成田空港で霊…
に遭遇したことをふと思い出した。香港が中国に返還される直前だったから8年くらい前のお話。当時はまだ成田空港にターミナルがひとつしかなくて今思うと、とってもごみごみしていました。(第2ターミナルができてよかったわぁ)当時、航空会社のチェックインカウンターは航空会社から購入したか、特典旅行の航空券を持っている方でないと利用できなかったんですねぇ。格安航空券を握っている方たちは(当時は私たちも)出発ロビーの端っこに設置された紙芝居で使うような小さな台でチェックインすることになっていました。皆さん、覚えていらっしゃいますか?その小さな台も、ツアー会社によって違うからいーっぱい並んでいましたね、懐かしい。さて、私たちがチェックインした台はその中でも一番端っこ。壁から2mほどしか離れていないところにありました。当時結婚2年目、新妻の私はまだまだ奥ゆかしく手続きすべてをハビーにゆだね、彼から半歩下がって黙って立って待っていました。そこへ…なんとなく視線を感じて、ふと壁の方を振り返るように見てみると、一人のおじいさんが立っていたのです。ひょろっと背の高い、パナマ帽とアロハシャツを着てなかなかオシャレな感じのおじいちゃん。いつからここに立っていたんだろうと不思議に思いながらすぐにもう一度振り返ると…そうです、誰もいません。あわててキョロキョロしてみたのですがもちろん誰もいない…。一番端っこなので、どこにも隠れるところはありません。ぞぞ~っ。こんなところでも見ちゃった。その後、興奮しながらもアナウンスに促されて搭乗し離陸を待っていたのですが、結局2時間くらい待たされてその機は故障のために飛びませんでした。成田のホテルで1泊するハメになったのです。3泊4日のただでさえ短い旅行が、たったの2泊3日になってしまい、強攻スケジュールに疲れきって帰国しました。数日後、お土産を持ってハビーの実家に行き私が成田空港で見たおじいちゃん霊の話をするとお父さんもお母さんも予想以上のリアクション。なんと、私が見たおじいちゃんの雰囲気といでたちがハビーの生前のおじいちゃんにそっくりだったのです。私がお嫁に来たときにはすでに亡くなっていたのですからもちろん私はおじいちゃんを知りません。あの時、一度離陸を試みた機体は危険だったのでしょう。だからおじいちゃんが飛ばないようにしてくれたのかもしれません。おじいちゃん、ありがとう。いつまでも私たちを見守ってくださいね。