カテゴリ:本
主婦の友社 斉藤建著「近藤誠氏の『がんもどき理論』の誤り」(1996年)を読んだ。 これも、近藤誠医師への反論書だ。 著者は東大医学部卒の病理学の医師。 最近は著者の経歴を見て、本の発行年月を確認するようになった。 医学界の進歩は早いので、古い情報はそのつもりで読めと、 長尾和宏医師が書いていたからだ。 この本の発売は、平成8年の12月。 今時、和暦か・・・主婦の友社か・・・西暦だと、1996年。 近藤誠医師の「患者よがんと闘うな」を読んで書く気になったとある。 「がんもどき」というのは、ガンではあるが、転移や急拡大しないガンのことで、 近藤医師が、「がん」と「がんもどき」は違う、 がんもどきは「おでき」のようなものだがら、引っ掻いたりしないで、 おとなしくしていれば、悪さはしない、 ・・・だがら、手術や抗がん剤を急ぐな、と書いている。 著者の専門は病理。 病理とは、患者から採取した細胞を検査して病理診断すること。 患者とは直接接しないが、がんの判断(手術)では重要な診断をしている。 反論の中心にあるのは、医者が何もしないワケにはいかない、というもの。 医者として当然の考えだと思うが、患者の苦しみをどう考えるかについては、 あまり書かれていない。 そして、反論は、近藤医師の言葉尻を捉えたものが多い。 「断定している」、「言い過ぎだ」、と書いているが、全体を読んでいないと感じる。 ま、それが反論の仕方の一法ではあるが、読んでいて、的外れ感を抱く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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