カテゴリ:本
一橋文哉著・「世田谷一家殺人事件 15年目の新事実」を読んだ。 2015年12月発売の本で、犯人は韓国のプロ殺人請負人ですでに死亡していて、 京都郊外の廃寺にその墓があるという書き出しで、全編が、 その犯人による犯行であると書かれている。 しかし、末尾には、犯人を治療したり死亡診断書を発行した医療機関も、 その書類を受け取った役場も、葬儀社も見つかっていない、 という後味の悪いものになっている。 そもそも、宮沢家は、プロの殺人請負人に狙われるほどの資産家だったり、 強い恨みをかっていたのか・・・その点の詰めが足りない。 ただ、この本の中に、事件5年後の2005年12月11日に、 宮沢家近くで開かれた警察と住民による追悼集会で、 特捜本部の女性刑事が530人の参列者を前に、犯人の家族に向けて、 「犯人が誰か分かっているでしょう。罪を償い、裁きを受けてこそ、 家族の新たな道が開けるのではないですか」 と訴えた、というくだりがある。 この女性刑事の訴えこそが、犯人を追い詰め切れない警察が、 毎年年末に、慰霊と逮捕の誓いをしている根拠ではないかと思われる。 犯人は近くにいる・・・・と、感じた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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