「理論とは何か?」を考える
久しぶりに論考執筆に着手した。 いろいろ本を読んでインプットしているうちに,アイディアが煮詰まった感じがしたからだ。 「うん,これでいけるな」という感じに飽和して,研究環境も整い,ついでに体調も良く,気分も乗ってきたので書くことにした。 え,テーマは何かって? テーマは「理論とは何か?」です この「~とは何か?」という問いは,実はとても難しい。 そこらの学生に質問したらこんな感じになるだろう。 「人間とは何か?」「僕です」 「心とは何か?」「みえないものです」 「生きるとは何か?」「死なないことです」 「発達とは何か?」「変わることです」 「美とは何か?」「醜くないことです」 「哲学とは何か?」「知ったこっちゃありません」 さてさて,これまでは「科学理論」と「哲学理論」の関係についてだけ考えていたのだけども,それらの特徴を際立たせるために,第三の媒介項があるのは有効であるということで,「宗教理論」も含めることにした。 「~とは何か?」を論じるときに,それそのものの「理路」だけを論じるより,その近傍の枠組みと対比しながら論じると,わかりやすくなるためだ。 そして,2つを対比しつつ論じるよりも,3つのトライアングルにおいて論じる方が立体的にその特性を浮き彫りにできると考えたのである。 これまで1万字以上の文章を書いておいたのだけど,読み返したり,どこが使えるとか使えないとか検討するのもめんどくさいので,もったいない気もしたけど,ひとまず最初から書くことにした。 そこで3時間ほど集中してつらつらと書き綴ってみた。久しぶりにキーボードをたたき続けたので指がひきつってきた。幸い執筆スピードは衰えていないようだ。 「宗教」と「哲学」と「科学」の関係を,それぞれの理論構造ーー「科学的説明の理論」「哲学的解明の理論」「宗教的物語の理論」ーーとそれらの営みに焦点化しつつ,科学に関係する理論の使い方や意義を浮き彫りにするという論考だ。 そして書いているうちに,なんとなく前に書いていた文章も一部組み込めそうな気がしてきた。ラッキー。捨てなくて済むぞ。 ただ,今はざっと書いている段階なので,記憶が不確かな箇所は文献にあたり裏を取り直し,また引用文献なども適時挿入していく必要はあるが,下書きとしてはそれなりのものにはなった気がする。