留学完了&お礼
帰国の日。8時半の飛行機なので朝6時台に出る。鍵は台所の窓を開けて、入れておく。昨日の同学が送ってくれる。ありがとうー。大きな通りまで歩いて捕まえたタクシーの運ちゃんは運転がうまくて、朝のラッシュを確信を持って切り抜けていく。縫うように。ついた列は必ず早く進んで、どういうわけか詰まりそうなときに必ず隣の車線の、うちの車の横にスキマができる。あまりに順調で同学と感心する。27元のところを「運転がうまかったので30元でいいです」と言ったらとてもとても嬉しそうな顔をしていた。大連空港は工事中のせいもあって、すぐに乗客しか入れない場所になる。同学に「本当に帰るんだねー」と言われながら中へ。自分もまだ実感があるようなないような。日本語を使ってチェックインをして、搭乗口へ。成田行きなので日本人がたくさんいる。飛行機に乗り込んで座ったら、アジア人顔の若者に英語で話しかけられる。チケットを確認してくれという。でも自分の席は間違ってなかった。自分の隣にいる中国人の学生らしき女の子が間違えているらしい。彼は英語で、彼女は中国語で話していて意思が通じていない感じ。通路側に座っていた自分が立ち上がっても奧の彼女は動く気配なし。中国語で「動くんじゃないの」と聞いてみたら「荷物がいっぱいで動けないからここに座らせて」という。こっちに言わないで腑に落ちない顔をしている彼に言ってくれ。結局「チェンジ」という単語で彼が理解したらしく、彼女の席に彼が座ることで解決。席を間違っていない自分だけがひとり立ち上がったり座ったりしていやな気持ち。だから油断がならない。コートを上の棚に入れようとしたら、後ろの席にどっかり座っていた中国人のやっぱり学生らしき人が座ったまま「わたしのも入れて」という。悪びれた様子がないので何だかいやな気持ち。正直早く帰りたかった。飛行機は偏西風に乗って2時間ちょっとで成田に着いた。成田は暖かい。日本語で「この先は進めません」と書いてある。みんな日本語を話している。世間話が全部わかる。ここしばらく、街に出ても人の話を聞いてヒアリングしようとする癖がついていて、聞く気がないのに全部わかってしまって頭が痛い。気温は10℃だった。これで完全に中国本土から離れてしまった。留学の予定も仕事で赴任する予定も、旅行に行く予定も今のところない。見送ってくれた同学はそろそろ中国滞在丸5年の人で、彼女は「1年なんて短いし足りないよ」「自分が1年目の頃は何もわからなかった」と言っていた。2年目までは聞いた話を訳すのに「たぶんこう言ってた」としか言えない。3年目4年目になってやっと「たぶん」が取れるのだという。ぺーぺーのまま去ったんだな、自分。それはそれで安心するような気もする。甘えでもあるけど。今だから言える住んでいた部屋の話。・玄関の脇の窓は鍵がかからない・唯一あった外向きの窓の鍵は、もともとない(2階)・洗面所のドアは建て付けが悪くて閉まらない・洗面所の鏡はゆがんでいる・壁が薄いので、隣のおじさんが痰を吐く音まで聞こえる・夜になると隣がエレキピアノで「愛の賛歌」を弾く……同学に「よく暮らしたよね」と言ってもらえて、その一言で報われた。何はともあれ、中国留学はおしまい。天津と大連で違うことを経験できたのでよかった。どちらかひとつだったらどちらかひとつしか印象がなかった。***1月から韓国に3ヶ月留学予定です。だから韓国留学ブログになるかもしれないし、ならないかもしれない。行った先のネット状況がつかめないのでまだわかりませんが、中国の話だけのブログではなくなると思います。そんなわけでこのブログもひと段落。毎日更新もひと段落。今まで見てくださっていた皆さん、ありがとうございました。気が向いたらまた遊びにいらしてください。