけどイタリアも、ピクニックとなるとテーブル＆イス、テーブルクロス、お皿、コップ、スプーン＆フォーク、紙ナプキンなどなど大荷物なので結構大変。リラックスできたけどかなり疲れた　笑。

  2006年05月15日

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• 白い靴クリーム

  さらに続く靴の話題。 ずっとずっと欲しいと思っていた白い靴クリームを やっと手に入れてはしゃいでいる。 ドイツにはワインレッドとかベージュはあるのに 白いクリームってものが私の生活範囲ではまったく 見つからなかったので本当に嬉しかった。 なんというか修正液みたいな感覚で、私のサンダルの 先っぽの色落ちも新品のように元通りになったので さすがイタリア、塗料もしっかりしているのだろう。 黒や茶色のクリームと同様、乾いた直後はツヤが無いが その後古ストッキングなどで擦るとしっかりピカピカ感が戻る。 これを見つけるまでは白いマニキュアをちまちま塗っていたが、 これで手入れが本当に楽になったぞ♪ これのすごいところは布にも使えてしまうところで、 スゥエードと白い布のコンビでお手入れに困っていた 夫のスニーカーもすっかり綺麗になってしまった。 白い靴の汚れをあきらめていた皆さん、本格的な夏が 来る前に白い靴クリームを手に入れてみよう！

  2006年05月12日

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• 食べ物命のイタリアと言う国

  日本人なら誰もが「食の国」だと知っているイタリア。 でもここまですごいとは、たぶん誰も想像していないのではないだろうか。 これまで日記に色々書いてきたが、銀行や郵便局、医者などの混雑と手際の悪さはどこへやら、スーパー、特に食品売り場の近代化は日本も負けるくらいのすごさ。 また、海で魚を取ってきたばかりの猟師たちが船をとめてすぐに売り出すマーケットがあるのだが、単に屋根がついてあるだけの掘っ立て小屋に魚を陳列するための冷蔵機能付きショーケースが並び、おまけに客の順番をはっきりさせるための番号札と電動掲示板が完備されている。(病院になくても魚用マーケットにはあるってとこがおかしい） おまけに、夫は空港で働いていて、周期的に夜10時からのシフト、夜勤をこなさなければならない。そのときに出るのが「軽食パック」なのだが、これがかなり大きな紙袋で、「サンドイッチ二つ、袋入りビスケット2パック、缶ジュース、瓶ジュース各一つ、乾燥ポルチーニ茸一箱やパスタセットなどの食材が一パック」毎回必ず入っているのだ。もちろん消化できずに夫は毎回持ち帰り、残りは我が家に蓄えてある。 もちろんクリスマスともなると、会社からもらえるプレゼントはすべて「食材」。50センチ以上はあると思われるギフトボックスの中にはいわゆる「イタリアの食材」（サラミ、プロシュット、オリーブオイル、ポルチーニ、トマトソースその他色々）がぎっしり詰まっており、おまけにすべて提携しているらしい農家特製のものばかりなので味は格別。家族みんながこの箱を楽しみにしているのは言うまでも無いだろう。 そしてさらに、「行列のある場所への差し入れ」がある。 例えば「ローマ法王を一目見るための行列」、例えば「労働ビザを手に入れたい人たちの行列」など、大勢の人たちが列を作っているところには必ず差し入れがある。瓶入りの水だったりジュースだったり、トマトソースのパスタだったりリゾットだったり、その時々で色々なのだが、驚くのがアメリカなどでよくあるボランティア団体からではなく、各市や町、県などのお金を使って公的に行っているらしいということだ。 ホームレスの人たちなど、食べるものが無くて困っているというわけではなく、自分の意思で目的があって並んでいる場所にさえ公的に食べ物を支給するというイタリア、この情熱の10％でも別の部分に回してくれたらもう少し住みやすくなるのでは、と思っているのは私だけではないはず…

  2006年04月17日

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• 海への散歩

  今日の気温は16度。 お天気も良かったので海へ行って砂浜でボーっとした。 裸足になって砂浜を歩くのは、たしか去年のカラブリア旅行以来。 少し風があったので、波も大きくて見ていて楽しかった。 ドイツ人たちは水着になって日に焼いていたけれど、 確かに彼らにとっては6月くらいの陽気だろう。 ミュンヘン時代には考えられなかった「海への散歩」。 天気と環境が人の性格を左右するんだなぁ…、 と心から感じた一日だった。

  2006年04月12日

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• ざ・コネクション生活（イタリア編）

  私の車が壊れた。 去年突然仕事が決まり、その日のうちに車を買わなければならなかったので安い中古車を手に入れたものの、もちろん購入前のチェックはきちんとしてもらった（はずだ）し、2月には車検にも通っている（はずだ）。 なのに突然オイルがこぼれだし、そのまま運転するのは危険な状態になった。しょうがないので恐る恐る運転しながら、購入した場所（メーカーの正規販売店）で見てもらうことにした。 その日は無理だと言うのでその場に車を置いて、次の日の指定された時間に行ってみる。するといろいろ問題があるので320ユーロ払えと書いてある書類を笑顔で差し出された。 日本円で5万円くらいだが、グッチの店員でさえ900ユーロの月給というイタリアの物価を考えるとぼられているとしか思えない。繰り返しになるが9月に買って2月に車検を通っているのだ。 ドイツで学んだ威圧感と嫌味を思いっきり駆使してねばってみるが、相手は図々しいことでは天下一品のイタリア人。お互い一歩たりとも引かないまま時間だけが過ぎる。 いい加減にしろー！と思ったその瞬間、私の仕事先の社長から携帯に電話が入る。その日休みをもらっていたので仕事に関する質問だった。 しかしあまりにも頭にきていた私は社長の言葉も耳に入らず、反対に今どこにいて何が起きているのかを説明し始めた。 すると社長、 ｢そこで一番背の高いのが販売部門の責任者、シニョーレ○○だ。ちょっとその人に電話を渡しなさい」 私はよくわけがわからず、その言葉が何を意味するのか何度か聞き返したが、社長はその人と話をするからかわれの一点張り。 しょうがないのでシニョーレ○○を探し出して電話をかわる。社長の名前を出したら顔色が変わったので知り合いなのだろう。なにやら声をひそめてヒソヒソと話し合っていたが、電話を切った途端にシニョーレ○○は部屋を飛び出し、私の書類を持って仏頂面をしている修理担当者を怒鳴り始めた。 ◇◇（私の社長）から電話があった！この女性の車をこれ以上できないほど最高の状態にしろとのお達しだ！そしてその修理代はもう一度一から見直すこと。そのまま渡したら承知しないぞ！ この鶴の一声で私はその日車を受け取れなくなったのだが、どうやら320ユーロを払うことは免れたらしい。おまけにその夜、車のメーカーのミラノ・イタリア本社から電話があり、修理代がすべて保険でカバーできないかどうかもう一度調べてくれると言う。おまけに320ユーロなどという法外な修理代を請求したあの販売店についても調べて来週連絡をくれるということだった。 一体何が起こったのだ？？？ 実は社長はイタリアの長者番付で常に上位の人で、特にトスカーナとその周辺の土地や銀行、店は彼とその家族が何かしら関わっているすごい一族だ。ひいおじいさんの時代からとんでもない有名人で、とにかくみんなが彼のことを知っている。 普段はそんなことをまったく感じさせないとても人柄の良い人なのだが、正義感が強いのでこういう「ズル｣を見かけるといてもたってもいられないのだという。 シニョーレ○○の様子からして、たぶんあのメーカーの株を買い占めているとか、特大スポンサーだとか、実は社長だとか、何か彼らに恐れを抱かせる理由があるのだろうが、そんな人と一緒に仕事をしていることが恐ろしくなった私だった…。（今日もたまたま立ち寄ったついでにゴミ捨てたのんじゃったけど　笑） それにしてもイタリアは、権力か、権力を持つ人のコネさえあればとても楽しく生きられそうだ。新たに学んだ一件であった。

  2006年03月28日

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  ヴェネツィアのカーニヴァル（画像あり）

  ヴェネツィアは数え切れないほど訪れた町だが、なぜかカーニヴァルの時期にはこれまで一度も行ったことがなかった。ちょうど夫と休みが重なったので、いまにも雨が降りそうな天気だったが車で行くことにした。1日停めて20ユーロというべらぼうに高い駐車代を横目にとりあえず町へ繰り出す私たち。駅から簡単にサン・マルコ広場へ行くことが出来る道にわざと背をむけ、「せっかく来たんだから散歩がてら遠回り♪」と歩き出すが…どしゃぶり。おまけに傘をさしながら歩くので道に迷う。やっとのことたどり着いた場所は、なんと魚市場であった…。少し小ぶりになってきたので気を取り直して歩き出すと、仮面を売るお店が現れ始めてカーニヴァル気分を盛り上げてくれる。そしてついに、サン・マルコ広場で仮装をした人たちを発見したのだ！仮装しているのはほとんどフランス人の大金持ちで、毎年この時期になると一月間ホテルを借り切って仮装を楽しむのだそうだ。みんな撮られることを本当に楽しんでいて、自分の衣装にあった場所とポーズをきちんと把握している。観光客に取り囲まれている時は動きもものすごくスローモー。ポーズを替える時もスゥゥゥーっとエレガントに動く。ギャーギャー騒ぐだけの観光客がカメラを向けるとわざと逆の方向を向いたりなどの意地悪もしつつ、きちんとお願いすると希望するポーズをとってくれる優しさも。プロのカメラマンもたくさんいて、ゴンドラ前につれていってモデルの様なポーズをさせたりしていた。最後にプロの写真をどうぞ。

