もう後がない・・・(放浪編その5)
派遣の寮を明日には出なければいけなくなり、途方に暮れている余裕は全くないわけで・・・部屋を飛び出したのですが全くあてはありません。ここで得意のアルバイト情報誌を購入する。当時車を持っていなかったので車中泊も出来ない。部屋が見つかるまでは野宿するしか無い訳です。この10ヶ月で多少荷物も増えていたので持っていくか・・・捨てるか・・・仕事と住むところの両方を見つけないと終わるなと思い、住み込み可の仕事か寮有りの仕事で探す。何ページめくっても派遣かパチンコ店しか候補はない。L店での経験を活かせるしパチンコ店も有りか。そう決断し、距離的に近いP店に電話をする。当時、携帯電話は無かったので公衆電話からP店に電話するとマネージャーが14時に来るので14時から面接の約束をする。電話をしたのがお昼前だったので徒歩でP店を目指すが迷ってしまい・・・時間は14時を過ぎてしまいました。とりあえず公衆電話を探しP店に電話をし、正直に道に迷っている事と、今いる場所を伝えると、P店への行き方を説明してくれて、15時前にようやくP店に到着しました。P店に入り、カウンターの女性に面接に来た旨を伝えると、事務所に通してくれました。マネージャーがすでにお待ちでした・・・かなりの巨漢で強面です。ちょっとびびりながらまずは謝罪しなければと思い、自分「道に迷ってしまい、遅くなってすみません。」マネージャー「面接だけはしてやるからそこに座れ。」雰囲気でわかりますが、既にかなりヤバい状況のようです。面接では正直に明日には派遣の寮を出なければいけないので、どうしても住み込みで働きたいと必死で伝えました。マネージャーは面接に遅刻してきた時点で雇わないつもりだったらしいが、熱意はわかったが雇うのに条件がひとつあると言われました。その条件とは・・・・「その赤い頭を黒くしてきたら雇ってやるから明日までに黒くしてもう一度来い。」それだけでした・・・当時、派遣会社では髪を染めているのが普通だったので、自分も真っ赤な髪の毛だったのですが黒くする余裕もなく面接に行ってました。今、思うと見た目で社会に不適合だったと思います。髪の毛を黒くしてくるのを条件に仕事と住むところがなんとかみつかり、面接の帰りにビゲンの白髪染めを買って真っ黒に染め直しました。初日は遅番で出勤になるので午前中には寮に入れる事となり、派遣会社の寮へ戻ると荷物をまとめ、P店へ向かう準備を始めました。かなり切羽詰まった状態でしたがこんな感じで乗り切りました。ほんとに当時のP店のマネージャーには今でも感謝しています。これからP店で波乱万丈な日々が始まるとは、この時は思っていませんでした。次回から「A県P店編」を書いていこうと思います。毎朝6時半に出勤して帰宅が21時前後なので、疲れた体に鞭を打ちながら書いております。読んで頂いてる方がいらっしゃるうちは頑張って書いていこうと思います。書いている内容は全て実話です。