[お仕事]の記事一覧 | ７号室から

馬車馬のごとく

ご無沙汰してます。職人生活が終わりました（＝テストできました）。本日無事テストも終わり、今から採点、提出物の点検など、成績処理の締め切りに向けて怒涛の日々を送ります。その前にちょっと息抜き更新です。今回もテスト作りは難航しました。作るテストは縦書き、しかも今回の範囲は右横に小さいカタカナをつけたり、左横にまたもや小さい「一」とか「レ」とかつけないといけなかったし（何の科目かばれるな…）通常のテストよりも手間がかかる上に、いつも以上になかなかやる気にならなくて、お尻に火がついてからやっと本気で取り掛かったゆえに、おとといは徹夜をする羽目になってしまいました。トホホ。おりしも楽天で２４時間マラソンと称した、時間ごとに行われる一時間限定のセールが行われている日。自然とそのマラソンと共に走るような格好になってしまいました。一時間ごとに挑戦できるポイントくじってのがあったのもミソで、気分転換に正時になるたびクリックしに行く→「ま、一応見るだけ」とセール品のチェックをする、という流れに。でもまあ、目を見張るようなプライスダウンはあまり見つからず、「きっと何も買わないだろうなあ」と思っておりました。一晩、時折睡魔に襲われ、２０分ほど寝てはまた作る、働かない頭でキーボードをたたく、ということを繰り返し、ようやく問題は一応完成した、そろそろ出勤準備を、という６時台、セール品をチェックすると！　なんと、木綿の着物が仕立て込みで9800円というセールが！　欲しかった木綿！　しかも縞！　しかも一万円を切っている！　徹夜明けで朦朧としている私に、「6：00～6：59の一時間限定！」と決断を迫ります。ええ、わたくし、負けてしまいましたわ。買ったのはこちら（今は通常の価格です）【送料無料】秋から春まで男女の木綿紬♪お仕立て込みのお値段ですA濃紺に薄小豆縞届くのは来月中旬、ということなので、来月（うれしくもない）誕生日の私にとっては「自分へのプレゼント」ってことで、よしとすることにしましょう。今月は出費がかさむことが続きますが、ポチってしまったものは仕方ない（←開き直り）仕立てあがってきたらしっかり着て元を取りたいと思います。家での仕事中もこむぎに癒してもらいました！　私がパソコンに向かっているとそばにやってきて、気がつくとベッドの上で丸くなってすーすー寝息を立てているのです！　ちょっと一息、と言うときにはこむぎのそばに行って、じーっと寝姿に見入ります。物音に目を開けたりすると、あごの下あたりをなでてやると、自分から私の手にあごを押し付けてくる！　そしてまた目を閉じて眠る！　かわいい～～（←親ばか炸裂）これは妹に甘えるこむぎ（まだおなかの毛は生えそろってません）ですが、最近とみにこんな感じでやたらとおなかを出して甘えてきます。外出しようとすると、先回りして玄関に陣取り、出て行けないように邪魔をします。あげくにこの「腹出しポーズ」。朝からこれをやられると悩殺されてしまい、ついつい家を出るのが遅くなって遅刻しそうになります(^^;そんなこんなでこむぎに癒されたりしながら（そして時々ポチりながら？←反省の色なし）、仕事がんばります！　

しばし職人になります

テスト一週間前で、今日から部活動禁止です。この時期になると、にわかににぎやかになる研究室。生徒がそれぞれ質問を抱えてやってくるのです。先ほどまでも、いつも赤点を取ってるA君の相手をしていました。勉強の要領がわからないらしく、なかなかポイントがつかめないA君。前回のテストは、前日にやってきて、なんとか赤点を逃れようと、「これやったら何点取れますか」「これだけやったら赤点は取りませんか」ばかり聞くので、「一ヶ月以上かけて授業でやったことをわからないままほっといて、前日にやってきて及第点を取ろうとは虫が良すぎる。せめて一週間以上前に聞きにきなさい」と叱ったところ、今回はきっちり一週間前にやってきました（笑）今回は彼なりにきっちり計画を立てて試験に臨んでいる様子。「明日は来れませんがあさってから毎日来ます！」と言う彼に、「一生懸命だから応援してあげたい」という気持ちと、「テスト全然作ってないのに、放課後全部とられてできるのかよ～（涙）」という気持ちに板ばさみ状態(^^;というわけで、学校にいる時間はできるだけA君のような生徒の「救済」にあたれるように、プライベートの時間も仕事しますので、しばらく更新をお休みします。しばし「テスト職人」になるために（笑）気分転換に更新するかもしれませんが、成績処理が終わるのが12月の半ばまでは実質お休み状態になると思いますので、ご了承くださいませ。さあ、かぜひかないようにがんばるぞ！なにやら満足げです。

