今までの人生の中で一番辛くて悲しかった日
午前中10時の妊婦健診予約で病院に行った。37週6日。もう正産期でいつ産まれてもいい時期。モニターを付けてかなちゃんの心音を確認した。かなちゃんはとても元気でその後のエコーでも何も不自然な点は見つからず、陣痛が始まらなければまた1週間後に健診との事で予約をして病院を後にした。この数時間後にまた病院に戻り、かなちゃんが亡くなってしまうなんて事になるなんて思いもしてなかった・・・。病院からの帰り、一緒に付き添ってくれていた母とりなちゃんと食事にレストランに寄った。りなちゃんの妊娠中にも来た所だった。里帰りしていた私には懐かしく感じた。レストランでオーダーを済ませた頃からなんとなくお腹が張っている感じがした。でも少し経つとおさまったりしていたので、そのまま食事を済ませて実家に帰った。もしかして陣痛かもと思いながら、横になって休みながら時計とにらめっこしていたけれど、お腹が張っていない時間がどれ位あるのかよく分からなかった。何度もトイレにたったが、出血も全くなくて様子をみていると、、、強い吐気と寒気に襲われてどうにも我慢が出来なくなった。病院に電話して母の車で向かった。その車中でもずっと気持ち悪くて何だろう?お昼レストランで食べたものがいけなかった?ってまだ命の危機に気づきもしていませんでした。病院の入口前で車から降りて、自分の足で普通に2階の診察室まで行った。今になって考えると、あの状況下で自分で歩いて診察室まで行けた事もびっくりしています。診察室に入るとエコーをした。スタッフがみんな私の顔を見て青白い顔をしていると言っていて、エコーをしている先生の顔つきが変わった。早剥・早剥と叫んで、もう一人、午前中に健診で診察してくれた先生も来て見ていただいたが、結果は同じ。その後内診をした。私は何が何だか分からなくなっていた。あっという間に私のいる診察室に病棟から助産師さんや看護師さんが何人も降りてきて、先生は緊急オペだから午後からの予定はキャンセルと言っていた。助産師さんや看護師さんたちはそれぞれに血圧を測ったり、採血をしたり、心電図、導尿、着替え、化粧落としなど私はされるがままでした。先生が赤ちゃんの心音はもうありませんと重い声で言った瞬間、私は多分泣き叫んだような気がします。どうか助けて下さい。お願いだから助けてください。さっき、午前中あんなに元気にしていたのにそんな筈がないでしょ。そのままストレッチャーに乗せられて手術室に行きました。術着を来た先生や助産師さんが見える、ライトが見える、かなちゃんが死んじゃったなんて嘘だよ、少し前元気なかなちゃんと会ったもん、みんな慌てて何するのって思いました。すぐに麻酔が当てられ、1から数えました。もっと深く息を吸って・・って言われたような気がします。次に気付いたときは手術が終わって助産師さん達に名前を呼ばれた時でした。一生懸命麻酔から戻そうと呼ばれていました。終わりましたよ、赤ちゃん元気ですよって言ってよと思いましたが、誰も何も言わず、私は切れていない麻酔に引きづられて眠りにおちたようです。夕方からのオペが気付くと私はICUに入れられ、もう夜でした。頭がもうろうとしていて、体が全く動かせなくて、テレビドラマで見るような心拍や血圧などを測る機械が付けられていてその機会が変な音がする度に私は死んじゃうのかなって思いました。術後ICUに来てくれた親戚に私が話した言葉はりなちゃんは?だったそうです。りなちゃんは母と一緒にいるから大丈夫だよ。子供はICUに入れないからねって言われて安心してまた眠りに落ちていったとの事でした。結局私は、常位胎盤早期剥離を起こしていて、子宮内だけで大量出血になっていて、DICになって自分も危ない状態に陥っていた。出血は3リットル以上で輸血もした。人間の血液は5リットル前後しかないから体内の7割位の血液を入れ替えたのだろう。レストランでお腹が少し張った張った時点で病院に戻っていたら・・健診が10時じゃなくてもっと遅い時間だったら・・りなちゃんを41週1日で自然分娩で産んでいたから陣痛も間隔も分かっていたのに、お腹が張っていない時間がどれ位あるのか分からなくなった時点で病院に行っていたら、かなちゃんは助かったかもしれない。私のせいだ、私しかかなちゃんを守ってあげられる人はいなかったのに、かなちゃんのSOSに気付いてあげられなかったバカな私。どうして、かなちゃんを助けて私を死なせてくれなかったの?あんな小さいかなちゃんがどうして自分の命を犠牲にしてまで私を助けてくれるの?私は誰に何を言われても私のせいだ、と思いました。先生も助産師さんも誰もが予測できない突発性の早期剥離で原因がなく、私のせいではないと言った。そして下への出血がなかったし、私の判断もけして間違ってはいないと言ってくれる。それでも私は自分に納得出来なかった。ごめんねかなちゃん、ごめんね。どんなに謝ったってかなちゃんは許してくれないよね、ママがかなちゃんを苦しめちゃったんだもん。苦しかったよね、守ってあげられなくて元気に産んであげられなくてほんとにごめん。かなちゃんはママが嫌いになっちゃったかな?ママはかなちゃんが大好きでずっと愛してるからね☆