  2006年03月03日

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  おりんぴっく

  普段オリンピックもサッカーW杯もほとんど見ない私。 でもちらりと見かけた開会式には目が釘付けになった。 シンプルだけど目が離せない、イタリアらしいあの式を見て ｢やるじゃん、イタリア！」となんだか嬉しくなった。 でも、次の日会う人みんなに「昨日見た？すごかったね！」と言ってみるも、返ってくるのは「ふーん、」という反応のみ。少なくとも私の周りにあれをきちんと見た人は一人もいなかった様子。まぁこれだけ国民の関心が薄ければ、選手たちは変なプレッシャーなどかけられずに純真な気持ちで競技に打ち込むことが出来るだろう。それはそれで良いことだよね。 それにしても、一目見ただけで「イタリア！」とわかってしまう、その国のシンボルのようなものがたくさんあるのって やっぱりすごいと思った。フェラーリ、パバロッティ、ソフィアローレンにアルマーニ。特にソフィアローレンが持っていたあの旗は、これまで必ず男性と女性が一緒に持つのが慣例になっていたオリンピック。今回はオリンピック至上初めて女性8人だけで運んだそうな。ドイツとかアメリカでこんなことやったら「逆差別」やらなんやらすごい問題になりそうだけど…。(ヨーコ・オノはイマジンを歌おうとするともれなくついてきちゃうんだろうね。） 次の日気になって英・独・伊で読める限りの他国の反応をネットで探してみたけれど、どこの国も「イタリアらしい、斬新な驚きをプレゼントしてくれた」と好評であった。唯一ドイツの公式サイトでは「誰がどこから見てもはっきりとわかる赤を好むイタリア人」などという嫌みとも取れるコメントを発見したけど。 あと個人的にメダルのデザインもすごく好き。 穴があいたメダルは初めてなのだそうだ。イタリアの各町の中心地、「PIAZZA｣を象徴しているというあのメダル、イタリア人らしいな、と思った。ついでにアメリカの｢オリンピックブログ」なるもののコメント欄で「開催地はTURINのはずなのに何故TORINOオリンピックと呼ばれているのですか？誰か教えてください」という非常にアメリカっぽい質問を発見。フィレンツェ駅前で毎日毎日「そこら中にFIRENZEって書いてあるけど一体なんなのぉ－？」という勉強不足なアメリカの若者たちがあまりにもたくさんいることを、アメリカは少し知った方がいいと思うのだけれど。

  2006年02月15日

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  ピサの斜塔、雪景色！（写真付き）

  昨日の夜から雪が降り、今朝起きたら一面銀世界！ 量としては東京に降るのと同じくらいのものだけれど、 ここで積もるほど降ったのは20年ぶりだとか。 南ドイツで大量の雪を何年も見てきたせいで私は雪には 飽き飽きしているけれど、夫は朝から大興奮。 ｢今日は絶対仕事が休みになるから上司に電話をしろ」 などという。 ドイツでは10月から自動車のタイヤを冬専用タイヤに替え、 替えていない人がそれによって事故を起こしても保険会社は 支払いを拒否することができる。それくらい雪は彼らに とって当たり前のことで、そのための準備は怠らない。 外出時は雪用のブーツを履いて帽子と手袋も常備。 子供たちも数メートル積もった雪を横目に見ながら、 まだまだ真っ暗な冬の早朝、一人で家を出て学校に向かう。 仕事を休むなんて冗談でも思いつきもしないだろう。 もちろん私も冗談だとばかり思っていた。 しかし夫に言われシブシブ携帯の電源を入れてみると、 上司からのメッセージが。 ｢今日は休みなさい。雪が降っていて危ないから」 えぇぇぇぇえええええっ！ このメッセージを見てもまだ信じられなかった私は この上司に電話をしたが、「こんな日に仕事に行く奴の 気が知れない」という返事。「道が凍っていて危ない。 何かあってはいけないので今日は家でゆっくりしなさい」 あぁ、イタリア人ってなんて素敵にいい加減なんだろう♪ これを聞いて夫は「ほらね、言ったでしょ？」と満面の笑み。 そして2人で「ピサの斜塔－雪景色編－」の写真を撮りに行った。みなさん、この写真はとぉーっても珍しい写真ですよ！

  2005年12月29日

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• 朝5時のお見送り

  夫は空港で働いているので(ので、ってこともないけど） 勤務時間がシフトによって変わる。夜番の時は22時から6時まで、昼番の時は14時から22時まで、そして恐怖の朝番は、6時から14時までという泣く子も黙るシフトだ。 冬の問題はこの朝番。 夏は5時でもすでに明るい。おまけに仕事が終わった後で海へ行くことの出来る最高のシフトだが、冬は暗くて寒い朝に布団を抜け出さなければならない最悪のシフトに変わる。 人間というのは不思議なもので、休暇にでかけるとか遊びに行くなどというときは例え冬の朝5時でもさっと目が覚めるもの。しかし仕事となるとそうはいかない。普段こういうことはしっかりとしている我夫も、目覚ましを止めた後もなかなかベッドから出ることが出来ずにボーっとしていることが多い。 そこで私の出番、である。 まず自らベッドを出てトイレへ向かうことで、夫にも「ベッドから出る気力」を分けてあげる。その後廊下やトイレの電気をつけっぱなしにして、暗い＝起きたくないという雰囲気を解消してあげる。そしてキッチンに行ってコーヒーメーカーのスイッチを入れ、朝の雰囲気をかもし出してあげる。 ここまでするとやっと夫も起き出して来るので、私は目をこすりながら持っていくもの等の準備に取り掛かる。お互い眠いので気をつけないと朝の出勤は忘れ物だらけだからだ　笑。きちんとランチョンマットを敷いてあげ、可愛いカップにコーヒーを準備する。 朝食が済んだら外までお見送り。車通勤なので私が門を開け閉めしてあげないと、彼がわざわざ車から降りないといけない。冷気に目が完全に覚めるが、こればかりはしょうがない。眠そうな夫に手を振ったあと、門を閉めて妻の務めは本日も完了。8時に起きて自分の通勤の準備をするまで、ベッドに入ってさらに一眠り。 仕事を始める前は、「自分が働いてたら絶対に無理」だと思っていたし、マイミクSamantaさんにも「10年後は絶対にやってないはず」といわれていたが、いやはや仕事を始めてもこれは続けているし、私の性格からして10年後もたぶん続けているだろう。しかし、性格以外にやめられない理由がひとつ。 私のこの「朝のお勤め」で夫は完全にノックアウト(笑)され、私が家でやるべきことを本当に良く手伝ってくれるのだ。例えば洗濯機に服をいれ、洗濯機を回し、洗濯物を干しておまけに取り込むのはいまや夫の仕事だし、部屋の掃除だってすすんでしてくれている。朝番以外のシフトの時は必ず私の朝食の準備をしてくれるし、仕事から帰るとお風呂に熱いお湯がたまっている。おまけに仕事が休みの日に義母を手伝おうとすると、「せっかくの休みだからゆっくりして」と夫が彼女の手伝いをしてくれるのだ。そう、私の家での仕事といえばこの「朝のお勤め」とアイロンがけくらい。おまけにこの朝のお勤めは月の3分の1もない　笑。 はっきりいって得しているのは私だ、と思う今日この頃…。

  2005年11月30日

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  今冬初めての暖炉

  昨日、仕事から帰ってくると暖炉で火がたかれていた。 今冬初めての暖炉！ 部屋の灯りはスタンドライトのみにして、この暖炉の火を ボーっと眺めるのが大好きな私。 メラメラとひたすら燃え続ける火を見ながら ときおり「パチパチッ！！」とはじける音や 燃え尽きた木が崩れ落ちる音を聞いているとすごく落ち着く。 今日は新作DVDを見ていたはずなのだが、 気付くとボーっと暖炉の火ばかり眺めていて ストーリーがわからなくなってしまった　笑。 夫もこの火が大好きなようで、この年にしてすでに プロフェッショナルの域。手際よく準備をして あっという間に大きな炎を作り上げてしまう。 いつか購入予定の新居にも、絶対暖炉スペースを 設けよう、と今から楽しみな私たち。 早く夢が叶うといいなー♪

  2005年11月21日

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• 踊る、イタリア人。

  テレビを見ていると、どの番組でも踊っている気がする。 昼時の人気料理番組も、調理の最中にコックさんも 客席もみんなで突然踊りだすし、クイズ番組では ゴールデンタイム＆夕食時だというのに超ミニスカートを はいたお姉さんが気持ち良さそうにクルクルと踊る。 夜間の番組に関しては言うまでも無く、 「美人」｢若い｣「限りなく裸に近い」という キーワードを掲げた女の子たちがひたすら髪を振り乱して 踊っているし、バラエティではどいつもこいつも 訳など無くみんなして踊っている。 この踊りは番組構成に必要なのだろうか？ などと固いことを考えることも無く、 ドイツ人の仏頂面を思い出しては嬉しくなる私であった。 綺麗でお洒落な女性を見るのは女の私でも楽しいしね。 余談だが叶姉妹はイタリアで売り出したら絶対に当たる気がする。

