カテゴリ:タイを知る!
前回コラムへのこむせまりさんのコメントで「トリビアの泉」の話が出てきたので思い出したのだが、タイの「トリビア」ネタで「タイのマクドナルドのドナルドはワーイ(合掌)をしている」というものがあった。ワーイとはタイでの挨拶の際に行われる合掌のことで、タイ文化の象徴のひとつといっていいだろう。ドナルドのワーイは写真の通りであるので、タイに来た方は最寄のマクドナルドで記念撮影などされるとよいであろう。
タイに来る観光客がガイドブックなどを見てタイでは挨拶をするときに「ワーイ(合掌)」をするのが文化と憶えて来ることが多いが、ただやみくもに手を合わせれば礼儀正しいかというとそうではなく、結構うるさいキマリごとがあるのだ。 以前に年下のタイ人に親切にしてもらったときにワーイとともにお礼をすると、「マイディー(よくない)!」と怒られたことがある。目上のひとから目下のひとに先にワーイをするのは大変よろしくない行為なんだそうだ。礼をして非礼をなじられるのは複雑な思いだが、それ以降わたしはみだりにワーイをしないようにしている。特に親しい者同士ではワーイを交わす習慣はないようだし。 先日タイに初めて来たお客さまが、レストランで料理が運ばれてきたときなどの度にいちいち店員にワーイをしていたが、タイの文化に敬意を表している外国人の行為であるから仕方ないこととはいえ、店員もさぞ当惑していたことだろう。わたしも一応「目下のひとにはワーイは不要ですよ」と助言したのだが・・・。しかもそのひとの場合は顔のかなり高い位置で手を合わせる「最大級」の敬意をこめたワーイであったので余計に困った。 よくタイ人は、日本人のワーイの手の位置が相手の立場に関わらず低い(胸よりちょっと下あたりが多いらしい)といって苦笑しているが、相手との年齢差や立場の違いによって手の位置の高さを変えるのが本当のワーイのやり方だ。僧侶や仏様には最大級の敬意として「目の高さ」のワーイをするとのことで、友人なんかの場合はそもそもワーイを交わすケースがあまりないがあごの高さよりは下ぐらいでいいそうだ。写真のドナルドの場合は胸の辺で手を合せているから、あまり敬意がこもっていないようである。まあ外国人(ファラン)ということでタイ人も大目に見ているのだろう。 チェンマイでの居候先の娘さんのワーイはとても美しく、ワーイとともに膝をちょこっと折るところが絶妙なアクセントである。テレビの女子アナなんかのワーイでは、ワーイの瞬間にちょこっと首を傾げたりする「ブリっこ」調のワーイなんかも見られる。 わたしは子供のときに通っていた少林寺拳法の「合掌」のクセが残っていて、タイ式のワーイはいまだに下手くそである。しかもワーイの瞬間に無意識に深くおじぎをすることもあるようで、卑屈な感じになっているかも知れない。気をつけよう・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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