TASTE OF CHAOS @Zepp Tokyo 1/22
混沌と虚無感の間で参戦してきました、ROCKSTAR presents TASTE OF CHAOS。確か参戦したのは2007年の初回以来。最初は秋フェスのLOUD PARKの対抗馬みたいな雰囲気が感じられたけど、年々トーンダウン。なんとか毎年開催されているのは嬉しいが、初回のメンツと比べるとどうも見劣りしてしまうね。ということで今回は5バンドが出演し、17:30からスタートという、サラリーマンにはミッションインポッシブル(別にミッションではないが)なスケジュール。それでも終業後するりと抜けだし、会場のZEPP TOKYO到着は18:00というなかなかの早業をみせた。予想はしていたが客入りは良くない。フロアの後ろの方は完全に閉鎖してあるが、それでも後ろにはかなりの余裕がある。個人的には今回は後ろからゆったり見るつもりでいたので、ビール片手にバンドの出番を待つ。まず最初は(既にEACH OF THE DAYS は終了していたので)ENDLESS HALLWAYというバンド。予備知識全くなしですたが、面白みのないバンドでした。途中NIRVANAのBreedを披露したが、どこまで盛り上がったかは不明。そんな感じで、記録にも記憶にも残らないバンドだった。その点、次に出てきたCKYは期待していたファンも多かったようで、CKY!CKY!のコールが上がる中、バンドが登場。このバンドも予備知識ゼロ(なんとなく試聴はしたことあったかもしれなかったけど記憶なし)だったが、これが予想外にヒット。グルーヴ重視のバンドで、どちらかと言うとミドルテンポの曲をブリブリ言わせながら演奏する感じ。サバス系って言ってしまえば簡単なんだけども、温故知新みたいな感じでよかったdeath。前のバンドを観てしまったからか、貫禄は明らかに違ったね。そして今回のボクの目玉、ATREYU。彼らはExtreme The Dojoで来た時に観ているが、それからもう結構経つ。来日キャンセルもあったりして、なかなかうまいこといかなかったが、今回は満を持しての来日。ニューアルバムもが各所で絶賛されており、個人的にはそこまでいいとは思わなかったが、さてライヴはどんなものか楽しみだった。曲はニューアルバムの1曲目であるStop! Before It's too Late and We've Destroyedからスタート。Kill! Kill!のシャウトが心地よい、スタートにはもってこいの曲だ。メンバーは激しく動きながら安定したパフォーマンスをみせる。で、ボクは完全に失念してたんだが、このバンド、ドラムがかなりの割合でメロディラインを歌うパートがある。ちょうどボクの立っていた位置からは、口のところにハイハットがあり、見難かったんだが、歌いまくっている。そうか、こういうバンドだったか。スクリームがメインのリードヴォーカルはピョンピョン跳んでいるだけの時があるし、ギターの片割れとベースもしっかりコーラスに参加する、ということで、このバンドは4声が随所に炸裂するバンドなのだ。そんなことを思いながらこのバンドを観ていると、段々彼らに対する見方が変わってきた。今までは、トップレヴェルにいるとは言え、スクリーム系のバンドのひとつとしてしか見ていなかったが、このバンドのオリジナリティが大分見えてきた。もしかしたら、今後まだまだ成長していくバンドなのかもしれない。今回そんな彼らの素晴らしさを発見できたことが大きな収穫だった。ATREYU are: vo. Alex Varkatzas, g/vo. Dan Jacobs, g. Travis Miguel, ba/vo. Marc McKnight, dr/vo. Brandon Sallerそして、大トリのIN FLAMES。彼らは昨年LAMB OF GODとUNEARTHと一緒に来た時に観た。その時の印象は、“どうにもこぢんまりまとまっちゃったなぁ”という感じ。ファンというのは自分勝手なもので、彼らしかり、アクエネしかりチルボドしかり、デビューした時は、新鮮さやら斬新さやらから絶賛するが、その激しさになれてくると、更に上を求めてしまう。だからこういうエクストリーム系のバンドは大変だなぁとつくづく思う。まぁボクがそんな同情をしたところでどうしようもないワケで、そんなボクみたいなひねくれたファンも納得させるようなすごいライヴをやってくれればよいだけの話だ。で、結論から言うと、それだけのライヴをやってくれたと思う。今回もイエスパーは帯同せず、二クラスが来ていたが、前回よりも存在感をアピールし出した感じで、このまま正式メンバーになっちまうんじゃなかろうかと思わせた。セットリストは前回とそれほど変わっていなかったんじゃないだろうか。なにせ同じアルバムでまた来ちゃったわけだから。なんとなくヴォーカルの音が小さい感じがして、一生懸命声を振り絞っているアンダースがちょっと可哀想だったよ。ともあれ、激情のフレーズ満載の曲を次から次へと繰り出した彼らのライヴにはかなりの客が満足したんじゃないかと思う。IN FLAMES are: vo. Anders Friden, g. Bjorn Gelotte, ba. Peter Iwers, dr. Daniel Svensson, g. Niklas engelinすべてのライヴが終了したのが22:40頃。会場を出るとROCKSTAR(ドリンク)の無料サーヴィスがあった。なんか、このイヴェントの縮小感を象徴しているようで淋しかったのも事実。来年からも続いてほしいこのイヴェントだが、やはりもう1,2バンド、目玉をつくらないと、集客は難しいのではないか。これがLOUD PARKの対抗馬になってくれれば、ファンとしてはこの上ない喜びなので、今後の拡大開催に期待したい。§ぽっぷびぃと§