カテゴリ:タイを知る!
昨日はいきなりの「禁酒日」の情報で大迷惑でした。
クーデター政権から民政への移管のキーとなるタイの「総選挙」は来週の「12月23日」ということで、その日と前夜は「禁酒日(酒類の販売禁止)」となることは恒例のことなので了解をしていました。 ところが昨日いきなり「本日18時から日曜日まで禁酒日適用」という情報が入り、折りしも歳末の金曜日ってことで忘年会やクリスマスパーティーを予定していた会社などが情報の確認などでかなり混乱しておられました。わたしも日本からのお客様との会食の予定があったのですが結局アルコール類を召し上がって頂けず、せっかく激務を終えた金曜の夜なのにお客様はがっかりされていました。歓楽街では「厳密に適用(酒類を提供しない)」する店と「関係ねえ」という店に分かれましたので、後者は大混雑になっていました。今日明日の動向はまだ不明です。 真相は、今日と明日が上に書いた総選挙の「不在者投票期間」なのだそうで、タイの公職選挙法的にはこの期間についても「前夜18時以降」から「投票日終日」にかけて「禁酒日」とするのが正しいようです。それが、今までは適用外となっていたのですが、なぜか今回は厳密に実施することになったようです。 ほんとにアホな法律であり、施策です。 禁酒の理由には諸説あり、「タイ人は酒を飲むと酔っ払って投票に行かなくなるから」という説と、「饗応などの不正行為を防ぐため」という説があります。 いずれにしても、選挙権のないわれわれ「外国人」、「観光客」には関係のない話であり、政府が重点産業のひとつとして挙げていた「観光」の価値を自ら下げていることになります。ましてや乾季のハイシーズン。シンハビール片手にタイ料理を楽しみたいって方も随分いらっしゃることでしょう。 そもそも「選挙権」は民主主義の基本ですが、「権利」ではあっても「義務」ではありません。タイ国民にももちろん「権利を放棄する権利」があるはずです。それを法律で「権利を行使するための環境を強要」することは民主主義の意味のはきちがえです。 上に挙げた禁酒の理由がいずれであったとしても、これが意味するところは「タイ国民は酒を飲むとマトモな判断できなくなる馬鹿」であることを政府が公式に認定していることになり、法律に「タイ国民は民度が著しく低い」と書いているに等しいです。 前回記事で「タイにおける民主主義はまだ未成熟」と触れましたが、タイの現実ってこんなモンなのですよ。日本のみなさん・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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