  2005年11月18日

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• イタリア人ってホント、おもしろい。

  義父　｢今朝、舌かんじゃったんだよね、寝てる時。」 …って寝てる時に普通舌かみますか？ 義母によると、突然飛び起きてトイレに駆け込んだとのこと。 義父は普段から異常によくしゃべる人なので、 きっと夢の中でもベラベラしょうもないことを 話していたんだろう、と家族で納得。 夕食時、普通の会話中に義母が冷蔵庫からプロシュットを 持ってきて夫に差し出す。しかし1日たったプロシュットは 少し乾いてきていたようで、我夫は突然怒り出して一言。 ｢そんな70年もたった古いもの食べたくないよ！」 …70年？？ 単に古いって言えばいいんじゃないの？ なんで50年じゃなくて100年じゃなくて70年なの？？ おまけになんでそんなに怒ってるの？？？ 私、爆笑。 ドイツにいた頃、フィレンツェ人の元彼と喧嘩をし、 怒った私はメールにて罵詈雑言をかきなぐりました。 すると間もなく彼から携帯に電話。 ｢なんだよあのメール！今から返事書くから絶対読めよ！」 …って国際電話かけるよりさっさと返事書く方が早いのでは？ ホント、イタリア人っておもしろいです。

  2005年11月17日

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• ザ・金持ち　イタリア編

  最近仕事でゴルフ関係者に関わることが多い。イタリアではまだまだゴルフといえば金持ちのする遊びなのでゴルフ関係者＝金持ちであるが、またこの金持ちっぷりが半端じゃない。例えばイタリアの港では必ず見かける某コンテナ会社社長、例えば某有名サッカーチーム所有者、例えば某超有名ブランドオーナーなど。ゴルフをする時は誰もがポロシャツにスラックス、スニーカーのようなゴルフシューズという出で立ちなのでどこから見てもただの愉快なおじさんたちだが、プレー後に着替えた姿はさすがにオーラが漂っている。仕立ての良いスーツに手縫いで仕上げられた靴、もちろん横にはモデルのような奥さまが立っている。イタリアならではのお洒落な出で立ちにスカートから伸びる美しい脚、そしてエレガントな立ち居振る舞い…。イタリア人女性は誰もが女性であることを謳歌しているような印象を受けるが、特にお金持ちの奥さまがたはその傾向が強いような気がしてならない。いわゆるブランドものの洋服というのは女性の身体を美しく見せるようにデザインやカットがされているという理由もあると思うが、最終的には好きなものを何でも手に入れることが出来るため、その中から自分をより引き立たせるものたちを選ぶことが出来る、ということだろう。ドイツで某ブランド店で仕事をしていた時も多くの「お金持ち」と接する機会があったのだが、悲しいかなやはりドイツ人(涙)、オーラの漂う美しい人に出会うことはついになかった。基本的にドイツ人というのは、自分がいくら大好きだとしても他人がブランドものをこれみよがしに身に着けることに嫌悪感を抱く傾向にある。また、女性が女性らしさを全面的に押し出すことにも嫌な顔をする人が多い。なので有名サッカー選手や俳優の奥さまなどでも、化粧っ気がなくボサボサ頭でユニセックスな格好をしていることが多かった。しかしここはイタリア。女性は美しいほど得をする国。おまけに欲望に素直な人たちだから、欲しいものが手に入る状況にいる人たちはきっと我慢などしないのであろう。皆最新コレクションを見につけて颯爽と歩いている。見ているだけでこちらも気持ちよくなるほどだ。そして本当のお金持ちが皆そうであるように、イタリア人のお金持ちたちも物腰がやわらかく、いつも笑顔で皆に親切。こういう身分に生まれたかった…、と彼らを横目で見ながら、今日も馬車馬のように働く私であった。

  2005年11月09日

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  ありがとう！

  私は義両親と同居している。 が、 義父がひどい偏食のため、食事のしたくは義母が担当。 私は仕事から戻った後、シャワーを浴びてPCの電源を入れ、 遊んでるうちにフルコースの食事が出来上がっている、という 素晴らしい結婚生活を送らせてもらっている。 だが、 昨日の夜、恐怖の通達を受けた。義母がとある町で検査を受けなければならなくなったため、一日中留守にするというのだ。これで夫が夜のシフトなら私は一人で日本食を堪能しながらPCで遊ぶという楽しい時間を過ごせるのだが、あいにく彼は休みの日。ということは仕事から戻った後で私が食事を作らなければならない…。 ということで朝から憂鬱だった私。 自分の家のキッチンならまだしも、普段は義母が仕切っている場所。今現在どんな食材があって、何が冷凍庫にあるのか？調味料で足りないものはあるのだろうか？まずはそこから調べなければならない。それらをメモしながら、仕事の後でどのスーパーに行けば足りないものが手に入るのかを考える。 あーあ、これなら普段から料理する方が楽なのになぁ…、と文句を言いながら出勤し、仕事中も何を作るか考えながら一日を過ごした。 しかし、 帰ってみるとなんだかとっても良い香りが漂っている。 オリーブオイル？ペパロンチーノ？？ 家に入ると満面の笑みで夫がキッチンに立っていた。 そう、仕事が休みだった彼は、スーパーで買い物を済ませ、今日の夕食を用意してくれていたのだ。タマネギとニンジンがすでに微塵切りされていて、フライパンの中でペパロンチーニと共にオリーブオイルに浸されている。一生懸命お米を量っている夫。どうやらリゾットを作ってくれるらしい。机にはテーブルクロスがきちんとかけられ、お皿とナイフ＆フォークの用意もできていた。 ｢いつものように、シャワーを浴びてPCで遊んでてね」と夫。 言われるままに部屋に入ると何やら部屋がきちんと片付いている。どうやら掃除までしてくれたらしい。聞いてみると嬉しそうにどうやったのかを説明してくれた。ダスキンのモップのようなものを買ってきたらしく、それがどんなに綺麗に埃を取るのかを笑顔で説明する夫。そんなの日本には何十年も昔からあるんだけれど、そんなことはどうでもいい。まるで初めて聞くかのように、ダスキンの説明を最後まで聞いてあげた。 できた食事は「ズッキーニと小海老のリゾット」。 あまりにも嬉しくておいしくて涙がでた。 テーブルの上にはハロウィンのためのかぼちゃのキャンドルもある。私がキャンドル好きなので買ってきてくれたらしい。 ｢2人でやれば家事も楽しいよね♪」、との夫の言葉に頷きながら、今度の休みは私もがんばろうと心に決めた。

  2005年10月27日

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  テクノロジーに感謝。

  先日、仕事から疲れて帰ってくると夫が私をジーっと見ている。何かあったのかと思い尋ねようとすると、 「少しでも助けになればと思って…」とつぶやくように言う。 そしておもむろに取り出したのがこのアイロンだった。 丸っこくて可愛いデザイン。持ち手はコルクで出来ている。 どうやら仕事を始めて毎日つかれきっている私が週に一度の休みに大量の洗濯物と格闘しているのを哀れに思ったらしく、一人で店を周って探してきたらしい。 ｢モノ｣が大好きで非常にこだわる私は自分のものは自分で選びたいタイプで、はっきり言って人にプレゼントをもらっても気に入ることはあまりない（嫌な奴だな…）。それを知っている夫なので、内緒で行って一人で買ってきてしまったことに少々ビクビクしていたようだった。 でも見た目は私も非常に気に入った。アイロンがけは大好きなので、道具が可愛ければその時間がさらに楽しいものになるだろう、と嬉しくもあった。義母が使っているのと同じタイプでボイラー部分が離れているので、大量にアイロンをかけるときでも水の心配をしなくて済む。 しかし持った感じがあまりにも軽い、そして小さい。 イタリアではパジャマどころかジーンズや下着、タオルにまでアイロンをかけるので、これまで色々なアイロンを試したが一番良かったのは義母が昔から使っている重厚なアイロンだった。まさにアイロン自体の重みでシワものびる、といった使い心地。実際肩が凝るほど重いのだが、その重さを信用して使っていたのでこの新しいアイロンの軽さは信頼性に欠けた。 思わず不機嫌になる私。 夫は使用方法を一生懸命に説明するが、私の耳はもうすっかり閉ざされている。自分で色々と触って確かめながら、スプレー機能が無いことに気付きさらにまた不機嫌に拍車をかける私。 アイロンがけをする時は日本のビデオを見ながらなので、楽しい場面になるとテレビに夢中でうっかり変な線をつけてしまうことがあり、その修正にスプレー機能はかかせないのだ。 もうすっかり頭にきた。 自分で使うものくらい自分で選びたい！！！と思いながらも、せっかくのプレゼントなので必死で笑顔を作りその場をやり過ごす。「絶対次回も義母のアイロンを使うぞ」とあまのじゃくな私は心に誓ったのだが…。 なんと今日、使ってみて驚いた。(やっぱり使った） 「あまりにも使いやすくていつもの半分の時間で終わってしまった」のだ！！！！！ まず、スチームの威力が違う。 まるで洗濯屋さんで働いているかのようなスチームのパワー。宙に浮かしてボタンを押すと、軽く2メートルは届く蒸気。本体は軽くとも、このスチームの威力でワイシャツのシワも一瞬でまっすぐに。心配していた「誤シワ｣も、スプレー機能のことなど考える間もなく見事に消え去った。 そして本体が小さいので小回りがきき、小さな部分も問題なくかけられる。おまけに何より軽いので肩などまったく凝らない。持ち手がコルクで出来ているお陰で滑らないから強く握る必要も無いし、アイロンを置く場所が特製シリコンでできているので特に注意して置かなくても絶対に滑り落ちることはない。なんともあっけないほど簡単に、そして素早くアイロンがけが終わってしまったのだった…。 ドイツで一人暮らしをしていた時は、旅行用の携帯アイロンを使用していた私。それが今では最新のスチームアイロンを使用する身に昇格したのだ(笑)。世の主婦は私に内緒でこんなに便利なものを使っていたのだな、と損した気分になったが、ちょっと前まで｢有難迷惑｣などと怒っていたことを思い出し、夫に感謝のメールを送っておいた。 もちろん夫は嬉しそう。「僕がアイロンをかけられないから、その分君に頼っちゃうけど、少しでも楽になればいいと思って…」などと嬉しいことを言う。「君が教えてくれるなら少しずつ練習して一週間ずつ交代でできるようにするよ」なんて泣かせるじゃないか。口に出すことは必ず実行に移すタイプなので、たぶん本当に練習を始めてくれるんだろう。 ちょっと前にせっかくのプレゼントを前に文句ばかり言っていたのも忘れ、心からの笑顔でお礼が言えた夜になった。

