宮城から来た便り
新工場再開のご挨拶弊社は今回の巨大津波により工場、店舗、社屋、倉庫とも全て流出致しましたが、幸い社員、役員全員無事で現在は一丸となって復興に邁進致しているところでございます。お蔭様をもちましてこの度、登米市佐沼の新工場にて再出発に向け生産、営業を開始できる運びとなりました。ご存知の通り当地南三陸町は甚大な被害に見舞われ、ライフラインの復旧も遅れ余震も続いておりますが、全員で心をひとつにして頑張って行く所存でございますので、今後とも尚一層のご支援、ご指導の程宜しくお願い申し上げます。***小口の出資を募って、被災企業を支援する「セキュリテ被災地応援ファンド」の存在を知ったのは5月のこと。一口10,500円の出資額で、自分が支援したい企業を直接支えていけるという仕組みは、その後テレビなどでも大きく取り上げられました。笹かまぼこが大好物の私がささやかながら協力したのは、南三陸の老舗という、かまぼこの及善商店さんでした。その後、無事に募集口数が満額に達して、再開した工場で出来たばかりの笹かまぼこ「「リアスの秘伝」」(すごいネーミング!)を出資者向けに送っていただいたのが、先月のこと。フワッとした絶妙の食感、美味しかった!夫も、東北ホップとの相性ばっちり、と大喜びでした。そしてこの度、冬の贈答用の商品の案内と一緒に、冒頭の手紙が送られてきたのでした。ファンドの運営元からは、その後も様々な新しい企業が出資を募っているというお知らせが来ます。震災から8ヶ月が過ぎ、政府や銀行による助成や融資の枠も見えてきたことで、逆に「いくら不足するか」が顕在化してきたこと。補助金に外れてしまったり、震災による二重ローンや、担保となる土地の消失などから、銀行からの借入が思うようにいかないケースが多いことなど、まだまだ多くの「応援」が必要とされている現実があるのですね。3月のあの日がなければ生まれなかった関わりですが、微力ながらも、確かな「お手伝い」の一端となれたことを大切にしたいと思ったお便りでした。