「自殺予防デー」
9月10日は「自殺予防デー」だそうだ。 世界保健機関は「世界では毎日約3000人が自殺しており、平均すれば約30秒に1人の割合で自殺者が出ていることになる」と報告している。また「1人が自殺する背後には少なくとも20人が自殺を試みている」と指摘している。という事は世界では毎日約3,000人が自殺し、約60,000人が自殺未遂をしているという事になる。日本での自殺者の数を調べてみた。(厚生労働省の開示資料-HP-を閲覧) 1997年までは2万人台であった人数が、1998年から急激に増加し3万人台になっている。1997:24,391 1998:32,863 1999:33,048 2000:31,957 2001:31,042 2002:32,143 2003:34,427 2004: 32,325 2005:32,552 2006:32,155 自殺者の年齢をみると、50歳以上が約57%、さらに60歳以上でみると約35%を占めている。 男女別では、男性の人数は女性の約2.4倍になっている。原因別でみると、上位3項目は、健康問題:約41% 経済・生活問題:役29% 家庭問題:約10% となっている。では、自殺に限らず、日本人の死亡原因をみると、自殺は第6位になっていた。以上が「自殺予防デー」に関する情報です。 以下は私個人の所感です。よく「自殺する奴は弱い」「自殺は卑怯だ」などと言う声を聞きますが、私はそうは思わない。 しかし、自殺を肯定するのではなく、「自殺はつまらない」「自殺は割りに合わない」と思います。十代の頃、太宰治の著書を読みふけっていて、生きて行く上で事実として認めなくてはいけない事と認識したのが「人間は自分の意志では生まれて来ない」という事でした。 両親が深く愛し合った結果であろうと、親父が酔った勢いで・・・であろうと、妊娠~出産までに、どんなドラマがあったにせよ「人間は自分の意志では生まれて来ていない」という事実を認識した上で生きていかないと、人生で迷いが多くなると思いました。自分の意志で生まれて来ていないのに、自分の人生は自分で決めなくてはいけない。 何の為に生きるか、生きがいは、生きる目的は、そんな事を考え悩んだりする。これを太宰治は「矛盾」だと言い、「生きている事が矛盾の繰り返し」と言った。 私は、それなら開き直って、どう生きるかをどう決めようと自由じゃないかと考えた。まさに自分で決めれる人生なんだと。考えてみて下さい。生きているうちは、何度失敗しようが、やりなおしができる。「死ぬ」事は「試す」事ができない。死後の世界を確認して、気に入らなかったら戻って来る(生き返る)事はできない。1チャンスしかない。しかし、生きているうちは何度でもチャンスはある。 長渕剛は"Hold Your Last Chance"という歌で、いつも最後のチャンスと思って頑張れと歌っている。私の大好きな歌だ。でも、現実はチャンスは何回もある。「死」は1チャンスしかない。それに、どんな方法をとっても、たいていは痛い、苦しいなどの思いをする。何より他人に迷惑を掛ける事になる。 死後に何があるか解らない、楽になれる保証などない。しかも後戻りできない。それに痛い、苦しい思いをしてチャレンジするのは「楽しくない」し「割に合わない」と思う。私がもし「寿命」ではなく「自殺」で「死」を選ぶとしたら、その時は、自分の人生を自分の意志で行き続ける事ができなくなった時だろう。 いや、そんな時でも、「死」を怖れてジタバタするかも知れない。「生」に執着するかもしれない。人間には避けられない恐怖が二つあると言います。「闇」と「死」だそうです。「闇」は科学の進歩で克服できるが、「死」は避けられない。 避けられないから恐怖なのです。 単純に考えれば、いずれ必ずやって来る「死」を、あえて早くする事はないでしょうと思う。慌てなくても、いずれ、必ず「死ねる」のだから。 それなら生きているうちは楽しく生きましょう!とりとめのない文章になりましたが、「自殺予防デー」という事で、私の所感を、今日の日記にしました。 さぁ、明日、晴れたら、バイクで走ってこようっと! 人生、たのしまなきゃ!