カテゴリ:本
naomin0203 さんのブログに紹介のあった、 垣谷美雨著 「70歳死亡法案、可決」 幻冬舎文庫 を読んだ。 タイトルが穏やかではないが、 老人が増えすぎて、介護だ健保だ年金だと財政が破綻するので、 70歳になったら、誰もが死ななければならない、 という法案が可決され施行まであと2年、という書き出し。 2年後には寝たきりの姑もあの世行きなのだが、その2年が長い。 介護を一手にする嫁と、介護に無関心な夫と、引き籠もりのせがれ、 が流れの中心。 法律で70歳で死ななければならないので、 自分自身の人生もあと15年なのに、口だけ達者な姑の介護をあと 2年も続けなければならない。 夫には姉と妹、すなわち、姑の娘が2人もいるのに、 母の介護に手を貸そうとはしない。 しかし、生前贈与の話となると駆けつけてくる。 介護はしたくないが財産は欲しい、引き篭もりの原因は甘やかし、 正社員になりたいがための超過労、世の中の暗い部分を、 更に暗く、時には明るく描いている。 仕事で、兄弟の遺産争いは何遍も遭遇している、 私の姉弟も介護には無関心だった・・・ 色々なことを思い出しながら、一気に読んだ。 私の読み方が悪いのか、誰の会話なのかが分からずに、 読み返したところがいくつもある。 そして、後半のまとめがアバウト(すぎる)のが気になった。 麻生太郎が、年寄りは早く死ね、と言ったが、 寝たきり長期介護には考えさせられるところがあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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