カテゴリ:タイを知る!
タイの総選挙はいよいよ「12月23日」。これに先駆けて「不在者投票」が15~16日に実施され、酒類販売規制で外国人のわれわれまでも影響を被ったことは前回記事で書きました。
これは不在者投票と同時に自分の選挙区外に居住している場合の「在外投票」も兼ねているようで、約184万人がこの期間に投票を済ませたとのこと。 タイは日本でいう居住地ベースの住民登録制度がなく、持ち家の登記に基づく「家屋登録(タビアン・バーン)」が戸籍の役割を担っており、それによって投票できる選挙区が決まります。持ち家がない場合は血縁のない他人のタビアン・バーンに入れてもらうことも可能ですが、諸手続きで原本を持ち出す必要が多々あるのでそう簡単には入れてもらえないことでしょう。多くは生家のタビアンバーンに名前が登録されているため、選挙の際にはバンコクから地方への「民族大移動」が起こります。そういう帰省者がバンコクに戻る時間をゆっくり確保できるようにと、選挙の翌日24日は臨時で「国民の休日」になっています。 で、うちのパートナーさん(チェンマイ出身)は田舎に帰るの? バンコクで投票するんだそうです。 事前に在学・在勤などを証明できる書類を出しておけばバンコクでも投票ができるんだとか。ん?うちのパートナーさん、どうやって証明したんだ?然るべき証明書を取得できない職業の方はそういう制度の恩恵に預かれずに民族大移動の輪に入るしかないのでしょう。まあ普段は休みがとれなくて帰省もできないでしょうから、「選挙=一族郎党大集合」といういいチャンスになるかも知れません。 で、15(土)パートナーさんの「投票」に金魚の糞よろしくついて行きましたので、レポートします。行き先はソイ・トンローの「ワッタナー区役所」です。 敷地外のガード下には選挙区毎の候補者名簿が張り出してあり、投票に来たひとがその場にいる警察官の説明を受けながら見入っております。なんとなく新宿南口の場外馬券売場の雰囲気をぱっと思い出してしまいました(笑)。 入口でIDチェックがないので、選挙権のないわたしのような外国人も問題なく入場できます。写真を撮っちゃってますが、あとで「撮影禁止!」と怒られました。 敷地内はこんなカンジです。「投票所」というより市民スポーツ大会の受付みたいですよね。 投票する選挙区の投票所を見つけて、上の写真の右側にある名簿から自分の名前を見つけて番号を調べます。こういう名簿が誰でも見れる場所にぶら下がってるんだから、日本と比べてプライバシーの意識が希薄なのがわかります。 そのあと、左の係員にIDカードと番号の照合をしてもらって投票用紙をもらいます。 あとは写真左の記入ブースで投票したい候補者の欄に「×」をし、右側にある箱に投入したら「投票完了」であります。「○」をしたら無効になるのかどうかは不明です。 で、どの政党に入れるの?とパートナーさんに聞いてみると「誰も選ばない」という白票の選択肢があって、そこに「×」してました。 じゃわざわざ事前登録までして投票に来なきゃいいじゃない?と日本人的な意見を言ってみると、やはり選挙に行かないと何らかの社会的制裁の可能性があるとのことで、「わたしは別にそういうの気にしないんだけど、娘の将来になんか不利なことがあると困るから」という心配があるようです。 いろいろ日本人からは想像しにくい事情もあるようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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