  2005年10月11日

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  唐辛子三昧（画像）

  カラブリアというところは、どこもかしこも唐辛子三昧。 写真のように、店先はもちろん、普通の家庭の軒先にも このように唐辛子がぶら下がっている。 故に辛い料理が多いのだが、この辛さが日本人である 私たちが慣れているものとは違い、本当に唐辛子をそのまま 口にしたかのようなすさまじい辛さなのだ。 真っ赤なサラミ、真っ赤なプロシュット、 どれもこれも唐辛子が練りこんであり、口で感じる辛さは それほどでもなくとも直後からお腹がなんだか おかしくなる。汚い話で恐縮だが、私は店先でたった一口 味見をしたあるもののために5日間もトイレで苦しんだ(笑)。 恐るべき唐辛子。現地の人は慣れっこなのだろうか？ そしてお土産やさんで必ず見かけるのがチョコレート。 もちろん唐辛子入りと、そしてタマネギ入りである。 写真でわかるように、タマネギ売りのスタンドも多い。 私も家族への土産としていくつか買ったのだが、 帰宅後なんと、有名メーカーのLindtが唐辛子入りの ものを新発売しているのを見かけた。 イタリア製ではないLindtなのにパッケージはすべて イタリア語だったので、恐らくイタリア限定か何かだろう。 今年は近所のジェラート屋でもこの唐辛子入りチョコレート味 のジェラートを出していたので、もしかしたらこれから 日本でも流行っていくのかもしれない。 これから渡伊される方はぜひ注意してみて欲しい。

  2005年09月18日

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  ただいまー。

  土曜日に帰ってから、月曜日に仕事が始まって 忙しい毎日を過ごしていました。 旅行先のカラブリアは楽しくておいしい、最高の場所でした。3食付のホテルに1週間泊まったのですが、食事はビュッフェではなく毎回選べるメニュー。迷うほど豊富なメニューに毎回夫と必ず違うものを頼んでなるべく多くの種類を食べられるよう努力していました(笑)。 ホテルベランダからの眺め海のそばなので新鮮な魚介類はもちろんのこと、さすがイタリア、山の幸(肉料理やキノコ料理)も豊富に用意してある上しっかりおいしくて、感動しっぱなしの1週間でした。｢食事の写真を撮るぞ!」と毎回意気込んでカメラを持っていくのですが、お皿が運ばれるとあまりの感激に即効食べ始める始末…。なので食べ物の写真は1枚も撮らずに旅行は終わってしまいました。 一番気に入ったのはイカ墨のパスタ。 日本では生臭さが嫌、というコメントを何度も聞いていたため、実はこれまで一度も食べたことがなかったんです。 が、今回は海の目の前だし、気に入らなかったら別のものに取り替えてもらえるとのことだったので思い切って挑戦。 そしてそれは大正解でした！！！ こんなにおいしいパスタを食べたのは生まれて初めて、と感じたほど本当においしかった…。考えてみればうちも海のそばなので、いつかまた挑戦してみたいと思います。 tropeaの海しかし、今回驚いたのが南イタリアの物価の安さ。 ピサから車で1000キロ下ったので、行きは途中で一泊したんですね。高速道路から見えた、降りてすぐのホテルだったんですが2部屋続いたスイートのような部屋が朝食つきで50ユーロ！トスカーナなら古びたペンションのようなホテルでもダブルで75ユーロしますからね。 おまけにレストランでは第一の皿(魚介)が最高でも5ユーロ。家のそばでは一番安いアリオオリオでも8ユーロはします。魚介のパスタなら12ユーロくらいかな。第二の皿も8ユーロ辺りが平均でおいしい魚介類を満喫できました。

  2005年09月17日

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  セプテンバーフェスト

  オクトーバーフェストという言葉を聞いたことが有る人も多いと思う。ドイツはミュンヘンで毎年行われる「世界最大のビール祭り」で、毎年平均650万人が訪れ、500万ヘクタールリットルのビールが消費される。9月最後の1週間と10月最初の1週間に行われるのでこの名がついているが、毎年大勢のイタリア人が押し寄せるので、地元の人は「イタリア祭り」と呼ぶこともある（笑）。 テントに入ってテーブルに着くと四方八方すべてイタリア人であることはざらであるし、外に出れば道に迷ったイタリア人に駅への行き方を聞かれ続ける。酔っ払ってイタリア国歌を歌う団体があちこちにいるし、会場そばにはイタリアナンバーの車が大量に違反切符を切られている。 お祭りとビール大好きのイタリア人には夢のような場所なのだろうか、私がミュンヘンから来たというと、すぐにオクトーバーフェストについて聞く人も大変多い。 しかし、私が昨日行ってきたのはその名も「セプテンバーフェスト」。トスカーナ州内にあるカッラーラで行われているビール祭りで、ドイツのインゴルシュタットと姉妹都市である関係から毎年開催されているそうだ。 中に入るとミニ・オクトーバーフェストという感じで、あのBMWのシンボルにもなっている白と青の模様（バイエルン州の青い空と白い雲を象徴しているのだが）で彩られたかわいらしい会場だった。ドイツの民族衣装を着た音楽隊がドイツの歌を演奏しているし、働いている人たちは皆ドイツ人。ドイツビールにドイツの食べ物で、ちゃんとオクトーバーフェスト気分を味わうことが出来る。 オクトーバーフェストにまだ行ったことがない人は、こちらで予習をするのも良いのではないだろうか。追伸）2日から11日まで旅行に出ますので、12日からまた再開します！

  2005年09月01日

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  イタリア人＠サッカー競技場

  昨日の日記、誕生日の前に書いたものがあるのですが、気付いた方、はたしていらっしゃるのでしょうか…。さて、夫はサッカーが大好き。 しかしミランやユーべという有名どころの話ではない。彼が好きなのは地元ピサのチームのみ、それ以外はテレビでもあまり見ない。 日本では「え？ピサにサッカーチームがあるの？」とほとんどの人が思うはずだが、20年前はセリエAでも大活躍したそうだ。それが今では…（以下略）。 しかし、弱いチームほど地元の人にとっては可愛いらしい。 近所のおじさんが、自分の住む町の弱小野球チームに毎週末入れ込んでしまうのと同じ心理であろう。草野球ならぬ草サッカー、わからなくもない。夫もその一人で、一年間分席を予約してしまうほどのピサチームファンなのである。 しかし私はと言えば、前回のワールドカップでさえたったの一試合も見なかったほどサッカーにはまるで興味が無い。中田がフィレンツェに移った、と聞いたときも見に行こうなどただの一瞬も思わなかったし、ミュンヘンにいた時に目の前をカーンが通り過ぎても振り向きもしなかったほどだ。 しかしその私も最近は夫について試合を見に行っている。 それはなぜか？ 理由は、「観客を見るのがおもしろいから」。 性別を問わず、試合を見ているイタリア人は概して口が非常に悪い。普段から異常なほどおしゃべりなのがさらにひどくなる、と言っても普通の日本人はきっと想像できまい。 敵チームに髪の長い選手がいれば、「このカマ野郎！競技場に入る前に髪切って来い！」ぶつかった後で大げさに痛がっている選手がいれば「おぉらっ！サッカーやめて俳優になれ！」。そして相手チームは斜塔が真ん中からポッキリと折れた絵の描いてある垂れ幕を下げ、「斜塔と共に倒れちまえ！」と歌っている、という具合。はっきりいって言いがかり、子供のケンカ以外の何物でもない。 もちろんこれらが英語でいう　ふぉーれたーわーず　をふんだんに散りばめたお上品な言い方であることは言うまでもない。それも大の大人が顔を真っ赤に大声張り上げて言うんだから笑ってしまう。小さな子供を連れての観戦も多いのだが、もちろん子供たちも親を見習ってすごい言葉を発している。 サポーターたちが音楽に合わせて歌うように叫ぶ言葉も、試合とは全然関係の無い相手チームの悪口であることが多い。ひどい時など戦争中からの宿敵であるフィレンツェの悪口を、まったく関係のない試合で叫んでいることもある…。 それでも嫌な感じがしないのは、イタリア語独特のかわいらしい発音と、「おまえの母さんでぇーべぇーそぉー！」と叫んでいるのと変わらない、ある意味幼稚なイタリア精神のお陰だろう。真剣な顔をしてジェスチャーを交え、必死で相手の悪口を言っているイタリア人たち…。聞いている私は試合そっちのけで、いつもお腹を抱えて笑い転げている。 ちなみに写真の女性が着ているTシャツ、Grazie a dio, non sono livornese　と書いてある。意味は「ああ、神よ！リボルノ人でないことに感謝します」である。（前側は大きなピサの町のシンボルが描かれている） ピサとリボルノは隣同士でありながらこれまた仲が悪いのだが、なぜわざわざこんなTシャツを作る必要が？それも対戦相手がリボルノではないのに試合にこれを着ている人がとても多いのだ。巨人軍のファンが、「大阪に生まれなくて良かった…」と書いたTシャツを着てバレーボールの試合を見学しているようなもんである。 おまけに1歳児にも合うようなサイズから売られていて、試合のある日曜日は家族みんなおそろいで着ている姿もみることができる。イタリア人って本当におもしろい♪

