カテゴリ:タイを知る!
いつもタイ人の「非常識」ぶりをあげつらってばかりでは不公平なので、たまにはわれわれ「日本人」のイケナイところも・・・。
昨日は遠出の仕事が早めに終って、ちょうど帰り道に「アユタヤー」を通ったので約2年振りぐらいで遺跡を訪ねてみた。「アユタヤー」はタイの旧都で、ビルマ軍の侵略によって破壊された数多くの旧跡がそのまま残されており、ユネスコの「世界遺産」に認定されている。 昨日は同行のタイ人スタッフがアユタヤー初めてってことで、わたしは既に来たことあったのだが、特に有名な「ワットマハータート」というところを訪ねた。木の根に埋もれた仏像の頭部が有名なところだが、その仏像頭部のところで以前はなかったと思われる看板を発見。 「仏像の頭部より上に立たないようにお願い致します。」 これは写真の通り「日本語」で書かれてる。その下に英語でも同意の文はあるが、日本語が主役である。この仏像の頭部より上に立とうとすると、これを囲んでいる腰の高さぐらいの柵に「おっとっと」って感じで立たなくてはいけないが、そういうことをする観光客が果たしているんだろうか?いるからこういう看板があるんだろうな。しかも日本人の・・・。 アユタヤーの史跡は多くの外国人観光客で賑わっているが、特に日本人の姿が目立つ。史跡内は寺院跡や仏像が無数にあるが、監視員などがいるわけではない。なので、写真を撮るときなど、ちょっとハメをはずして仏像の肩に手を置いて「イエイ!」なんてやる外国人も出てくるわけだ。それを見て同行のタイ人スタッフがカンカンになって怒っている。わたしも詳しくないのだが、肩に手を置くどころかそこは女性が足を踏み入れてもいけないエリアだったようだ(イエイをしていたのは日本人女性)。敬虔な仏教国のタイでは、仏像の前を通るときは腰をかがめて通るなど、仏像の頭部より自分の頭が上にならないように配慮するなど、仏像や僧侶には大変な敬意を払っている。それで前段の看板のようになるわけだが、海外旅行で興奮状態の観光客はちょっとハメを外してイタズラっぽいことをしてしまうようだ。 「海外に来たら現地の最低限の常識を勉強してきて、それを守りましょう」という文脈で書こうとしていたのだが、考えてみたら日本にいたところで寺院の仏像の肩に手を置いてイエイをするのは不敬な行為ってのは明白でしょう!廃墟や頭部が欠落した仏像であっても現地の人には大事な至宝である。わたしも含めて日本人はよそ様の国にお邪魔している身分なわけだから、現地の感情を損ねることのないように気をつけていただきたい。 ただ、今までいろいろ海外旅行をしてきて、日本人観光客って比較するとかなりお行儀がよいのではないかとわたしは思う。アユタヤーは日本人比率が高いので一部の日本人の悪行が目立つのは仕方ないところだが、どこの観光地でも傍若無人かつ常識外の振る舞いをしていて顰蹙を買っているのは特にチャイニーズ系の客だ。日本人観光客は大人数で行動して皆カメラを首に下げて、なんて言われることがあるが、今どき旅慣れた日本人はそういうスタイルでは行動しないよね。そういう前時代的な団体を見掛けると大抵はチャイニーズなのだが、他民族からは見分けがつかないのでチャイニーズを日本人と誤認されるのは悔しいところだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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