再びGrosser Saalへ
ネコは生来クラシックが好きなのだが、ウィーンはまさにクラシック音楽のメッカとも言える。しょっちゅう楽器を持った人を町中で見かけるし、道ばたで演奏してる人もランクが高めなのが多い。オーケストラも有名なフィル意外にもたくさん団体があるし、シンフォニーも数年前にベートーベンの第九の演奏から考えると、安心して聴けるのでうれしい。それに引き換えアイルランドのオーケストラはまったくひどかった。やはりbrain drain現象で、才能のある人はみんなイギリスなりアメリカなりもっと機会がある実力派の集うところへ出て行ったとしか思えない。嫌な思い出はさておき、今夜は11月以来のコンサート。いつも新年のコンサートが行われるウィーン楽友協会で、本来は10月に聴けたはずのパフォーマンスがあるのだ。指揮者のニコラウス・アーノンクール氏の体調が悪かったから延期されたのだったが、氏は80歳なので、実際11月にピンピンしてらっしゃるご様子がかえって驚くべきなのだろうか。もっとも音楽家は生涯生き甲斐があるし音楽を奏でる事によってボケにくいような気がする。今夜のプログラムは好きなヘンデルやパーセルのカンタータとオペラ、つまりバロックの音楽だ。実はヘンデルはバッハと異なりヴィオラのためにはあまり面白いパートを作曲していなかった感じがしたが(ネコは10年ほどヴィオラを弾こうとしていた、学生時代の頃に)ボーカルは常に美しいメロディ、そしてかなり難しいレベルが多いと思う。パーセルはちょっと笑わせるリブレットを使用してた記憶があるが、まあ結構歌詞を気にしなければ好きだ。残念ながら着物どころかドレスも着用したいところだが、冬らしい寒さなので黒いズボンにブラウス、そして暖かい長いコート姿になりそうだ。けれど家からホールへ歩いて行けるという贅沢、一生ありがたい事になりそうだ。ああ、楽しみ。