ミーちゃん
ミーちゃんは、生後2ヵ月半。お隣りのおばあちゃんと二人暮しだ。おばあちゃんは、昨年の8月に家の前で飼い猫を亡くした。それからは、猫を飼っていなかった。猫が大好きなおばあちゃんに、私たち夫婦は、里親を捜していた子猫を連れてきた。それが、ミーちゃん。まだ、生まれて一ヶ月くらいの小さな小さな子猫だった。おばあちゃんは、人間の子供のようにかわいがっていた。そのミーちゃんが、昨日、突然、逝ってしまった。朝、ミーちゃんを抱いたおばあちゃんが、「ミーちゃんがおかしい!息してるかみて!」とやってきた。まさに、息を引き取った直後だった。椅子から落ちて、首の骨を折ったようだ。肛門から便が流れ出し、瞳が白くなってきた。「ほんまに死んでる?温かいで?ほんまに死んでる?」何回も尋ねるおばあちゃんに、「信じられへんけど、ほんまに死んでる」と何回も答えた。夜、息子と一緒に花を、そして、おばあちゃんにサンドイッチを持って行った。ミーちゃんの思い出話をたくさんした。時々、泣いた。息子が、「夢で逢いに来てくれるよ」なんて言うから、また、泣いた。おばあちゃんの家のチャイムが鳴った。夫が、仕事帰りに花を買ってきてくれた。おばあちゃんと8時まで、ミーちゃんの話、ピカの話をして帰ってきた。短い命だったけど、いっぱいかわいがってもらったミーちゃんは、きっときっと幸せやったと思う。おばあちゃんは、今日、ミーちゃんを葬ろうと庭に穴を掘ったけど、「もう一晩だけ、一緒に寝ることにした」そうだ。ミーちゃんは、とても小さかったけど、存在感は、かなり大きく、私たちのアイドルだった。ミーちゃん、天国でも、元気に遊んでるんやろな。(連れてきた翌日、コンロでヒゲを焦がしてたくらいのヤンチャ娘でした)