泣きたい人はいいかも…ギルバートグレイプ
どうも家族物って嫌いなんだよね何が嫌いかと言うと、家族物の主人公とか脇の人たちって、たいてい自分の人生を生きてない。私は夫婦は元は他人だし、家族は個人の集まりだという認識をしてる。私は既婚者だけど、今でも私の人生は私だけのものだし、相方の人生も相方だけのものだと思っている。ただ一緒に生きている以上、お互いが快適に過ごせる努力はしたいと思う。だからプライバシーなんて言葉が成立しない、人の感情に土足でどかどか入り込むような昔のドラマとか映画とか全然感情移入できないけど、なんだかこの映画は見てしまった。この映画は、若き日のジョニーデップ扮するギルバートの家族の物語。18歳で知的障がいの弟アーニーを演じているのは若き日のデカプリオ。これを見て、デカプリオって演技うまいんだなーと感心してしまった。この家族は他2人の姉と妹がいて、父は数年前、家の地下室で自殺。以来母は家に引きこもり、食べ続け、250キロの巨体になり、昔街で一番の美人だった面影はどこにもない。そんな問題が多い家族の中で、みんなの事をいつも気にかけ、自分の事は後回しのギルバートは、旅をして暮らしているベッキーと出会い…ギルバート自身が楽しいと思える時間と家族に振り回される時間との葛藤を描いている…みたいなストーリー。ジョニーデップの抑えた演技と、デカプリオの演技が光ってた。ベッキー役のジュリエット・ルイスがコケティッシュでとても魅力的。私がギルバートならとっくに蒸発してるだろうと思える、家族にがんじがらめの設定は、中々深くてつい映画にひき込まれてしまった。私の「泣ける」観点は普通の人とはずれているようなので、私はこの映画では泣かなかったけど、「泣きの映画」が好きな人にはいいんじゃないでしょうか。