『女王の教室』最終回を見て
最後まで緊張の連続だったドラマもとうとう終わりましたね。毎週、真矢先生のひと言ひと言をドキドキしながら見ていました。某新聞によると、「このドラマの製作者は、自分の子供の小学校では授業中でもトイレと水を飲みに行くことは自由であることに驚き、今の学校教育に問題を投げかけようという思いで作った。」ということが書かれていました。だから製作者は、大人が子供にもっと教えなくてはならないこと、例えば「何故人を殺してはいけないか」「何故勉強するのか」などを、真矢先生を通して言わせたのだと思います。でも真矢先生の言葉って、確かにかなりキツイです。先生という立場の大人から言われると、子供には恐怖にしか感じられないかも知れない。真矢先生は、生徒ひとりひとりについて時間をかけて本当に知り尽くしていたからこそ、全て計算の上で言葉を投げかけ、うまく導くことができたのでしょうね。生徒との会話のやりとり、ひと言ひと言が、とても意味があったし、見ていて緊張の連続でした。子供たちの演技も最高でしたね。こういうドラマでは、よく謎めかしておいて、真矢先生は実はこうだったというような種明かしや謎解き、どんでん返しだけで終わるということがよくありますが、製作者の意図がはっきりしているだけに、そのような安易な構成でなくてほっとしました。教師という仕事が好きで、本当に子供たちのためになる教育を考え、それに全てを捧げたいと思っている純粋な教師に出会って子供たちが成長した。何だか良かったです。実際の学校でも、怖い先生が必ずしも嫌われているわけではないんですよね。6年生にもなると、ちゃんと大人の本性を見抜いています。このドラマを見て、改めて大人はきちんと子供と向き合わなくてはならないと、反省の意味もこめて、思いました。