出張先にて携帯より

今仕事で東京にいます。クラブが明日行なわれるとあるコンテストの全国大会に出場することになったのです。先発隊は昨日から来ているのですが、私はある試験を受ける関係で昨日出発できなかった後発メンバーを引きつれて今日の午後の新幹線でやってきました。とはいえ、生徒とのおしゃべりに夢中になって、うっかり下車駅で降りそびれそうになる、という情けない有様でした。どっちが連れていってもらってるんだか(^o^;「先生！つきましたよ！」と教えてくれた頼りがいのある生徒に感謝です。東京にある兄弟校の宿舎に泊めていただいてます。先発隊の引率は男性の先生がされましたが、部員の三分の二は女子生徒なので、体調のことなど男性の先生には言いにくいこともあったよう。ある女子は私の顔を見るなり飛んできて、一通り相談した後で、「先生の顔を見たら安心した」と言ってくれました。技術は私より生徒の方が上なので、指導はできないけれど、私なりに少しは役に立ててるのかな…とささやかな幸せを感じました。来年も全国大会に出られたら、ちゃんと女性の引率つけてくれるかなぁ。頼むよ！＞学校明日はいよいよ本番。私は団体乗車券を管理しているので、会場までの移動や帰りの新幹線にたどり着くまで、どの券をどう出したらいいのか、チェックに余念がありません。チェックしすぎて忘れないていかないように気を付けなければ。これをなくすと大阪に帰れなくなるし！明日、生徒がみな健康で、今までの練習の成果を存分に発揮できますように。写真はまったく関係がないのですが、最近買ってあげたベッドでまどろむこむぎちゃんです。昨日抜糸も無事済みました。

雪辱のドラマ・後編

２８日は、生徒達は遠足で授業がありません。出勤して粛々とたまっている仕事を片付けようと思っていたのですが、当日になって、まだ先日からの風邪から復活しきっていないし、もう年休を取っちゃおう！と決めました。こむぎと一緒に昼過ぎまで眠り、ずいぶんすっきり、体が軽くなりました。目覚めてみると、気になるのは郵便受けに届いているはずの通知。妹達もいたのですが、できれば一人で確認したい。しかし、妹達に気づかれずに郵便受けを覗きにいくチャンスはなかなか訪れません。そうこうしているうちに、先に妹2号が郵便を取りに動きました。「姉ちゃん、郵便届いてるよ」ああ、来たか。差出人は教育委員会だし、妹も結果だと言うことはわかってるだろう。ここで開けねばなるまい。受け取った封書は、去年、一昨年と受け取ったのと同じくらいの厚さです。きっとこの中には「結果は×」と書かれた通知と一緒に「来年度の講師募集要項」が入ってるんだ。もう見なくてもわかってる中身を確認するのは気が重いことでしたが、そうも言っていられないので「多分あかんと思うけどな～。こんな厚さやし。」などと言いながら封を切りました。いつも「×」がついているエリアを見ると、「Ｇ」と書いてあります。ん？「Ｇ」？？？「Ｇ」判定って、確か「合格」だったはず…。え？　そんな？？　まさか？？？受験番号を確認すると、「可能性が低いだろう」と思っていたほうの番号でした。「受かってる…受かってるわ！！！」「え？？」「教採受かった！！」「おめでとう～！！」姉妹で抱き合って大騒ぎとなりました。それからは両親はじめ、先輩や友人や、いつも心配し、応援してくださる方々に電話したりメールしたりして、「おめでとう」メッセージをたくさん受信するという幸せな思いをしました。「受験番号忘れ」という、私の間抜けのおかげで期せずして劇的な合格判明のシーンとなりましたが、昨日一日いろいろ考えたことも、今となっては意味があったなあ、と感じています。採用試験への挑戦は、３０歳からという遅いスタートでしたが、受けては落ちるを繰り返したこの数年は、歯をくいしばるような思いをしたり、逆に試験に全てをかけて取り組む勇気を失ったり、いろいろありましたが、その心の葛藤の全てが自分にとっては財産になった、と振り返って思います。自分に力がないことも、だけど「この仕事で頑張りたい」という情熱はあることも、この数年間が教えてくれました。また、私を支えてくださる方がたくさんいることにも、改めて気づかせてくれました。私が派遣社員だったころから、「あなたは教師に向いてるから目指したほうがいい」と受験を薦めてくださった、教師をしている先輩や友人。最初に勤めた学校で仲良くしてくださって、毎年する不合格の報告の度に暖かく励ましてくださった先輩方。いつでも私のすることを理解し、応援してくれた先輩・友人達。そしてこの年まで自分の道を探しつづける娘を見守ってくれた両親、妹達。この人たちがいたから頑張って来れました。本当にありがとうございました！　恩に報いるためにも、新天地でしっかりと頑張っていきます！少々くどくなりましたが、落ちた時の悔しさ、そして今回不合格だった方々の悔しさを忘れないように、また今の初心を忘れないように、ここに記しておきます。そして、あと数ヶ月となった母校での勤務で、悔いを残さないように、やれることは全部やったと言えるように、頑張ります！！

