遊牧集落の姉弟
カラプナールの周辺には、遊牧のために夏のみ集落が作られる。白い土の壁に、丸太と乾燥された植物の茎で作った屋根。カラプナールの人たちは、一般的に人なつこく、お客さんを笑顔で受け入れると言われている。言われているだけではなく、実際そうである。私たちが立ち寄った集落でも、突然の訪問にもかかわらず、家に招いてくれて、チャイを振る舞い、食事を断ると、旅の途中で食べなさいと、飼っている羊の乳で作ったばかりの生クリームと、白チーズを包んでくれた。この家には、老夫婦とお嫁さん、二人の孫がいた。二人の孫はシャイな4歳の姉と、物怖じしない1歳の弟。息子は町に仕事に出ていなかった。家の中にはおばあさんが織ったトゥルがあった。