  2005年08月31日

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  ハイジはイタリアでも大人気♪

  イタリアでハイジのDVDが発売されている！ そう、イタリアは欧州内でもダントツに日本のアニメーションの人気が高い国である。カルピス劇場関連はもちろんのこと、ドラえもん、ポケモンなどの人気アニメ、釣り吉三平やらんま1/2といった渋いもの(笑)、おまけに月光仮面やタイガーマスクなどの懐かしすぎるアニメまで放映されているのだ。 実は私の父はカルピス劇場関連のアニメーション製作にかかわっていた。 そしてその中でも私はハイジが大好きだったので、当時作成時に実際に使われたセル画や、カットされて使われなかったフィルムの一部などをプレゼントされ、今も大事に持っているのだ。 ドイツにいた頃はアニメの話をする人はちょっと近寄りがたい(笑)人が多かったのでそんなこと忘れていたが、ここイタリアは…続きを読みたい方はクリック

  2005年08月20日

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  トマト収穫！ソース作り＠トスカーナ（画像有り）

  朝起きるとすでに10時。夫さえすでに出かけている模様。何か食べようとキッチンに行くと、庭の方から「ウィーン、ウィーン、｣と器械が動いているような音がする。？？？？窓から覗くと、義両親がトマトの山と格闘していた。義父は庭の一角に結構大きな畑を作っていて、毎年3種類のトマトを栽培している。（その他にもワインを造るための白ぶどう、茄子、ズッキーニ、バジリコ、レタス、蕪、ネギ、など多数あり）なので夏は毎日畑でとれたもぎたての野菜を堪能できるわけだが、その数がとにかく膨大。食べても食べても余ってしまうので毎年自分たちでトマトソースを作ることにしているのだ。私が耳にした音は、トマトの実と皮を分けて絞って液状にするための器械で、義母がヘタや種の部分を取り分け、義父がそれを器械に入れていく。そうすると器械の中を通ったトマトが、実の部分はつぶれて液状になり、皮ははがれて外に出てくるという仕組み。この液状になったものを瓶に入れてフタをし、水の中に入れて数時間沸かすのだ。これで瓶の中は真空になり、周りについた殺菌も滅菌できるとのこと。去年はとにかくこれまでにない大量なトマトがとれたので、ソースも1年経った今でもまだまだ大量にある。今年は去年に比べるとかなり少なかったようだが、それでも20瓶くらいはあっただろうか。義母は料理がとても上手で、毎日レストランで食べているような気分にさせてくれるのだが、特にこのソースを使った様々な料理は絶品♪である。今年もどんな料理を作ってくれるのか、楽しみ、楽しみ。写真をクリック！これ、私が実際に使っているエスプレッソメーカーです！フィレンツェの店頭でこの丸っこさに一目ぼれし、大事に大事にドイツまで持って帰りました。2人用なのでとても小さくて可愛いんですよ。もちろん1人分だけを作ることもできます。(3人用は下の写真をクリック）直接火にかけても持ち手が熱くなることはありません。分解可能でお掃除もらくちん。見ているだけで心が和む…、オブジェにも最適です。こちらは3人用♪結婚祝いにも素敵だと思います。

  2005年08月16日

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  義母直伝・イタリアの家庭料理

  私の義母はイタリア人。トスカーナ生まれのトスカーナ育ち。そんな彼女に教わった、イタリアの家庭料理をご紹介します♪レシピを見る

  2005年08月14日

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• イタリアでの婚姻手続き詳細

  4月にイタリアでイタリア人と結婚式を挙げました。そのための手続きに必要だった書類や、手続き方法などの詳細を記載しています。興味のある方は左下のフリーページをご覧頂くか、下記をクリックしてご覧ください。読む

  2005年08月11日

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  新居＠トスカーナ

  夫の同僚が7月に結婚した。 たぶん2人とも23,24才だと思うが、とても爽やかでお似合いの2人だ。新居に同僚たちを招待して夕食会を開くというので、私も一緒に遊びに行ってきた。 私自身が今年の4月に結婚したこともあり、彼らの生活がどういうものなのかを覗き見したい(笑)、という気持ちもあった。 ｢若い2人だから、きっと微笑ましい新生活をスタートさせているんだろうねー♪」と話しながら到着した家は… どこのお城かと思うような大豪邸。 門から玄関までが果てしなく遠い。 彼らのために、ご両親がプレゼントしてくださったのだそうだ。 玄関のドア下には美しいレンガが絵を描くように敷き詰められ、ドアに続く階段はサンレモ音楽祭のよう(笑)。 外灯も美しいベネツィアングラスを使用していて柔らかい光を放っている。 ドアを開けると広々としたリビング。 あらゆる電気製品をきちんと収納する重厚な家具に、美しいソファ。照明も花束をかたどった素晴らしいもの。 キッチンもうらやましいほど機能的で美しいものだった。 バスタブは丸くて広いジャグジー可能なものだし、寝室は完全収納タイプで広々としている。2階にあるもう一つのリビングは50メートルほどもある 大きさで、映画館のようにスクリーンと音響システムが 完備されている…。客用洗面所も2つあり、荷物を置く専用の部屋まで用意されていた。 おまけに「まだまだ先の話だけど、」と言いながら将来の子供部屋まで見せてもらって、思わずため息が出てしまった。 細かいところまで2人で意見を出し合い、理想の新居で2人の生活をスタートさせることができた、とどちらもとっても幸せそうだ。イタリアは結婚式から2週間、有給休暇以外の休みをもらうことができるので、それに普通の休暇を足してかなりの期間仕事を休むことが出来る。 そのシステムを利用して、2人でゆっくり過ごしているそうだ。ごちそうになった夕食も、食器にまで気を使った素晴らしいものだった。幸せそうな2人と過ごす時間はこちらの気持ちもゆったりとさせてくれた。 素晴らしい家と素敵なカップルで、こっちまで幸せになった夜だった。

  2005年08月11日

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  ビーチ＠いたりあ

  9月にカラブリアで休暇を過ごすことになっている。 そのためにも日焼けの準備をしなければ！ということで、 最近よく海に通っている私たち。 家から近いビーチはいくつもあるのだが、高級リゾート となると勝手にタオルを敷いて寝転ぶことが禁止されており、 備え付けのパラソルとデッキチェアをお金を払って 借りなければならないので自由が利かない。 なので私たちは家から車で20分ほどの、フリービーチ (好きな場所にそれぞれパラソルを立てたり寝転んだり することが可能な海岸）に行くことにしている。 時にはお昼ご飯を持って朝から昼過ぎまで。 時には本を持って午後3時ごろから4時間くらい。 旅行客のほとんどいないこの場所は、来る人たちが皆 のんびりとくつろいでいるので私たちもリラックスできる。 イタリア女性たちの完璧なスタイルと、水着だというのに ものすごくお洒落なコーディネートに感動しながら 私はイスに座って海と人を眺める。 今年の流行は上下色・柄違いのビキニだが、小さい子供から 美しいマダムまで好きな柄を合わせて楽しんでいるようだ。 専用ショップでも別々に買うことが出来るので、 トップとパレオをお揃いにしてボトムを色違いにする、 などという技も可能。一昨日はパートナーの水着と 自分のパレオをおそろいにして、自分のビキニは その中の一色のモノトーン、というお洒落なカップルを 見かけて嬉しくなった。 アクセサリーに凝っている人もいれば、水着にパラソルと タオルまで色を揃えている人もいる。海が生活の一部と なっていればこその風景だなぁ…、としばし感動。 ｢夏の肌はブロンズ色でなければならない」と誰もが信じる イタリア人にとって、水着は何よりも大事な「肌の一部」 なのであろう。 この年齢で焼くことの肌への影響も考えるが、海に 行かなくても外出する度に焼けてしまうイタリアの強い日差し。 ならば本格的に焼いてやろう！と考えを変え、夏の風物詩を 楽しむことにした。 今日はどの本を持っていこうかな…

  2005年08月09日

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  斜塔、初登頂！！

  昨日は夕飯を外で食べた後、夫がジェラートを食べながら「車でドゥオモまで行ってみようか？」と言い出した。 夏はあの辺りは旅行者でものすごく混雑するのでバイク以外ではあまり行かないのだが、久しぶりに涼しい夜だったし気分も良かったので喜んで賛成。大通りは混雑していたので裏道に入り車を停めた。 ガイドブックでよく見る写真(上の写真のような)の位置とはちょうど真逆の場所に車を停めて、迫力の斜塔をしばし眺める。ライトアップされている塔はとても綺麗だ。 時計を見ると夜10時過ぎ。奇跡の広場にはほとんど人はいなかったが、斜塔の上には人影が見える。「あれ？まだ中に人がいるんだねー」と感心する私の手を取って夫が言った。「上ろう！」 夫はピサ産まれのピサ育ち。私が東京タワーに上ったことが無いのと同じで彼も斜塔に登ったことは無い。 これまで一度も関心を示すことは無かったそうだが、自分の大好きなこの町の夜景を堪能してみたくなったようだった。 チケットを買うために急いでツーリストインフォまで走る私たち。夫はなんとなく恥ずかしそうだったので、私が1枚15ユーロというとんでもない金額のチケットを購入。隣のロッカーに荷物を預けて斜塔までかけ戻った。 ピサ出身者の夫のアクセントを聞きつけて不思議がる係員たちに何度も呼び止められながら、2人とも子供のようにはしゃいで螺旋階段をぐるぐる上る。大理石の階段がちょうど右足分と左足分ずつ凹んでいて、200年の歴史を感じさせてくれる。時々見える外の風景がどんどん遠いものになっていき、そのうち教会も屋根しか見えなくなった。先を上っていた夫の声が聞こえなくなったと思ったら、目の前が開け、ピサの町の夜景が目の前に広がった… 10歳くらいの時に「世界の不思議」という本に載っていたピサの斜塔を見たのが私と斜塔の初めての出会いだが、あれから25年たった今、その斜塔のてっぺんに夫といるなんて、なんだかとても不思議な気持ちだった。 塔の最上部(写真の旗がたっている部分)はとても小さく、やはり斜めになっているのではっきり言って怖さが先にたつ。でも本当に嬉しそうにニコニコしながら「あれが近所の教会だよ」「あれがサッカーの競技場だよ」とひとつひとつを説明してくれる夫の顔をみて、私もすごく嬉しくなった。

