「銀河鉄道999DVDコレクション4」…
銀河鉄道999DVDコレクション4姿かたちあるものは、いずれ老いさらばえて醜くなっていく第4巻となる本巻は、「トレーダー分岐点」後編、「不定形惑星ヌルーバ」、「化石の戦士」前編の3つのエピソードが収録されていましたが、その中でも「不定形惑星ヌルーバ」のエピソードが印象に残りました。この不定形惑星ヌルーバは、その名の通り惑星の形が定まらないところでして、そこに住むアメーバ状のヌルーバ星人に鉄郎とメーテルが襲われてしまいます。決まった形がないからこそ、形のある人間に憧れて銀河鉄道で旅に出ようとしたヌルーバ星人の子供たちに対して、形がないからこそ差別や辛い思いをしなくて済むと、自分の身体に誇りを持っているヌルーバ星人の教えが何だか胸に突き刺さるものがありました。確かに他人を羨む感情のスタートって、自分にはないものを他人が持っていることから妬みや恨みが生まれ、きっかけとしては形があるからこそ見た目から始まり、そういう負の感情が積み重なっていくものだなぁと。そういう意味ではこのヌルーバ星人が言う、形がないからこそ不要な争いが起きないというのは至言だと思うのですが、形がないからこそ自分としての個性もそこにはないと思うと、逆に他人に語ることの出来る今の自分を形作るものは何かあるのかと、改めて考えさせられました。