造花にこめられた春の祈り
千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館のくらしの植物苑観察会に行って来ました。
2月のテーマは『造花にこめられた春の祈り』です。
布花を作るのが好きな私には、とても気になるテーマです。
仏教や民俗行事に様々な形で取り入れられた植物の中でも、造花は寺院の修二会で豪華に発達したそうです。
薬師寺の修二会(しゅにえ)(通称花会式はなえしき)の様子と、その時使う造花を代々作っている橋本家の取材を動画で見せて頂きました。
和紙を天然色素で染めた花びらは、昔は参列者に配られ、水に溶かして飲んだそうです。
ゴオウ、クチナシなど漢方で使われている植物が染料ですから、薬効があったようです。
お薬師さんらしいエピソードですね。
木の丸ゴテを当てて花びらの窪みをつけるところや、茎用の細長い紙を巻き下ろすところは、アートフラワーのテクニックと同じです。
平行進化でしょうか。
写真は、実際に花会式に使われたヤマブキです。