須磨・綱敷天満宮の「神頼み」
須磨 綱敷天満宮試合前にはビフテキとトンカツを食べて「敵に勝つ」という話は、高校野球の球児のことだったかな? おせち料理でも、コブが「よろこぶ」、クワイは「目が出る」、レンコンは「先が見通せる」などといって、縁起を担いでいますね。須磨の綱敷天満宮には、そんなおめでたい、ゴロを合わせた「縁起物」がいろいろありました。「なす」の腰かけ茄子(なす)は「成す」に通ずるということで、物事が成就する、願いが叶うという意味が込められています。また、茄子の花はひとつ残らずすべてが実になるそうです。ここに腰掛け、本殿に向かって願いを込めて祈れば、何でも願いが叶うとか。「思うつぼ」「思うつぼ」にはまるというと、何か悪いたくらみにはまってしまいそうですが、ここの「思うつぼ」は、思い通りになるという意味です。社務所で授与していただいた「願い玉」を一番上から転がすと、ぐるぐる回ってつぼの中に入り、願いが叶うのだそうです。上の写真のつぼは、なすの腰かけのそばに置かれたもので、「成す」つまり大願成就を願うものです。境内には合わせて5か所に「思うつぼ」が置かれており、それぞれ願う内容が異なるようです。波乗り祈願須磨といえば、大阪湾でも数少ない、海水浴ができる砂浜があります。海水浴シーズン中はサーフボード持ち込み禁止なんだそうですけど、それ以外の季節なら、ウインドサーフィンに興じているサーファーも見かけます。そんな土地柄から、「波乗り」に掛けて、時代の荒波を乗り越え、時流に乗れるよう、祈願するものだそうです。ちなみに、お守りにもサーフボード型のものがあります。サーファーでこのお守りを持っている人もいるようです。ちなみに、須磨の海は大阪湾の中なので、サーフィンに向いた大きな波はめったにありません。「綱敷の円座」綱敷天満宮の名前は、菅原道真が須磨の浦に立ち寄ったとき、土地の漁師が綱をまいて円座にして座ってもらったという言い伝えに由来しています。上の写真はそのときの様子を再現したものです。