名古屋B食倶楽部

午後五時半開店、入り口から奥に向かって細長いカウンター一本。
おじさんが口切でした。
ご夫婦でやってる。
水分補給にまずは生ビールを飲みながら「初めてなんで、どうしたらいいですか？」と正直に聞く。
「それなら、夜のコースが色々食べられてお得ですから、食べながら考えたらどうですか？」と。

おじさんの燗酒定番、九頭龍があるけど、「ほかにも燗酒、何かありますか？」
「なんでも、好きなモン、気になるもん、いったらえ～ですよ。昨日のお客さんなんか、十四代熱燗してくれ。って言わはりましたわ。」

初めてのお店でそう言って貰えて気が楽に成りました。
「じゃあ、日高見、燗でお願いします。」



河豚川の煮凝り、旨味濃いです。
何貝か失念、綺麗に柱とヒモだけに掃除がしてあります。
酢味噌無しでも旨そう。
これは、日本酒進んじゃうな～



本鮪も、ヤリイカも素晴らしいです。
これ食べて3500円のコースって言うのは安いと思えました。
ご主人のお話では、今は息子さんに「かつぎ」の魚屋を任せて、うどん屋さんを始めた。
おじさんも、行ったことがある、飯田、緒方、阪川や前田などの料理屋さんに魚をおろしているそうです。
そこからの魚介ですから美味しいに決まってます。



昼のランチは、うどんにご飯と刺し盛が付いて800円とか！！
道楽でやっているのかな～(笑)

アジフライの（上）が800円で、ちくわの天ぷらが500円って、値段がおかしくないですか？って尋ねたら（気さくな雰囲気で、一見なのに、そんなお話が出来ちゃうんですよ）、女将さんが「この人、計算がでけへんのよ～」って笑ってました。

常連さんが頼んだちく天見たら、普通に見えるちくわが二本、ぶつ切りで揚げてありました(笑)



九頭龍を飲んで、〆は尾瀬の雪解けをこれまた燗酒でお願い。



魚に合いますって書いてあるじゃん(笑)
写真撮り忘れましたが、鱧をその場で湯引きして温かいのを出してくれました。
おじさん、つべたい鱧、好きじゃないから嬉しかった。



どこぞの料理屋の唐墨餅は挟んで在るだけで2000円もするけど、うちは一個500円だけど、丸もちに包んで在る。と。
じゃあ、追加で下さい。
じっくり炙って出してくれました。
流石500円ですから、カラスミがちょっと小さ目ですが、これまた酒に合うんだ。



うどんの麺は京都の予約が取れない中華料理屋さんの麺で、スジ肉も、同じく京都の有名な肉割烹の肉と同じ物を使ってるそうです。
スジ肉、完全に酒のアテ。
うどんが多いんです。
大盛りってくらい入っていて食べきれない。
お汁が出汁は効いてますが、甘口でビックリ。



ヅケ丼を少なくしてもらってご馳走様でした。

隣に座ったお客さんも時々話し掛けてくれるし、一見でも緊張も退屈もせず、楽しい時間が過ごせました。
裏をかえしに来なくっちゃ！



夕暮れの京博。
歩いて京都駅まで帰りましょう。
楽しい一日でした。