一年半ぶりの詰碁
中3の夏。全国大会に行った日を最後に、キッパリとやめてしまった囲碁。趣味とはいえ、習い事として月謝を払っていたから、義務的に通わせた私が悪かったのかもしれない。自分で、通うことを望んではいたものの、土日に教室があったため、友達と遊べなかったので、残りの中学校生活を楽しく過ごしたかったのかもしれないし。まあ、親として、『自分が通うと決めたなら、休まず行きなさい!!行かないなら、やめてください』というのは、当然と言えば、当然かな。何年もやって、疲れたのか、他の遊びが楽しくなったのか、両方だと思うけど、きれいさっぱりやめてしまい、ずっとやってなかった。それが、何を思ったのか、急に、詰碁を始めたぱた吉。『張栩の詰碁』はどこにあるの?と騒ぎ、ほこりにまみれた碁の本の中から、引っ張り出し、窓の外で、ぱんぱんしてから、石を並べだした。そういえば最近、iphoneで『ヒカルの碁』を見ているようだった。歌が聞こえてきたので、「おおー。懐かしいなあ」と、思った。多分、ぱた吉が見てたのは、小学校低学年の頃だったと思う。ヒカルで囲碁を始めた子が多いけど、うちは、新聞広告の『5歳から始める囲碁』だか、『囲碁は5歳からできる』だか、もう忘れてしまったが、それを見て、はじめは私が本を見ながら教えたんだけど、ぱた吉はきっと覚えてないよね。碁盤も碁石も手作りだったんだよな~。ああ、懐かしい。そうしているうちに、友達が、おもしろい漫画があるよ~って教えてくれて、それが『ヒカルの碁』だった。一年もたたないうちに、私は、全然、上達しなくて、ぱた吉だけが、できるようになったから、公民館に行くようになり、更に、上手になりたくて、教室に通うようになったんだ。ぱた吉の囲碁歴は、私の育児歴でもある。今では、ほんと親の言うことなんて一切聞かず、自分一人で大きくなったと、本気で思っているフシがあるが、いつか、ここにあった歴史をひとつひとつ思い出す日がくるのかな。