雪辱のドラマ・前編

（※予告・前編は暗いですが後編は明るいのでご心配なさらないでください！　後編はなるべく早くアップします）27日は、ここ数年受け続けている教員採用試験の結果発表でした。この日は教育委員会のホームページに受験番号が出て、個々の受験者への通知が発送されます。通知を受け取るのは翌日以降のため、発表当日に合否を知るためには受験番号を覚えていないといけません。しかし、今年は一次免除で二次試験しか受けていなかった私。二次試験の直前に受験票を受け取り、終了と同時に回収されてしまったため、はっきりと覚えてはいません。確か４で始まって５で終わった、ということは覚えているのですが、その間の二種類の数字の並び方が、どうもあやふや。しかし８割方これだろう、という番号の記憶が、あるにはありました。実は、二次試験で通っている自信は全くありませんでした。筆記にしても面接にしても、後から考えれば考えるほど「こうすればよかった」「ああ言えばよかった」「あれはまずかった」などと後悔ばかりだったからです。中途半端に発表を見るくらいなら、明日通知が来るのを待とうか。と思いつつも、やはり気になって仕方ありません。去年、一昨年は１０時の発表とほぼ同時にアクセスして結果を確認したのですが、今年は午後１時を回ってから、誰もいない研究室でパソコンに向かい、一人静かに確認しました。スクロールして、自分が受けた校種までたどり着きます。私が記憶している受験番号は…ない。……確認した瞬間、しばらく動けませんでした。二次まで進んでの不合格は今度で三度目、慣れっこだとは言え、やはり平気になるわけではありません。何とも言えない脱力感に襲われてしばらく頭が上げられません。まだ通知を受け取るまで、はっきりとは分からない、と思いつつも、どう考えてもその番号だったような気がします。ああ、今年もあかんかったんやわ…。その時に、ふと、「もしかしたらこの番号だったかもしれない」と、別の番号の可能性が頭をよぎりました。その受験番号を確認してみると、こちらは載っていました。しかし、どう記憶を辿ってもなかった方の番号の可能性が強い気がします。中途半端に落ち込んだまま一日を過ごしました。あらゆる思いが去来します。今年の自分の受験に対する姿勢がどうだったか、来年は一次試験からの受験になるが対策はどうするか、来年も今の勤務校に残るのか、など、今後の自分に関すること。「面接重視」と言われる二次試験に、三度も進みながら落ちる私は、必要とされていないのではないだろうか？　今後何度受けても同じ結果になるのではないか？　という不安。そして、「もしそれでも受験するのか」という自分への問い。なかなか自分の進むべき道を見つけられなかった私にとって、教職はやっと見つけた「天職」。他職についていた時に感じることのできなかった充実感を、思う存分味わうことができる仕事。もっともっと教師として力を付けたい、もっと生徒と関わりたい、もっと生徒達に自信をつけてあげたい。こんな思いになれる仕事を、何としても自分の生涯かけて取り組む仕事にしたい。その思いを再確認して、来年も再受験することを心に期したのでした。帰宅すると、今日が発表だと知っている母や妹が、何か言いたげに私の表情をさぐります。試験結果について、何か触れないといけないな、と思いつつも、恐らく落ちているだろうとは言え、まだはっきり分からない結果を中途半端に言うのもな、と思い、何も言いませんでした。その結果、自分の不安を家族にも強要することになったまま、明日まで持ち越すことになりました。

