「勇気を出して」(さだまさし)に励まされて
30日にわたった、入院中、妻は、ほぼ毎日、見舞いと差し入れ、洗濯物の交換にきてくれた。子どもはまだ6ヶ月と小さく、夫も「多発性硬化症」という聞いたことのない難病。現代医学では治る見込みもなく、いつ悪化するともしれない。仕事復帰もできるかも危ぶみ、いつまで仕事を続けられるのか分からず、病気が悪化したら、日常生活にも支障が出るかもしれない。今は、吹っ切れたのと、体調が回復してきているので、精神的には楽になっているが、今から思い起こすと、当時の状況は、明確な展望が見えない、つらい時期だった。自宅から病院までは、車で約1時間。妻は、さぞかし、不安だったろう、寂しかったろう。その妻が、病院への行きかえりに車の中で聞いてたのが、さだまさしさんの「勇気を出して」という曲だったという。不幸や孤独があっても、それを乗り越えるように、繰り返される「勇気を出して」という言葉に励まされたのだろうか。さださん、そして、妻、ありがとう。「勇気を出して」時折自分だけ不幸に思えてきたり独りきりで生きている気がしたり よくあることだね僕は そんな時思い出す言葉があるずっと昔僕を愛してくれた人の 膝の上で聴いた言葉鳥は高く空を飛べるけれど 決して海の深さを知らぬように何処かで必ずあなたを愛している 人がいるから さあ勇気を出して 捜してごらん勇気を出して みつめてごらん倖せはこころの中に住んでいるから(以下略、アルバム「風待通りの人々 」所収)