「機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-」…
劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-何を躊躇している、生きるために戦えと言ったのは君のはずだたとえ矛盾を孕んでも存在し続ける、それが生きることだと!24世紀初頭、ガンダムによる武力介入で戦争の根絶を目指す私設武装組織“ソレスタルビーイング”が活動を開始するが、地球連邦誕生の過程で一度は壊滅の危機を迎える。その後、刹那・F・セイエイを中心に復活したソレスタルビーイングは、独立治安維持部隊アロウズの専横とイノベイドの欺瞞を打ち砕くべく武力介入へと立ち上がり、純粋種のイノベイターへ進化した刹那の活躍で、地球連邦の政治は正常化し真の平和を手にする。そして、それから2年後の西暦2314年。130年前に廃船となっていた生体反応の無い木星探査船が地球圏に接近、ついに人類の存亡をかけた戦いが始まろうとしていた。ガンダムファンの僕としては、ガンダムとタイトルが付く作品は可能な限りチェックするというのが性でして、かつてアニメ放送されていたときは「恋した乙女のヒロインジャック計画」として散々茶化していたものでも、今まで見たことがない劇場版となれば要チェックだと深夜放送されていた作品を見ました。本作は2010年に公開されたということで、アニメ放送終了から1年後に発表されたわけですが、こうして3年ぶりに復習もなしにいきなり見たにしては、意外とキャラたちのことを覚えていたのには自分のことながら驚きました。この作品には個性的というかアクが強すぎるキャラが多すぎたのでインパクトがあったと思うのですが、それよりも驚いたのがこれほどまでに面白い作品だったかと改めて感じたことです。戦争を根絶するために武装介入という、いわば二律背反な矛盾する行為を繰り返す謎の武装集団に翻弄されながらも正しき方向へと進み始めた世界でしたが、未知なる金属知的生命体の襲来により人類は新たなステージへと進むというもので、正直本作は劇場版というよりもアニメ放送のサードシーズンとして見たかったと思える内容の濃いものでした。どうにも前回のガンダムがあまりの内容だったために、本来のガンダムシリーズであるテーマが内包された作品を見るとこれほどまでに違うものかと、改めてガンダムの名を冠する作品のレベルの高さというものをひしひしと実感しました。