プチセレブ・L子の人生(2)
【L子の困った事】この物語は、ある日本人女性の人生を語った物です。前編を御存知ない方はこちらからどうぞ。↓ 5月11日の日記 L子は仕事が楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。毎日仕事に行くのが楽しみで、休みの日など、「今日のフライトは時間通りに出たかな」とか、「みんなちゃんとお客様をケアしてくれてるかな」など、いらぬ心配をしたものでした。そんなL子ですから、当然、無断欠勤、遅刻などしませんでした。その航空会社は6ヵ月ごとに皆勤賞を表彰します。入社6ヶ月後には初皆勤賞を貰いました。それほどL子は仕事に行くのが楽しみでした。しかし、良い事ばかりではありませんでした。困った事が起きたのです。L子は、ヨーロッパ産の高級車で通勤していました。おそらく、L子の勤める会社の空港長の年収くらいの値段のする車です。当然、空港に勤めている人用の駐車場にはそんな高級車は停まっていません。とっても目立ちました。なるべく目立たないように、ひろーい駐車場の端っこに停めるようにしていました。入社後1ヵ月後くらいの事でした。仕事を終えて帰ろうと駐車場に行くとタイヤがパンクしていました。どこかでくぎでも拾ったのだろうと直しに持っていきました。誰かに意図的にやられてみたいだ、と修理のお兄さんが言いました。でも、L子はあまり気にしませんでした。その後2ヵ月間、同じことが3回起きました。夫のガイコクジンは、心配になりました。いつかL子が狙われては・・・と。解決策として、駐車場の管理人がいる近くに停める事にしました。これでしばらくタイヤはパンクしませんでした。でも、ガイコクジン、心配でした。同僚がこんな話をしているのを聞きました。以前勤めていた人で、勤務中に駐車場に停めていて車の窓を割られた人がいると。その話を夫のガイコクジンに話しました。 ガイコクジン、もっと心配になりました。 ガイコクジン、L子に通勤用の車を買いました。グレードをかなり下げた、同じメーカーの車でした。どうせ新しいの買うなら、日本産とか、 目立たないのにすればいいのに・・・・とL子は思いました。 でも、ガイコクジンの気遣いがとっても嬉しく、また夫婦の絆、深まりました(ひゅー,ひゅー)。 休日や習い事に出かける時は今までの車、仕事に行く時は、その小さめの車で通勤することになりました。 それからしばらく、車に関して困った事は起きなくなりました。しかし、その後色々な不思議な現象、不思議な出来事がL子を待っているとは、L子も、夫のガイコクジンも思いもしませんでした・・・・ ~続く~