  2005年08月04日

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  おいしすぎる！イタリア。

  我夫はさすがイタリア人、食べることに命をかける男である。ドライブの途中で突然Uターンをし、「今通り過ぎた店はおいしいはずだ」と猛スピードでその店に突入することがある。新婚旅行中も、私との会話に反応しなくなったと思ったら突然Uターン、そして「あそこはおいしいはず。絶対おいしいはず…」と繰り返しながらある店の駐車場に車を泊めた。彼が選ぶのは高級レストランではなく「食堂」という感じの場所が多いのだが、外から見るだけでは私にはよくわからない。この時の店を選んだ理由は1)　煙突があり、煙が出ているのは炭火で肉を焼いている証拠2)　駐車場が大きいのは人がたくさん入り、混雑する証拠3)　地元の車が多いのはリピーターが多い証拠だそうだが、90km/hで運転しながらこれだけのことが目に入るのはよっぽどの｢食｣好きなんだなぁ、と驚くと共に感心した。そして、車を停めてから1)　窓が大きいのは自信を持っている証拠2)　テーブルの間隔を大きく取っているのは客を大事にしている証拠3)　裏ドア周辺が綺麗なのは清潔な証拠4)　働いている人が制服など着ていないのでその分食料にお金をかけている5)　テレビがあるのでF1が見られる♪と言って、自分の選択に大変満足していた(笑)。席につくとお店の人がメニューを｢持たずに｣登場。口から出た言葉は「何を食べたいですか？」メニューを持ってきてくれなくちゃ何を食べたいかなんてわからない！と思った私だが、お店の人は「今日届いたのは…」と食材について話し始める。パスタはあれとこれを作りました。あのパスタならあうソースはこれができます。もし別のパスタなら…。肉なら牛のこの部分と豚のこの部分、野菜は茄子とトマトとズッキーニと…、という具合。そして夫はその食材をどう料理して欲しいのかをリクエストしているのだ。それについてお店の人が「わかりました。でもこうした方がおいしいと思うのでこうしましょうか？それともこうもできますが…」とリクエストに対して意見を述べ、最終的に両者が納得したところでオーダー終了。つまり、このお店はその日届いた食材で、客の好みのものを作る、というお店だったのだ！これは両者共に食の知識が豊富でないと、オーダーするのさえ難しい。しかし反対に、豊富であればプロの手を借りて本当においしいものを食べられる、ということ。周りの客の会話を盗み聞きしても、老若男女いろんなリクエストをしている。食べている料理も様々で、見ているだけで幸せになる。ワインは地酒。用意されているのはこの1種類のみで、店の自慢のワインなのだそうだ。それを楽しんでいるうちに第一の皿の登場。パスタ自体もそこで粉から作られているので歯ごたえが違う。トスカーナ自慢の様々なキノコをふんだんに使ったプリモはこれまで食べたことの無いおいしさだった。彼も私も無言でひたすら食べる。あまりのおいしさに即効完食し、目が合って思わず笑い出す。おいしいって幸せだなー。第二の皿は牛肉。付け合せは茄子のソテー。どちらも素材のよさを「これでもか！」というくらい生かしたもので特に茄子は絶品だった。にんにくの量やオリーブオイルの量など、すべてが完璧で茄子そのももの味がさらに引き立っている。茄子大好きな私だが、これまで食べた中でおそらく一番おいしい茄子料理だったと思う。自分の料理に夢中で夫が何を食べたのか覚えていないが、彼もまたこれ以上ありえない、というほど満足していたので私も嬉しかった。イタリアの良さはたくさんあるが、こうしておいしいものを日常生活の中でたくさん体験できるのが何といってもすごい。舌の肥えた夫(それもイタリア人…)を持つ妻、という立場に不安を感じながらも、こういう国で食をさらに堪能できる才能をもった夫に大満足。まさに「食べ尽くし」の新婚旅行を楽しんだ私たちであった。

  2005年08月03日

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• 土曜日、結婚します

  イタリアでの結婚式。とうとうこの日が近づいてきた。はっきり言って、カトリック式なので仏教徒の私には何が何だかよくわからない(笑）。日本ではお披露目とかパーティーとか、なんだか楽しげなのが結婚式のイメージだけれど、こちらではキリスト教での節目の儀式の最たるものとして、家族・親戚が一丸となって厳かに準備を進めていっているような感じがする。いろいろ小物など手作りで自分の好きなものを作ろうかと思っていたけれど、それさえもなんだか申し訳なくなるくらい家族は真剣…。式に参加できない日本の母が自分で作って送ってくれたティアラでさえ、美容院の担当女性に「これ、絶対つけなくちゃだめ？」と聞かれてしまったくらいだ(笑）。私がクリスチャンではないために教会ではなく、式は役所のホールで開くのだが、それでも知らない人が見たらお城かと思うような素敵なホールで今から楽しみにしている。その後は海辺で写真を撮って、海を眺められるレストランでみんなで食事をすることになっている。美容院やエステでは、事前にリハーサルとして色々なことを試したりしてとても楽しかった。本番も楽しみ♪土曜日の正午、結婚します。

  2005年04月28日

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• イタリア、スーパー事情

  イタリアのスーパーはすごい。なんといっても食に対する執着心が強いので、その食べ物を手に入れる場所にはここぞとばかりに力を入れているかのようだ。(反対にドイツでは、やはり食をそれほどには重要視していないからか、比較的大きな都市の有名スーパーでも品揃えや品質、商品管理等にかなり問題がある）普段の生活の様子からすると、想像もできないようなシステムが出来上がっており、またハイテク機器(笑)があっちこっちで活躍している。例えば、昔からあるシステムでは「買い上げ総数10個以内の客専用レジ」が用意してあり、急いで少数の買い物を済ませたい客はそちらを利用できる。イタリアでは日本のスーパーのカートの倍はあるかと思われる大きさのカートに載せきれないほどの量をほとんどの客が買っていくので、何曜日のどの時間に行っても大抵レジの待ち時間は気が遠くなるほど長い。なのでこの「10個以内」のレジは思ったよりも実用的で、「あ、あれ買い忘れた！」という時などに利用している。もしドイツにこのシステムがあっても、11個や12個という数なら平気でこのレジに並ぶ客が多いだろうし、またそれらの商品を持った客はまた新たに別のレジに並び直すようにレジ係りに冷たく言われるであろう。それに対してまたクレームをつけるどうしようもない客たち…。見ているだけで、聞いているだけでストレスになる。しかしここはイタリア。アルマーニのスーツを着た紳士もモデルのような美しい女性も、皆レジに並ぶ前に必死になって自分のカゴの中の商品総数を数えているのだ。それを見て「1個くらい多くても平気ですよぉー、どうぞぉーっ♪」と笑いながら話しかけるレジ係り。仕事のスピードは遅くとも、微笑ましい光景である。また、シルバーシートのように身体に障害を持つ方や妊婦専用レジがあるところも多く、こちらは赤ちゃん・小さな子供連れの客なども優先的に利用できるようになっている。それから、肉や魚、お菓子やパン等の対面カウンターでは、銀行のように番号が書いてある紙を取りその番号が呼ばれるまで待つシステムになっている。もちろん番号は店内に響き渡る声で呼び出されるので、待っている間に別の場所で買い物をしていてもかまわない。これで「私の方が先でしたよ！」という言い争いを防ぐことができるし、意地悪な店員の差別から免れることができる(笑)のだ。明らかに次がドイツ人以外の客であることがわかっているのに堂々と無視をしてその次のドイツ人客を優先することの多いドイツのスーパーでもぜひ取り入れて欲しいと思う。。その他には、自分の住所等のデータをあらかじめ登録して会員になっておけば、自分が選んだ商品をスキャンできる器械を入り口で借りることができるシステムもある。スーパーに入店する時に入り口で借り、あとは買いたいと思う商品をどんどんスキャンしながら袋に入れてしまい、最後のレジではそのスキャナーのみを渡す。レジ係りはそのスキャナーに入力されたデーターをレジに移し、普通に会計して客は自分が詰めたその袋を持って堂々と退店できるのだ。これはレジの混雑化を緩和する役目を果たしている。このレジだけはあまり混まない。ごまかす人はいないのか？と私はいつもドキドキしながら客の様子を盗み見ているが、いまのところごまかしている人を見かけたことは無い。イタリアではBARでも昔からある意味「自己申告制」のようなシステムをとっているので、食べ物や飲み物に関しては客を信頼するようなところがどこかにあるのかもしれない。また、セルフレジとでも言うのか、レジを自分で操作しながらスキャンしていくという会計方法もある。支払方法も何種類もあり、現金払いの時は自動販売機のようにお釣りが出てくるようになっている。これは商品総数20個以内の人が利用でき、５つのレジの真ん中のデスクに管理者が座っている。その管理者の前のモニターにはどのレジが今何をスキャンしているのかがすべて映し出されており、生姜を買った時には笑われてしまった。このレジでは支払いが済むまでどの商品も袋には入れてはいけないシステムになっていて、間違って一つでも入れてしまうとストップがかかりレジが操作不可能になる。みんなゲームをするかのように楽しんでスキャンしているので、見ているだけでもなかなかおもしろい。また、週末など特に混雑している時は、このレジの利用客はどことなく自慢気なのが笑える。イタリアではまだまだPC普及率が低く、こうした器械ものを問題なく使える人というのは日本のように多くないのだ。ただ、自慢気ながら偉そうな振りなどはせず、周りの人にも親切に教えてあげる人が多いのはこれまた微笑ましいところだ。その他にも、量り売りの野菜（自分で選んで袋に入れ、量りにかけてその野菜のプライスを自分で印刷する）を選ぶときは袋と一緒においてあるビニールの手袋をすることになっている。ドイツでは恐らく資源の無駄を防ぐためにこのシステムはあまり見かけ無いのだが、ここでは他の人たちが後から買って口にすることになる野菜を素手で触るのは失礼だ、という考えから手袋をするようになったらしい。ドイツではボロボロになったり、明らかに客が触ったことによってできた傷のある野菜が多いし、床に転がっていることもあるのだが、そういえばイタリアでは皆野菜も大切に扱う。まだまだほとんどの店でユーロと共にリラ表示がされていることで年配客への心配りとその層に対する売り上げへの意気込みが感じられるし(イタリアのおじいちゃん・おばあちゃんたちのパワーはすごいのだ）、商品配列や回転率、セールの時期・方法などにもつくづく感心させられるものがある。普段の生活では不便で我慢を強いられることの多いイタリアでも、スーパーだけは日本よりも快適で進んでいるかのようだ。イタリアって本当におもしろい。

