金で愛を買う女たちの実態2
「本当にあったHな話」に掲載。~第二話・ヘルスからソープへ堕ちた女~歌舞伎町を拠点とする、ぽっちゃりヘルス『性人・クンニ』はホテルで待ち合わせをしてからプレイする派遣型の風俗であった。ミーナは若いがデブで、客はそんな彼女の豊満な体を揉んで遊んでいた。おっぱいや腹の肉に顔を埋(うず)めて喜んだ。客 「うわぁ、肉々しいなぁ~」「ねぇ、後いくら払えばヤラせてくれる?」ミーナ 「本番は禁止だから……」と拒否しながら、 (ほとんどの客が訊いてくる。いちいち断るのがウザいんだけど)そしてマグロ状態の、客の肉棒にローションを塗って手で発射させた。歌舞伎町ホストスナック『美男(びだん)』。ホールの図に、字幕 長身でイケメンのホスト十人が、カウンター四席と三つのボックス席で接客していた。ボックス席は個室のように、それぞれが仕切ってあった。ミーナは客で来ていたが、カウンターの隅で独り淋しく、不満気だった。(ネクラな太めを協調すべき)ミーナ (どうして霧流は着いてくれないの? せっかく逢いに来たのに、淋しい) 霧流はボックス席で接客しながらも、ほくそ笑んでいた。(客の肩を片手で抱きながら)霧流 (俺が席に付かないもんだから、イライラしてるだろうな……そう簡単に接客はしない。俺は安くないから、金が掛かるってことを肉体(からだ)で教えてやるよ)カウンター内にいた後輩ホスト・亮介が、霧流の席に顔を出した。焦り気味だ。亮介 「霧流さん、ミーナさんが帰るって言ってますけど」 霧流はおもむろに立ち上がった。霧流 「そうか。いよいよ出番だな」 霧流が横に着くなり、ミーナは顔を背けて席を立った。霧流 「もう帰っちゃうの?」ミーナ (怒ってるってとこ、思い知らせてやる) 霧流は、彼女の肩を掴んで引き止めた。しかし勢いは止まらず、その手を払いのけて階段を上がると、手を挙げてタクシーを止めた。 霧流はタクシーに乗り込もうとする彼女を力ずくで止めると、ミーナ 「放してッ」 霧流は女の頬を平手で叩いた。頬を押さえて、信じられないような顔をするミーナ。霧流 「俺の気持ちが分からないのか?」ミーナ 「えっ…」 彼も真剣で、眼を潤ませた。霧流 「店にいるときは仕事だから、高いボトルを注文してくれた客は大切なんだ。俺も借金で大変なときなんだから。でも、お前は本気だから、客じゃないから……そこんとこ分かってくれよ」 涙を浮かべる女を彼は抱きしめると、無乗車のままタクシーはドアを閉めて走り出した。ミーナ 「そんなに大変だったら、言ってくれればいいのに」霧流 「無理だよ。お前に負担させたくないからな。でも協力してくれたら、お前の言うことを何でも訊(き)くよ」 そして、店ではミーナのカウンターにピンドンが置いてあった。亮介がマイクを持って祝杯のコール。他のホストたちも拍手して喜んだ。亮介 「超素敵なミーナさんより、極上のシャンパンを頂きましたぁ~ッ!」 乾杯する二人。 ラブホテルでセックスする二人。ミーナ (やっと霧流は私を抱いてくれた……この幸せがいつまで続くんだろう?)霧流 「本番があるかないかの違いだけだから、だったら稼げる方がいいだろ」ミーナ 「うん……」 霧流の眼が輝いた。霧流 「もう離さねぇからな!」ミーナ 「嬉し~ッ」 絶叫するミーナ。 吉原の大衆ソープ『ベティ』。 そこには、霧流の思い通りに働くミーナがいた。 霧流の一言。「俺たちにとってHは仕事であり、最後の切り札。どんなブスでも金さえあれば、時を見計らって伝家の宝刀を抜くよ」完。