35周年のお寿司屋さん
近所のお寿司屋さん。親父さんとお袋さんが店を出して今年で35年。今は息子さんと2人でカウンターに立つ。時々出してくれる香りの良いマグロはなかなかのもの。お昼の定食は「握り5カン+小巻+椀」で500円。大盛り!・・と頼めば、握り2カン追加してくれて50円UPの550円。「若(息子さん)」は「利き酒師」の資格も取って、近隣の地酒を中心に「お試しセット(1,000円で3種)」とか、楽しい企画をしてくれる。 この日の「お造り盛り合わせ」は大したモンやったで。サスガに35周年記念営業とあって、相当気合入っとる。どの和食屋さんに行っても、何気なく出てくるお造りを、何気なく食べてしまいがち。しかし、ちゃんとネタを吟味して仕上げれば、これだけ美味しいものになるんですよ・・と示しておるよ~な一皿やった。コストを考えれば大変やとは思うが、和食コースの中の「お造り」を、単なる通過点みたいな皿にせんためには絶対必要なコトやと思うな~~。 揚げ物は蛸とアナゴと新タマネギ。新タマの甘さが引き立つわ。ダシをソースでとったらしい。なるほどな。 若竹煮と、ご近所酒蔵の純米吟醸生酒 筍と同じく季節モノのイカナゴの釜あげ。 レンコンまんじゅう。お酒は、同じ蔵元さんトコの97年のヤツ。ただし、この2本の間で杜氏さん代わっとる。当然、酒のニュアンスは、熟成させた差だけやなしに、狙いにかかっとるモノのベクトルが違う。なかなか楽しませてくれるなぁ。 巻きと鯖寿司、鯛骨の入ったにゅうめん。デザートは酒粕を入れたジェラートと大納言小豆の酒煮。大市の筍、播磨灘のイカナゴ、地元蔵元の吟醸酒、レンコン、龍野のそうめん、・・・地元食材中心で、35年頑張ってきた親父さんのウデと「若」の工夫が溢れた一夜でした。