  2005年04月19日

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• イタリア男はマザコンか否か。

  イタリア男はマザコンである、と聞いたことのある日本人は少なくないだろう。困ったことがあればすぐに「マンマに聞いてみよう！」だし、旅行に行けば毎日のように「マンマはどうしてるかな？」と携帯電話を取り出す始末。彼女へのプレゼントを買わなくちゃならない時はマンマについて来てもらうし、一緒にスーパーに買い物に行くときは荷物を持ってあげたりもする。でもイタリア男は単に甘えっぱなしではなく、マンマのことをちゃんと見守っていて、マンマの方に困ったことがあればすぐに手を差し伸べてあげる優しさも備えているんだな。上記の電話の件では単に「家で何か困ったことが起きていないだろうか」と考えて様子を聞くために電話しているんだろうし、スーパーの件では車の運転をしないマンマが自分たちの食事のためにスーパーに行く時は手伝ってあげたい、という気持ちの現れなんだろうと思う。赤ちゃんの時からマンマにたっぷりの愛情を注がれて育ったイタリアの男の子たちは、子供の時のまま、愛情いっぱいのイタリア男に育った、というだけのことだろう。これはマザコンというよりは、日本での母と娘の関係に近い、と私は感じる。日本で娘が母親とスーパーで買い物してたって、「お母さんに電話してみよう」と言ったって、誰も何も言わないものね。ただ単に、日本では「男は男らしく」という考え方があるので、常に強くあるべき日本男児はお母さんをフォローしたい時でも恥ずかしさが先に立ってそれを素直に表現できないのだろう。こういう日本らしい考え方がもし存在しなければ、日本にもイタリア風「マザコン男」が多数存在することになったかもしれない。ちなみにイタリアには、夏のバカンツァのために2ヶ月間海辺の別荘に滞在していたマンマに電話をして「マンマ！僕の着る服がないじゃないか！！！」（自分ひとりでは洗濯もアイロンかけもできないので持っている服を着尽くしてしまったという意味）と怒鳴り散らし、おまけに自分のシャツに折り目がつくのを嫌う彼はマンマにアイロンをかけた後のシャツをハンガーにかけたまま職場に持ってこさせた、というツワモノもいる。やつはいくらなんでも本当の意味での「マザコン」だろうな…。あ、マンマに優しいイタリア男たちは彼女や奥さんにも優しいですよ、念のため♪

  2005年04月08日

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  ふぇりーちぇ　あんの　ぬおぼ

  写真はご存知、ピサの斜塔夜更かしがたたって目が覚めたのは11時。彼の両親は、いつも私達が寝ている間は気を使って静かにしていてくれるのだが、さすがに11時にもなっているためかイタリア人特有の賑やかな声が聞こえ始める。前日朝までドイツの自宅にいたというのにきょうはイタリアで新年の挨拶。ついでに8時間の時差のある日本の母とも電話で話をし、年越しと国境越えの上に時差まで体験している自分がなんだかおかしくて笑ってしまった。彼ママは私の朝食のためだけにテーブルクロスをかけ、ティーカップとビスケットを準備してくれる。寝ぼけた頭で彼パパと津波の被害状況についてや日本の皇室について話し合うが、色々聞かれることにきちんと答えることが出来ず、一体日本人のうちどれだけの人が皇室についてちゃんとした知識を持っているのだろうか、とふと考える。テレビでは携帯電話での寄付が2万ユーロ（1ユーロ約140円）を越えたことを伝えている。イタリアの携帯電話普及率は日本を越えるほどだそうだが、それを上手く利用して寄付をつのっているのだ。日本の携帯メールにあたるようなショートメッセージ(SMS)をある番号に送信するだけで1ユーロや3ユーロなどの寄付が簡単にできるので、クリスマスにお小遣いをもらった子供達にも参加できる良いシステムだと思う。あとはこれが本当に被害者の元へ届けられるかどうか…。1日のお昼はバーベキュー。庭で焼かれる牛肉やサルシッチャ。オーブンからは兎肉の良い香りもし始めている。プリモにラザニアをたっぷりいただいたのは良いが、彼ママはそのうえローストビーフとジャガイモのソテーにサラダまで用意していた…。普段自宅でほとんどきちんと食事をしない私には、この数日はまるで拷問のよう(笑)。せっかく作ってくれた彼ママに感謝しながらほとんどすべてをたいらげる私。太るんだろうな…(涙)。デザートは庭でとれたミカン。小粒だがとっても甘い。犬のブルと一緒に庭の端っこまでミカンを取りに行き、あっという間に5個も食べた。ミカンの皮をバラバラにせずに剥いてお皿のように使うのは日本人独特ってみなさん、ご存知でした？彼パパは私がこれをするたびに大喜びで、｢捨てずに暖炉のうえに置こう。良い香りがするぞ！」と大事に居間まで運ぶのだ。食後の散歩は海辺のヴィアレッジョへ。ここは高級リゾート地で夏はフェラーリなどもズラリと並ぶ。1日は欧州中どこも祝日だと思っていたがここはほとんどのお店もレストランも営業中。これまで見たことの無いほどの大勢の人たちで賑わっていた。私達は混雑を避け、浜辺に沿って歩き始める。ここは私達が初めて出会った日に来た場所なのでなんだか懐かしくて二人でテレ笑い。15分ほど歩いたあとで少し休憩。座りながら夕日が沈むところを一緒にながめる。遮るもの無く水平線に沈んでいく大きな太陽を最後までながめていたのはこれが初めてで、感動のあまり声を出すことも出来なかった。最後の欠片がしずんでも紫色の余韻を残す水平線。誰からとも無く拍手が始まり、皆口々に素晴らしい太陽を褒め称える。ドイツとはまったく別の時間が流れるイタリアという国。ここならまた自分に戻れるだろう。なんだか今年は良い一年になりそうだ…。

