カテゴリ:タイを知る!
タイ人と一緒に生活していると、好むと好まざるとに関わらず「タンブン」を定期的に行わなくてはなりません。「タンブン」とはタイ上座仏教を理解する上で重要なことがらで、日本語では「徳(ブン)を積む」と訳されています。 タイ人の行動原理の多くを支配しているのはこの「タンブン」の考え方で、タイ人は日頃から「徳(ブン)」を積むことによって来世でなるべくよい転生(生まれ変わり)をするべく努力しているわけです。ちなみに上座仏教では解脱できるのは僧侶だけで、タイでは女性は僧侶になれませんから、タイの女性は来世のためにひたすら「タンブン」を重ねるしかないということになります。 お寺の境内に行くと、亀やどじょう、魚などの生き物が売られていることがありますが、これらは愛玩用でも食用でもありません。これをお金を払って買ったあと、逃がしてあげるために売ってるわけですね。「浦島太郎」的発想で、竜宮城に連れて行ってもらう代わりに「徳(ブン)」を積むというわけです。昨日はわたしたちは篭に入れられた「スズメ」を買って、それを大空に放してあげました。 そもそも、こういう商売に皆がお金を払うからまた生き物が捕まえられてしまうわけで、誰も買わなくすればこういう商売が成り立たなくなって最高のタンブンになる思うのはわたしだけではないと思うのですが、まあ細かいことを言うのはやめておきましょう。 あと、「どじょう」を買ってお寺の裏の運河に放してあげたのですが、こんな汚染された運河にどじょうを放すのが果たしてタンブンになるのかはカナーリ疑問・・・。まあ細かいことを言うのはやめておきましょう。 このほかにも日々の僧への托鉢やお寺の改築のための寄進(屋根瓦を売ってたりすることがあります)など色んなタンブンの方法がありますが、女性にとっては「身内(通常は息子)を出家させる」ことが最高のタンブンなんだそうです。というわけで、わたしは今の会社を辞めたらパートナーのタンブンのために「プチ出家」(2週間程度のコースでアッという間に還俗)をさせられることになっています・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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