空も飛べるはず
今年の6月にリタイアした父は、いくつかあった「相談役」での続投をことわって現在は悠々自適な生活を送っています。本人いわく「現場でバリバリできない相談役なんて、やったってつまらない」とのこと。ちょっと前に新聞であった川柳に 妻にさえ 相談されない 相談役という傑作がのっていて思わずふきだしちゃったけど、父の場合はいちおう家庭ではまだ頼りにされているから、相談役で会社にとどまるより家にいたほうが楽しいのかなー??リタイアして一気に老け込んでも心配だなぁ、なんてちょっと思っていたけれどいそいそと夫婦で家庭菜園にせいを出したり、温泉にいったり、料理をしたり楽しんでいるようなので、一安心。父も母も、2人で楽しむことは一緒に、別々の趣味は尊重する。という暗黙のルールを持っているようで、なんかイイ感じです。さて、そんな父が最近、ともだちに誘われて市の合唱団に入りました。父は大学時代、グリークラブ(※男性合唱団)で部長をやってたんですって(ちょっとした自慢らしい)。市の合唱団は、週に1度夜に集まって練習をしたり、コンクールなどに参加するという。それからというもの、はりきって自宅で欠かさず発声練習や音とりをしております。先週、いつもの練習をおえて帰ってきた父は意気揚々と「11月に市の音楽祭にでるよ!」と報告してくれました。「へ~」とあまり気のない返事をしたわたしですが、次の瞬間思わず耳を疑ってしまいました。「コンクールで歌う曲、『空も飛べるはず』ってきいたことない曲だったー。」な、なんですと?!?!「そそそ、それって、まさかスピッツの??」「あー、そう!それ!」そういって、鼻歌でフフフ~ンとあの「空も飛べるはず」を口ずさむ父。その父の口から放たれるスピッツが、あまりにミスマッチで思わず大爆笑しちゃいました!!オヤジ!いい年したオヤジたちが美声でスピッツ!!!オヤジ四部合唱のスピッツ?!しかも、「空も飛べるはず」ですかッ!!ひ~っ、くるひぃ。オヤジといっても、その合唱団の平均年齢70さいですからね~。半分はおじいさんといっても過言ではない!私があんまり笑うもんで、父も歌詞をみながら「確かにお父さんたちが歌う曲にしちゃ、ちょっとかわいすぎるね」と照れ笑い。いやー、それにしてもスピッツの許容範囲の広さに恐れいりました。小学生や中学生がたまに合唱で歌うというのは聞いたことがあったけど、まさかここまで…だけどひよっこの小学生なんかより、人生の酸いも甘いも噛み分けたオヤジたちのほうが、意外と聴かせるかもしれない…もしかしたら…いや…どうだろ。早速わたしにCDをかりて、マサムネさんの「空も飛べるはず」を聴いている父ですが怖いものみたさで、ちょっとその市の音楽祭とやらに行ってみたいような、みたくないようなフクザツな心境のムスメなのです…うぷぷ。スピッツスピッツ『空も飛べるはず』ホンモノはこんなにステキなんだけどなぁ・・・ http://jp.youtube.com/watch?v=P-I9Tn6RL0Q