光と闇…【写真】
時折サイパンに居た時のことを思い出す。この寒い時期に、満員の通勤電車に揺られながら、いつの間にか、とりとめもなくサイパンのことを考えていたりする。その時々によって、思い出す事柄の種類も様々なのだが…。サイパンのGROTTOという海中洞窟が大好きだった。ここは重い器材を背負って、崖についた急な階段を下りて行かなければ海へ入れない。当然、潜り終わった後は、その階段を上って来なければならない。真っ直ぐな階段ではなかった。一段一段の幅も不揃いだった。階段は108段あった。しかし、GROTTOの水中景観が大好きで、休みの日はよくここに潜って写真を撮っていた。洞窟の暗闇が好きだった訳ではない。闇の中から見る碧い光が好きだったのだ。碧い光は暗闇の中だからこそ際立つ。光の素晴らしさ、光の良さ、光の有難みは、闇があるからこそ実感できる。陰と陽、光と闇、相反するようで、どちらも必要なのだ。