出会い。
今日、仕事の出先でいい出会いがあった。鋳物工場の経営者のA氏がその人だ。御年70歳。彼は、若かりし頃教師になりたかった。しかし、父親が急死。進学を断念。鋳物工場の見習いに入った。見習いなので、右も左も分からない。徒弟制度・職人気質の人たちにもまれ。長い時を経て独立した。経営者となっても、順風満帆ではなかったそうだ。その後、何度かの危機を乗り越えて経営が安定。しかし、バブルの崩壊後また危機に直面。時代も、鋳物製品を需要しなかこともあり倒産することも必然というところまで追い込まれたそうだ。でも、そうなれば、家族・従業員とその家族の皆が路頭に迷う。そこでまた一念発起。新製品の開発・販売ルートの開拓を皆で一致団結しておこなった。これが成功しいまは注文が増加して忙しい毎日。引退はまだ考えていないそうだ。生涯現役ですね!といったら、すかさず、そうです!という答えが返ってきた。仕事で真っ黒になった顔の中の、白い目と歯が印象的だった。自信と確信に満ちたその姿がなんとも清清しかった。またいい社会勉強をさせてもらった。帰り間際に、いろいろと励ましてくださった。なんとももったいない。尊敬すべき素晴らしい人だった。