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カテゴリ:映画
「言葉」が人生に愛を運ぶ。 南イタリア、ナポリの沖合いに浮かぶ小さな緑溢れる島に、チリから亡命してきた高名な詩人パブロ・ネルーダ(フィリップ・ノワレ)が滞在することになる。 貧しい漁師の父親と二人暮らしのマリオ(マッシモ・トロイージ)は、世界中から送られてくる手紙をネルーダへ届けるだけの郵便配達人に採用される。 初めは緊張していたマリオだが、サイン欲しさに買ったネルーダの詩集を読むうちに言葉のパワーに目を開かれ、自らの生き方や社会についても考えるようになる。 ネルーダもまたマリオの無垢な感性に刺激され、二人の間に友情が育ってゆく。 そんな中、港のバーで働くベアトリーチェ(マリア・グラツィア・クチノッタ)に一目で恋したマリオは、ネルーダの応援を得て新たな人生へと踏み出す。 だが、突然、ネルーダの追放令が解除され、祖国へ帰る日がやって来る──。 20世紀最高の詩人と言われているパブロ・ネルーダ。 チリを代表する国民的な詩人であり、外交官、政治家。 2024年はネルーダ生誕120周年にあたる。 ネルーダは、16歳でパブロ・ネルーダというペンネームで詩を書き始め、24年官能的な愛の詩集「二十の愛の詩とひとつの絶望の歌」を出版。 20代から外交官としてアジア各地を遍歴し、 34年スペインに赴任、スペイン内戦を目の当たりにし共産主義に接近。 45年にチリ共産党に入党するが、 48年に議員資格をはく奪され、国外逃亡を余儀なくされる。 このころのイタリア亡命時代を題材に『イル・ポスティーノ』が作られている。 50年には詩集「大いなる歌」を刊行。 52年、逮捕令が解けてチリに帰国。 70年には共産党から大統領候補に推されるが辞退し、チリは世界で初めて民主的な選挙によって社会主義政権が誕生。 駐仏大使中の71年にノーベル文学賞を受賞するが、病気のため大使を辞任し72年にチリに帰国。 しかし翌73年9月11日、ピノチェト将軍率いる国軍クーデターが起こり、兵士らに家を破壊される。 その12日後、危篤状態に陥り死亡。 死因は長い間病死とされてきたが、軍部による毒殺だったという疑惑があり、 2013 年チリ司法当局は死因確認のため、遺体を掘り起こし調査したが、遺体から毒物は検出されなかったと発表した。 ★映画メモ★ ★1950年代の一時期、祖国チリを追われた実在の詩人パブロ・ネルーダが、ナポリ湾のカプリ島に身を寄せた史実にもとづき、架空の漁村を舞台に物語は展開する。 ★主演のマッシモ・トロイージは撮影時に心臓病に冒されており、すぐに手術しなければ危険な状態だった。 彼はロケの最中に倒れ、「今度は僕の最高のものをあげるからね」とスタッフに言い残し、映画撮影終了の12時間後に亡くなっている。 ★1950年代の質素な暮らしの中に、マリオのベッドの可愛らしさ(*´▽`*) 港のバーで働くベアトリーチェのベッドもかわいい♪ ★イル・ポスティーノとは、イタリア語で「郵便屋さん」的な言葉だそうだ。 ★父親と二人暮らしのマリオ(マッシモ・トロイージ)の家は、貧しい。 食器なども粗末だし、食事も品数が少ない。 1950年代は、日本でも質素な暮らしだった。 ★当時の郵便屋さんの給料は少なく、チップをあてにしていた。 ★製作年:1994年 製作国:イタリア=フランス にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.11.21 00:15:48
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