  2005年01月01日

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  2004年大晦日

  彼にもらった指輪今回は彼がプレゼントしてくれた航空券でイタリアへ。ドイツではクリスマス前から新年まで休暇を取る人が多いので大晦日の今日は空港もガラガラ。チェックインカウンターも人はまばらで、たぶん2分も待たないうちに自分の番が来て驚いた。夏はたしか40分くらい待たされたよなぁ…。私は窓側の席が嫌いでいつも通路側をリクエストするのだが、｢もし可能なら…」と言ったときにスタッフが笑ったのでたぶんガラガラなんだろうな、と気が楽になった。混雑することも考えてかなり早めに家をでたので時間が有り余っている。ふと空腹を覚えて全独に支店がある某パン屋に寄るがなんとチェックインカウンターの10倍は混んでいる(笑)。ルフトハンザのスタッフが総勢6名でごちゃごちゃとふざけ合いながら無駄話をし、食べるものをなかなか決めないのが原因なようだ。他にも英語もドイツ語も解さない国からの大家族やらそれについて声高に文句を言うドイツ人客で狭い店内は一杯。たかがパン屋で気分を害することも無いと思い、とりあえずそこを出て新聞を探しに行く。ルフトハンザはゲートそばで飲み物飲み放題・新聞取り放題のサービスがあるが(昔は食べ物も取り放題だった…）、高まる旅行気分をさらに盛り上げるために私はいつも日本の新聞を買い、わざわざ高くてまずい食事も空港内で軽くすることにしているのだ。津波の悲しい情報と共にこの日は紀宮さまのおめでたいニュースも紙面を飾り、旅をより楽しいものにしてくれたような気がする。やっぱり人の幸せな話を聞くのは嬉しいものだ。その後空港内で化粧品やお菓子などを買い、ゲートへと向かうもののやはり利用客がとても少ない。とりあえず無料サービスの紅茶を手に取りながら先ほど買った化粧品を整理していると、ドイツ人女性に｢売り場はどの辺？」と声をかけられた。彼女はベルリンで暮らしているが、イタリア人の旦那さまはアンコナで仕事をしているそう。どちらも良い仕事なのでやめる決心がつかずにもう3年も離れ離れで生活しているのだそうだ。私なら例え億万長者になれそうな仕事をしていたとしても家族が一緒にいることを優先するだろう､と思いながらもそれを口にはしなかった。彼女はとても感じの良い人で彼のことをすごく愛しているような雰囲気を感じられたので、たぶん2人の間には仕事以外にも何か理由があるのだろう。｢素晴らしい新年の幕開けになるといいね」と屈託の無い笑顔で言ってくれた彼女にも、楽しい2005年が迎えられるよう願いたい。さてゲートで待つこと約10分。1分の遅れも無くアナウンスが流れる。バスに乗り込む乗客は8人…(笑)。もちろん飛行機に乗り込む乗客も8人。すべての手続きが1瞬で済み、普段は1時間半以上かかるこの空の旅も今回は1時間で終わってしまった。ピサについても約束の時間までまだ45分もあるので、小さな空港内の新しい店舗の探検にでかける。当然色々買物してから本屋まで物色し、やっと約束の時間になったので約束の場所へ向かう。家ではまたまた一年を締めくくる大ご馳走が私を迎え、家族皆でお腹一杯になるまで食べ尽くす。暖炉に火をくべるのを手伝い、その後指輪のお直しに出かける。出来上がるのは5日になるそうで、残念ながら私の帰国までには間に合わない。お店のオジサンはとても良い人で、できるだけ早くできるように努力はするからと、取り合えず帰国直前に寄ってみるように言ってくれた。わずかな期待を抱いてお店を後にする。OBIで石炭を買った後で友人宅へご挨拶。1時間ほどお邪魔した後で彼が毎日通う2つのBARにも顔を出す。途中で何人もの彼の友達に会い、今日私が楽しみにしていた新年の川沿いの花火の打ち上げが中止になったことを知る。市がなんとか調整してやっとひねり出した資金であったが、中止にする代わりにそれらすべてを津波の被害にあった人たちに寄付するのだそうだ。残念だったがそれならしょうがない。家も家族も失って苦しんでいる人たちが大勢いるんだから…。新年は、そういった人たちの元にも少しでも良いことが起きるように願ってやまない…。夜は11時ごろ友人達の集まる家へ。カウントダウンと共に爆竹を鳴らし、みんなで新年を祝い合う。2005年がみなさんにとって素晴らしい1年になりますように…。

  2004年12月31日

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  ご馳走三昧

  この写真は、彼がサンタになって友人宅を周ったときの様子。子供達は大喜びで、お母さんに走りよって｢ママ！サンタさんだよ！」と報告していた。イタリアと言えばおいしい料理を思い出す人も多いだろうが、実際は日本人が考える以上に彼らの｢食｣に対する思いは熱い。明けても暮れても彼らの口から食べ物の話題が尽きることは無く、そして彼らの｢よりおいしい物｣への探究心は留まる所知らずだ。特にクリスマスは｢家族で楽しむ盛大な食事｣の代表であるためにマンマは何日も前から準備をして気合の入ったディナーを用意する。24日の夜は宗教的な理由で魚料理を食べるが（豪華な魚料理ではなく、身近な材料でつつましいものをたべる事になっているそう。これもタコと豆のサラダでとってもおいしかった！）、25日の昼食はものすごいものであった。豪勢なアンティパスト達(イノシシのサラミ＆サルシッチャはおいしい！）、2種類のプリモ、5種類のセコンド、数種類のサラダにフルーツとデザート…。写真がないのが残念だが、とにかくすごいご馳走だった。セコンドの締めがこれまたイノシシだったのだが、庭で取れた数十種類のハーブと共に肉をワインに2日間漬けておいたそうで、野生の肉独特な臭みが抜けているが、でもイノシシらしさはしっかり残っているという素晴らしい出来上がり。こんなにおいしいイノシシ肉を食べたのは初めてだった。｢コーヒーさえも胃に入らない｣、という限界まで食べた私達だが、いよいよやって来たこの瞬間に誰もがなんとなくソワソワし始める。そう、プレゼントの交換である。私は遥々ドイツから運んできたプレゼントを、前日の夜みんなが寝静まった後で3時近くまでかかって包装した。店で働いた経験が長いので包装には自信があるが、やっぱりみんな｢開けるのがもったいない！」と開ける前から楽しんでくれると頑張って包んだ甲斐がある。小さなアクセサリーはそれとはわからないように靴箱に入れ、リボンを引っ張るとでてくるような仕掛けにしたり、別々の箱に入れて数個プレゼントを用意していても、同じ人へのプレゼントの場合は同じ包み紙で統一するなど工夫も凝らした。普通に包んだ上にさらに金色でクリスマス模様が施してある透明のセロファン紙で包み、何種類ものリボンを包み紙の色に合わせて飾るのが私流だ。箱が大きい場合は金色の天使などのマスコットを飾る場合もある。包装紙やリボン代だけでかなりの額を使ったが、こちらでは一般市民できちんときれいな包装ができる人が少ないのでかなり喜んでくれたようだった。私がもらったのはブレスレット、マフラー、ネックレス、キャンドル詰め合わせ、クリスマス用デコレーション、写真立て、ブラシ、バスバブルとそして指輪。この指輪は彼からで、恐らく婚約指輪のつもりなんだと思う。とても豪華で素敵な指輪だったので涙が出そうだった。マンマも｢薬指につけなさいね！｣と笑顔で言ってくれたのだが、私の薬指にはサイズが大きく、お直しのために再び彼がお店に持っていく事になった。反対に私が選んだのは、マンマ－日本製の真珠のピアス、マフラーと手袋のセット。彼パパ－日本製のボールペン、革の手袋。彼兄－ドイツのサイトでオーダーした名刺とアドレスシール。(彼はピアニストなのでピアノと音符にちなんだモノをオーダーした。）そして彼にはプーマのスニーカーと日本製の木製3色三菱ボールペン。こちらでは三菱と言えば車なので、その三菱が鉛筆やボールペンを作っていると言うと皆とても驚くのだ(笑)。サイズのこともあってプレゼント選びは本当にストレスにもなる所だったが、どれも見事ぴったり、その上皆とても喜んでくれたのでとにかく終わってホッとした、というのが本音だった。食後は犬を連れて散歩に出かけ、食べ過ぎた身体を少し動かす。彼はお父さんの代から同じ場所に住んでいるので、近所の人が皆顔見知りで大勢の人がクリスマスの挨拶をしてくれる。明日もたぶんまたご馳走なんだろうな…。

  2004年12月25日

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  Buon Natale!

  クリスマスと言えばツリーと暖炉。どんなに暖冬であってもクリスマスには暖炉に火を灯します。ツリーの下には来客のたびにプレゼントが…。イタリアではプレゼントも食べ物や飲み物が多いです。いよいよクリスマス！23日の夜、1日仕事をした後でまたまた電車でフィレンツェへ向かう私。この日のチケットは中々発行されずにギリギリまで待たされたが無事4人用コンパートメントを手に入れることが出来た。いつものように早めに寝台へ向かうと、すでに下の2つにドイツ人夫婦が。ドイツ語で挨拶をしてとりあえず二人を安心させる。何人であっても、これから一晩を密室で過ごすもの同士なのだから最初の挨拶はとても大切。例え言葉の通じない国からの旅行者だったとしても、最初の挨拶の時に交わす一言で｢この人は警戒しなければいけないか｣は判断できるものだ。これは欧米で生活をしたことが無い人にはわかりにくい感覚かもしれないが、こちらがアジア人というだけで不安を覚え、それをこちらに見破られたくないがために横柄な態度を取り始める人たちが存在する。なのでわたしはこういう場所ではきちんとした格好をし、相手の国の言葉で笑顔で最初に挨拶をすることを心がけている。そのせいか、二人のドイツ人も笑顔で挨拶を返してくれ、これから始める旅について話してくれた。その後私の横にはイタリア人女性が乗り込み全員集合。おやすみの挨拶をしてドアに鍵をかけ､床についた。朝8時に車掌がパスポートを返しに来る。下の二人のドイツ人はどこか途中で降りてしまったらしい。隣のイタリア人女性と「全然気づかなかった！」と大笑いし、世間話に花を咲かせる。彼女とはとっても気があったのでフィレンツェでお茶をし、電話番号を交換した。フィレンツェではいつものように友人の美容院に直行。ひっきりなしにクリスマスの挨拶に現われる彼女の友人たちに中断されながらも3時間ほどでセットまで終了。「楽しいクリスマスを！」と挨拶しながら今年最後になるであろうその美容院を後にする。お昼頃ピサ行きの電車に向かうが、空港行きはクリスマス運行のためか見当たらず。彼に駅まで迎えに来てくれるように電話してリボルノ行きの電車に乗り込んだ。窓の外の景色がドイツのそれとは全然違うので、なんだか不思議な気持ちになる。1時間ほどでピサに着くが、約束の時間には早すぎるのでマクドナルドで待つことにする。30分ほど待った所で、早退をしてくれた彼が迎えにくる。プレゼントがたくさん詰まった重い旅行カバンを引きながら駐車場へ向かい、車中、彼ママが準備しているであろうクリスマスのごちそうについて笑いながら話し合う。止まっていた時間が、また動き出した。

  2004年12月24日

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