『パーマネント野ばら(吉田大八)』
『パーマネント野ばら(吉田大八)』どうして、バツイチばっかしなのか?バツイチでないとドラマにならないかの如きバツイチ、バツイチである。『のんちゃんのり弁(緒方明)2009』も『ノン子36歳(家事手伝い)(熊切和嘉)2008』、そして山田洋次の『おとうと』もバツイチだ。そして、今回は、その『おとうと』を思い出した。吉永小百合と夏木マリを比較しても始まらないし,比較することは憚られるが、でもこの二組の親子は一組の親子の要素を分解して作り出した双生児のようなものではないか。現実の人生・親子にはあらゆる要素が盛り込まれているのだから。浮世床の如く井戸端会議に沸く「野ばら」、ここのおばちゃんたちもステレオタイプ。その辺りをうろうろしてしまうとこの映画は面白くともなんともないが、エピソードごとに見ていくと中々面白い。電柱をチェーンソウで伐る男、死体を多分埋めたのではないかと思わせる老婆、トンネルに消えるカシマ、なおこの娘ももの出てくるシーンのすべてが私には面白かった。まだまだ、この映画を消化し切れていない。こう書いていてもどかしさが残る。決して、『パーマネント野ばら』が悪いわけではない。ついでに・・・、なおこ=菅野美穂 1977年生みっちゃん=小池栄子 1980年生ともちゃん=池脇千鶴 1981年生だってさ。