どうしても腑に落ちない電圧
先日車検に出す前に外した電圧計。この写真は取り付けたときのものですが、エンジン始動してないとはいえ、なんと8Vを下回っています。バッテリーはだいたい12.4Vくらいはあるでしょうから、4V以上低いんです。 じゃあ、この安物電圧計の誤差なのかー、というとテスタで測った数値を変わりません。少なくても4Vのオーダーで狂っていることはないです。走行中でも11Vに行くことは今までありませんでした。 電圧計を付けた理由は、バッテリーの充電電圧が異常に低いことをショップに指摘されたことがあって、バッテリーの充電電圧を測りたかったからなんですが、いくらリレーを仕込み済みとは言っても、バッ直で配線を引いてくるのも大げさに思えたので、ズボラして、メーター近くのヘッドライトコネクターに割り込ませました。 ということなので、実質はバッテリー電圧を見ているわけじゃなく、各接点、配線の抵抗で下がった電圧を見ていることになります。取り付ける前はこんなに電圧降下していると思わなかったので、誤差レベルでもバッテリーの電圧をモニターできると想像していたわけです。 それが図らずもなにかしらの電装系の劣化を浮き彫りにしてしまいました。 12V前半の値なら多分気にしなかったと思います。それが10V台だとさすがに気になります。いろいろ調べると、古くなったバイクは配線、コネクタ端子の酸化やゴミなんかで徐々に抵抗が増え、ヘッドライトなんか暗くなってくるものだそうです。 自分のGSXも20年近いので、そういう劣化の蓄積なんだろうな、って思ってました。いや、思いこませようとしていました。 でも、やっぱり4Vはおかしい。そんなのがどこかの抵抗で熱になっているとしたら、燃えだしてもおかしくない気がします。もっと電装系の不具合を感じる気がします。経年劣化、自然劣化のカーブからさすがに逸脱しているレベル。 自分の癖ですが、ついつい外したケーブルの抵抗値を測ってしまいます。どれくらい長年の酸化で抵抗値が増えるんだろうと。 たとえば先日外したアーシングケーブル。 写真は撮ってませんが、だいたい0.4オームくらいでした。ある程度汚れた配線もどれもそんなもんです。だから配線自体、ボティーなんかとの接合ボルトもよほど見た目がやばくなければ、そこが抵抗になっているとは思えなくて、もやもやしていました。 強者のページでは10年くらい経ったらメインハーネスを交換するのが電装系トラブルの未然防止にいい、なんて書いてますが、値段も高いし手間が恐ろしいです。 もう一度配線図を出してにらめっこ。 配線自体じゃない、接合部、接点が絶対怪しい気がします。 電圧を測っているのはバルブの根本付近。それより車体側にある物理的接点は、コネクターが2ヶ所。あと、ハイ・ロービーム切り替えスイッチ。コネクターも確かに怪しい・・・。だって、GSX購入してすぐに、コネクターの接触不良でロービームが点かなくなりました。 ただ、そこはギボシ端子でバイパスしてもらってます。先日軽く塗装するためにカウルを外した時に、焼けてきてたりしないか目視で見ましたが、きれいなものでした。少なくても目視上は問題なさそう。 じゃあ、このハイ・ロービームの切り替えスイッチが怪しい? 接点が動くところだと思うので怪しい・・・。キーオンするたびに、スパークとかして汚れていく部品だとは思います。ここの抵抗を見てみるのは意味がありそうです。 でも、今マシンは車検でショップに預け中。現認はできませんが、幸い?手元にはとある理由で部品取りに買ってある、GSXの中古ハンドルスイッチがあります。 自分のマシンを見るわけじゃないけど、知見取りにはなるはず。スイッチはローなので、配線図のコードの色を見ながら、ロービームのプラスマイナス端子の見当を付けます。 テスタの測定レンジ200オームで測定してみると、1の表示。スケールオーバーの意味みたいです。えー、スムーズに電気が流れないといけないスイッチ部で200オーム以上?レンジを上げて行っても1表示。これは中でスイッチが接触していないレベル? ハイに切り替えても同じでした。 ハウジングをばらしてスイッチ部だけにしてみます。中の接点が焼けてたりするんでしょうか。 ばらすと、配線がつながっている受け側の接点と、 突側のスイッチがありました。この突側のプレート裏にはスプリングが入っていて、上下に動きます。このスプリングの力で、受け側の接点に押し付けられるようです。 どっちも思ったよりきれい。もっとスパークとかで煤けていて、いかにも原因!みたいな感じだったら分かりやすかったのに、やや残念。なんできれいそうなのに導通しないんだろう。受け側についている配線もしっかりはんだ付けされていて、断線とかはしてなさそう。 はんだ部で断線してるとか、見かけより電極が酸化してたりするのか、受け側の電極とコネクターの端子間の抵抗を測ってみました。 アース、ハイ、ロービームの3線とも0.4オームでした。ここに断線や酸化はなさそうです。 やっぱりスプリングで押し付けているとはいえ、なにか接触部に抵抗があるとしか思えません。テスタの値からすると接触してないレベルに思えます。もう一度スイッチを組んでみます。 念のためもう一度、コネクター端子間の抵抗を測ります。ダメもとでレンジを最大に上げたら数値が来た!その値、1485kΩ・・・。1,485,000Ω。高すぎ! 接点が見た目ではわからない感じで汚れているとかなんでしょうか。オーディオ用だけど、手持ちの接点復活剤を試してみます。 突側にたらり。 受け側にたらり。 綿棒でゴシゴシ。少しは黒くなりました。でも思ったほどじゃないです。 接点復活剤を使ったあと再測定。 お?下がった。でも560kΩかー。全然だめです。 全然だめだし、自分のマシンについているスイッチじゃないので意味ないかもですが、とりあえずスイッチは消耗して劣化、抵抗の原因になっている可能性は高そうです。 コネクター部も同様に劣化してることを暗示していますが、機構的にハイ・ロービームのスイッチはチェックしてみる価値ありそうです。 ちなみに、このハンドルスイッチはまだ入手できますが、高い!アッシーでしか頼めなさそうです。 社外品のハンドルスイッチもありそうだけど、K1はヒットしません。それでも安くないです。ってことは車検から戻ってきたら分解整備する? 整備するにしても、今日いじった感じではゼロオームレベルまで復調しなかったので、あまり期待はできません。ちょっと原因っぽいところを見つけた気がしたんですが、手立てがなさそうで、これはこれで悶々します。メンテすればマシにはなるんでしょうが。純正色味のバルブでも地味に仄暗いヘッドライトも、これが原因の一因かもです。