幻想交響曲を改めて聴きなおす
今日の天気、真冬そのもの。午後は北風ビュービューで、当地方は時折流れ雲が来て雨がポツリポツリ。かと思えば急にまた晴れる。変な天気。寒い!!。新型コロナウイルスが怖くて外出もままならないし、こんな時は音楽鑑賞に限る。昨晩、昨年12月に公演されたN響の定期演奏会が放映され、ベルリオーズの幻想交響曲が演奏されたので見た?(聴いた)。我が家のテレビは家電量販店で安売りしている40インチ2Kテレビ。真下にちっちゃなスピーカーが2個付いているが、音楽鑑賞には全く役立たず。聴けたものではない。折角の名演奏が「ただ音楽が流れている」程度。ピアニシモは聞き取れず、バスドラのフォルテシモはズシンならぬトン。だから「聴いた」とは言えず「見た」になる。やはりテレビで音楽を聴くには5.1サラウンドシステムが必要ですね。ということで、今日改めてこの「幻想交響曲」をじっくり聴いてみようと思った次第。我が家には何枚かの「幻想交響曲」CDがあるが、中でも一番のお気に入りがこれ。幻想交響曲を聴くときはこれと決めているデッカ盤。小澤征爾指揮 サイトウ・キネン・オーケストラによる2010年ニューヨーク・カーネギーホールにおけるライヴ録音だ。我が家のステレオで少し音量を上げて聴く。ピアニシモからフォルテシモまで忠実に再現されてすごい迫力!。いわゆるダイナミックレンジが広い。当然だが、昨晩のテレビとはまったくの別次元。ベルリオーズが1830年27歳の時の作曲。当時流行った「阿片」による幻想を曲にしたということだが、曲の流れも幻想そのもので、穏やかで美しい旋律が流れていたかとおもうと、急に盛り上がってフォルテシモの旋律になる。楽章も1 夢、情熱2 舞踏会3 野の風景4 断頭台への行進5 魔女の夜会の夢と波乱万丈だ。言い換えれば支離滅裂か?。阿片を吸うと当時はこんな幻想を見たのかな?。「現代に置き換えるとどんな幻想を抱くのか」そんなことを思いながら聴いている。2010年は小澤征爾さんが食道がんを克服された年で、ニューヨークカーネギーホール公演が病み上がり後の初演でもあるが、大方の聴衆の心配も無用の力演だったそうで、このCDからもその名演奏ぶりが感じ取れる。サイトウ・キネン・オーケストラは桐朋学園大学(小澤征爾さんの母校)の卒業生を中心に小澤さんらが結成したオーケストラだが、昨晩のN響メンバーに負けず劣らずの名演奏を繰り広げている。出演者は総勢82名のフルオーケストラ。特に4,5楽章のチューバ、大太鼓、ティンパ二ーなどによるフォルテシモの場面は圧巻だ。