恩師との再会

この日は我が校の競技大会。ほどよく曇った天候のもと、盛大に開催されました。今時の高校生には珍しいぐらい、一生懸命行事に取り組む生徒達。かといって、過熱することもなく、爽やかに順調に競技は進んで行きました。私は競技に出る訳でもなく、役員についているわけでもなかったのですが、一日グランドで見ているので、一応ジャージを着ていきました。このジャージ、以前勤めていた学校での競技大会のために購入しましたが、以来ほとんど出番がありません。昨年の競技大会には来られなかったので、生徒には初めて見せるジャージ姿でしたが、「似合わねーー！」と指差されて笑われました。ええ、ええ、どうせそうでしょうよ。普段生徒達に接するのは教室の中なので、青空の下、体を動かして頑張る生徒達の姿を見て、その生き生きとした表情に心が洗われました。この日には、思いがけない嬉しい再会がありました。高校時代、２・３年と担任をしていただいたS先生が来られていたのです。S先生は私たちの卒業と同時に我が校を退職され、博士号を取るため海外に行かれたり、帰ってこられて家業を継がれたりされていましたが、今は民間出身の校長先生として活躍されていると聞いていました。この日は父兄としての来校だったとのこと。確かに、私が担当している生徒の中にも先生のお子さんがいらっしゃいます。随分久しぶりの再会でしたが、優しい笑顔、穏やかな語り口は変わらないS先生のお姿に、懐かしさと感動で胸が一杯になってしまいました。実は、S先生は、私にとって理想の教師像であり、「あんな教師になりたい」と目標にし続けている先生なのです。S先生は英語の先生だったのですが、通訳が出来るほどの語学力の持ち主。何を質問しても確実に答えていただけるという絶対の信頼感がありました。担当していただいたばかりの頃は、あまりに淡々とされているので、「冷たい人なのではないか」と思ってしまうほどでしたが、生徒の誰に対しても平等で、穏やかに暖かく接してくださる先生の人間性が分かると、みんな先生のことが大好きになっていきました。忙しい仕事の合間を縫って、研究会に参加されたりと、ご自身の研究も続けておられ、「もっと学びたい」との思いが高じて退職された、と伺いました。その、先生ご自身の向学心が授業を通じて感じられたので、勉強する上でも大きな触発を受けたのだと思います。S先生との出会いを通して、教師に必要なのは「人格と実力」なんだな、と教えていただきました。ここ最近、職場で、いろいろと感じて来た矛盾や疑問に対して、どうすればいいのだろう、私は何をすればいいのだろう、と悶々としていました。職場の先輩に「また話聞いてください」とは言ってあるのですが、なかなかその時間もとれないまま、自分の中でいろんな思いがはけ口を求めてぐるぐると渦を巻いているところに、S先生とばったりお会いしたのでした。お話ししたいこと、お聞きしたいことが押し寄せるあまりに、かえって何も言えなくなってしまって、自分の近況報告で終わってしまいました。先生も、お子さん達を見に来られているので、長くお引き止めする訳にもいきませんでしたし。ここまで影響を受けていながら、もう何年も年賀状を出していなかった不肖の教え子の私でしたが、久しぶりにS先生とお会いして、自分がS先生から受けた触発の大きさを改めて思い知りました。「S先生ならどう考えられるだろう」「S先生ならどうされるだろう」お聞きしたいことをいつか先生に直接ぶつけられるよう、まずはお手紙を書くことから初めてみようかと思います。今気づいたのですが、私たちを担任されていた頃の先生は、実は今の私とほとんど同年代でした。足元にも及ばない自分自身の力に愕然とします。あの頃先生がくださったような触発は、今の私には生徒達にとても与えられないけれど、せめて向学心をみなぎらせて生徒の前に立つよう努力しよう、と初心に返った秋の一日でした。