大人の食物アレルギー 番外編その一
番外編その一 パーム油の嫌な話大豆アレルギーである私にとって心強い味方、パーム油。近年、パーム油は大豆油と並んで世界一生産されている植物油の一つなのだとか。食用以外に、工業製品やバイオエタノールの原料としても利用されているそうです。 今回はアレルギーからかなり脱線して、パーム油の嫌な話です。 そもそもパーム油って何でしょうか。ウィキペディア先生に聞いてみましょう。「パーム油(パームゆ)とはアブラヤシの果実から得られる植物油である。」...んじゃアブラヤシって何でしょか。再びウィキペディア先生に聞いてみましょう。「アブラヤシ(oil palm, Elaeis)は、ヤシ科アブラヤシ属に分類される植物の総称。 アンゴラやガンビア周辺の西アフリカを原産とする ギニアアブラヤシ(Elaeis guineensis)と、 中南米の熱帯域原産のアメリカアブラヤシ(Elaeis oleifera)の2種が知られる。」ん~と、ざっくりと「椰子の実油」って事でOK? 日本はいくつかの国からパーム油を輸入していて、その多くはインドネシアから、らしいです。なぜ、パーム油が大豆アレルギーである私に心強い味方なのか。それはスナック菓子、インスタントラーメン、ドーナツなどの揚げ油に広く使われている油だからです。マーガリン、ショートニング、ラクトアイスにも使われています。パーム油が使われているおかげで私は、カルビーのポテトチップスも日清のカープヌードルもミスタードーナツも明治エッセルスーパーカップも安心して食べられるのです。そしてここからが本題なのですが。パーム油はインドネシアやマレーシアのプランテーションで栽培されていることで有名です。プランテーション。教科書に載っていましたよね。またまた、ウィキペディア先生に聞いてみましょう。「プランテーション (plantation) とは、大規模工場生産の方式を取り入れて、 熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、 先住民や黒人奴隷などの安価な労働力を使って単一作物を大量に栽培する 大規模農園のこと。」ずいぶんと偏った解説のようですが、こういった現実があるようなのです。新たにプランテーションを造る場合、そもそも「広大な農地」が無い所に造りたい訳なので、まず森林を焼いて、農地に変えて、収穫後すぐに加工する為に近くに工場を作って、輸送の為に周辺道路を整備する、という事になるようです。材木として利用するために木を伐採する場合は、その後、森林として再生する可能性が残ります。でもプランテーションになったら、その企業が撤退しない限りずっとプランテーションのままです。もう森林は戻ってこない訳です。当然、野生動物は全滅の危機に瀕します。周辺に農薬の影響も出るでしょう。掘り起こされた泥炭の火災が発生したりなんて問題もあります。泥炭というのは、石炭への成長過程にあるドロのことらしいです。燃えたら、本来出さなくても良いはずの二酸化炭素を排出しちゃうと。労働力は原住民、低賃金で長時間労働。子供を働かせる例も多く、子供の頃からプランテーションで働いて、労働者同士で結婚して生まれた子供もまたプランテーションで働いて、という事が何世代も続いているようです。なんだかヒドイですね。でも、全てのプランテーションがこうだという訳では無いようです。まともなプランテーションも数多くあるのだとか。環境問題に関心が高いと言われる日本でも、パーム油の製造にこういった問題がある事を知っている人は、あんまりいないのではないでしょうか。私は環境問題に特に関心がある訳ではないです。それでも、こんな事を続けていて、良い訳がないと思います。パーム油を使った料理をおいしく食べられる事を幸せだと感じながらも、その背景にある状況を想うと、暗い気持ちにもなります。と、こんな事を書きながらも、これらの情報は報道や研究者の言っていることそのままで、自分で見た訳じゃないのですよね。本当の所がどうなのかはわからないのです。でもね、何にも知らずにいるより、少しでも知っていた方が良いと思うんですよ。何も出来ないのかもしれないけれど、それでもね。そんな訳で今回は、パーム油の嫌な話でした。ポチっとして頂けると、ていいちが喜びます(^_^)/にほんブログ村大豆アレルギーについて書いています。未読の方は、是非読んでみてやってください。大人の食物アレルギー 第一回 を読む